秋田犬

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秋田犬の基本情報

原産地:日本
毛の長さ: 短毛・長毛
成犬の大きさ:30~60kg
無駄吠え:少ない(しつけ次第)
運動量:多い
食事量:よく食べる
寿命:10~13年
価格:5~15万円

秋田犬の原産地と名前の由来

平昌五輪フィギュアスケート女子で金メダルを獲得したロシアのアリーナ・ザギトワ選手が、切望して注目された秋田犬。その原産地は言うまでもありませんが日本の秋田県です。名前の由来ももちろん「秋田」にあります。

あまり知られていませんが、秋田犬は国の天然記念物に指定されています。狩猟目的のマタギ犬が祖先にあり、オオカミの遺伝子にとても近いDNAを持つ犬としても知られています。その闘争心の強さから、江戸時代には闘犬として注目されます。

より強い闘犬になることを目指して、大型犬との交配が盛んに行われました。その結果、現在の大柄な体つきのワンちゃんへと変化していきました。

秋田犬の歴史

秋田犬の歴史は、犬の歴史の中でもとても浅く、100年程度しか経過していません。祖先となる秋田マタギ犬や大館犬の歴史は長く、1600年代にはすでに人と一緒に暮らし始めています。すでに紹介しましたように、闘犬としての交配が進められて、現在の秋田県の姿になります。

ところがこの後、さらなる交配が進められ、明治時代になると欧米の犬が日本に入ってきたことによって、雑化が加速したことで、本来の秋田犬の数が激減しました。それではいけないということで、1927年には秋田犬保存会が設立し、1931年には国の天然記念物に指定されました。

秋田犬が日本全国で注目されたきっかけが忠犬ハチ公です。帰らぬ主人を渋谷駅で待ち続けた秋田犬について新聞で取り上げられたことで、忠誠心の高い犬として一気に全国区の人気を得ることになりました。

ところが第二次世界大戦により、軍犬との交配が行われたり、深刻な食糧不足によって子犬が育たなかったりと、その頭数は激減します。終戦時にはなんと10数頭しか純血の秋田犬がいなかったと言われています。

ところが戦後になると、アメリカ兵が好んで飼うようになり、さらに番犬としての優秀だったため、その人気を回復させていきます。このときアメリカに持ち帰って繁殖したのがアメリカン・アキタと呼ばれる犬種です。

この当時の秋田犬は戦時中に交雑したシェパードの面影や性格を引き継ぎ「出羽系」と呼ばれていました。この出羽系は本来の秋田犬とは違うということで、徐々に頭数が減らされていきました。現在は純血種「一ノ関系」が国内で飼育されています。

秋田犬の特徴

秋田犬の特徴はそのがっしりとした体つきにあります。実際に秋田犬を見たことのない人は、その姿を見ると想像以上に大きくて驚くかもしれません。三角に立った耳と黒い鼻が見た目の特徴で、被毛は赤、白、虎のいずれかです。黒色と胡麻色の秋田犬も過去にはいましたが、今はほとんど見かけることはありません。

狩猟犬で闘犬としても育てられましたので、身体能力がとても高く、運動量も多いワンちゃんです。大型犬ですので、散歩時間もしっかり確保してあげなくてはいけません。さらに攻撃的な一面もあり、躾を怠ると他の犬などとトラブルを起こすこともあります。

秋田犬はどんな性格?

秋田犬は忠犬ハチ公のイメージから、飼い主に従順でとても飼いやすいというイメージを持っている人も多いようです。しっかりとした躾をしなければ、とても扱いが難しいワンちゃんだということはあまり知られていません。

番犬として人気が高いことからも分かりますように、飼い主以外には攻撃的になることも多く、犬同士のトラブルも起こしやすいワンちゃんです。その一方で家族を守ることに関しては、他の犬にはないほどの高い忠誠心を示します。

とはいえ、個体差も大きいため、自然と忠犬になるケースもあれば、躾を徹底しなければまったく言うことを聞かなくなることもあります。とても力が強いので、物理的にもコントロールできる力が必要になります。

とはいえ、上下関係をしっかりとすれば、家族の一員として居なくてはならない存在になってくれるのも秋田犬です。従順な家族として向き合っていけるかどうかは、飼い主さん次第というところがあります。躾についてきちんと教えてくれるトレーナーさんが近くにいる場合は、とてもおすすめのワンちゃんです。

秋田犬はどれくらいまで大きくなるの?

秋田犬は大型犬ですので、かなり大きくなります。

秋田犬の体重:30~60kg
秋田犬の体高:50cm以上

人間の子どもよりも大きくなりますので、成犬になると抱っこすることも難しくなります。このため、屋外で飼育している家も多いようですが、秋田犬を屋外で飼うか室内で飼うかは飼い主さんによって考え方が違います。

これに関しての正解はありません。欧米では屋外で飼うことを虐待と考える人たちもいますが、犬によっては好んで外に出たがります。最初から室内飼いに徹すれば秋田犬でも室内で飼えますが、家がそれほど広くないのであれば、そのほうがストレスになる可能性もあります。

いずれにしても、かなり大きくなるということは覚悟しておきましょう。大きくなる分だけ食費もかかりますので、そのことも頭に入れておきましょう。

秋田犬の平均寿命

秋田犬の平均寿命は10~13年と言われています。大型犬ですので、小型犬に比べるとどうしても寿命は短めです。また屋外で飼われることも多いため、室内飼い中心の犬よりも、やはり平均寿命は短くなっています。

1日でも長く一緒に暮らしたいのであれば、室内飼いがおすすめですが、室内飼いですと運動不足になって体調を崩してしまう可能性もあります。悩ましいところですよね。1日でも長く一緒に過ごしたいのであれば、次の3点を意識しましょう。

  • ストレスを与えない
  • 適度な運動を毎日行う
  • 安全性の高い食事を与える

この3点をきちんと守れば、健康で長生きをしてくれる可能性が上がります。寿命ですので、必ず長生きできるとは言えませんが、同じ個体なら間違いなく寿命を伸ばすことができます。

特に安全性の高い食事には気を使いましょう。秋田犬は食欲が旺盛なワンちゃんですのでかなりの食費がかかってしまいます。このため、ついつい安売りのドッグフードを与えたくなりますが、長生きを願うなら「無添加・無着色」のドッグフードを選びましょう。

犬も人間も食べたものが体を作ります。健康な体を維持するには食事の安全性にはこだわるようにしましょう。

秋田犬の価格

秋田犬はとてもブリーダーが多い犬種ですが、大型犬ということもあって需要が柴犬のように多くはありません。このため、このためとてもお手頃な価格で購入することができます。ペットショップで購入するときには下記のような価格帯で値付けされています。

秋田犬の価格:5万~15万円

需要が少ないということもあり、ペットショップに入荷される頭数はあまり多くなく、そのことでやや高めの値段設定になることもあります。少しでも安く購入したい場合や、子犬を比較しながら選びたい場合は、ブリーダーさんからの購入も検討しましょう。

ブリーダーから購入すると、ペットショップよりも安値で購入できるだけでなく、社会性もある程度身についた状態で引き取ることができるというメリットがあります。ただし、ショーに出るような血統のいい秋田犬だけを扱っているブリーダーもいます。その場合は、相場よりも高値になりますので気をつけてください。

ちなみに秋田犬のなかでも長毛タイプのものは、比較的安値で購入できます。TV番組で注目された「わさお」は長毛の秋田犬です。長毛は長毛で可愛らしさがありますので、毛の長さにこだわらない人にはおすすめです。

元気に育つ子犬の選び方

秋田犬を選ぶときに、ほとんどの人が直感で決めているのではないでしょうか。秋田犬は体の強いワンちゃんですので、それでも大きな問題はありませんが、何気なく選ぶと病弱な1匹を選んでしまう可能性があります。

1日でも長く一緒に暮らしたいなら、個体として強さを兼ね備えている子犬を選ぶことをおすすめします。それではどのような子犬を選べばいいのか、具体的に説明します。

体つきががっしりしている

まずは子犬を抱きかかえてみてください。そのときに骨や筋肉の付き具合を確認しましょう。抱っこしてずっしりくるようですと、しっかりとした筋肉がある証拠です。反対に思った以上に軽い印象ですと、体が弱い可能性があります。

引き締まった筋肉があること、そして元気に走り回っている子犬ほど強く成長します。ただし、元気すぎると躾が大変ですので、初めて犬を飼うという人は、程々に元気がいい子犬を選ぶようにしましょう。

目の周りをチェックする

子犬を見るときには目にトラブルがないかを確認しましょう。目やにが多くついていたり、涙の跡がついていたりするような子犬はできるだけ避けるようにしましょう。目が白く濁っている子犬もおすすめできません。

黒くてキラキラしている目をしていることが、元気に育つためにはとても重要です。見た目に問題なければ気にする必要はありませんが、ちょっとおかしいなと思ったら、店員さんやブリーダーさんに目のトラブルの可能性を聞いてみましょう。

肛門の周りをチェックする

秋田犬に限らず、子犬をチェックするときには肛門周りを確認しましょう。内蔵にトラブルを抱えているワンちゃんは、下痢気味になりがちです。そうなると肛門周りの毛が汚れたままになります。肛門周りが汚れていないかどうかを確認しましょう。

秋田犬を飼うときの注意点

秋田犬の忠実なところに憧れて飼い始める人もいるようですが、飼う前に知っておいてもらいたいことがいくつかあります。どのようなことに気をつけるべきなのか、秋田犬を飼うときの注意点を見ていきましょう。

散歩は1日2回1時間ずつ

秋田犬を飼うときには、必ず散歩の時間を確保できる環境を整えてください。1日2回、1回につき1時間です。そんなにも?と思うかもしれませんが、ほとんど人間と体重と変わりませんので、1日5~10kmは歩かせなくてはいけません。

夏の暑さには弱いワンちゃんですので、夏は早朝の散歩と日が沈んでからの散歩にしなくてはいけません。きちんとその環境を作れるかどうかが、秋田犬を飼えるかどうかの目安になります。

躾の基本をきしんと学んでおく

子犬のうちはとても可愛らしくて、ついつい甘やかしてしまいますが、躾だけはしっかりしなくてはいけません。主従関係をはっきりさせて、どんなときも飼い主の言うことを聞くように育てなくてはいけません。

悩ましいのはその躾を飼主自身がしなくてはいけないということです。トレーナーが躾をすると、トレーナーを主人として飼い主の言うことを聞かなくなることがあります。反対に飼い主以外の人に躾られることも嫌います。このため、飼い主がきちんと躾の基本を学んでおく必要があります。

秋田犬がかかりやすい病気

秋田犬は体も頑丈で、大型犬でも比較的病気になりにくいワンちゃんですが、それでもまったく病気にならないわけではありません。病気は早期発見早期治療が基本ですので、飼い主さんがその異変に早く気づいてあげることが重要です。

股関節形成不全

股関節形成不全は大型犬がかかりやすい病気で、秋田犬だけでなくシェパードやセントバーナードなどにもよく見られます。骨の成長に筋肉の成長が追いつかず、股関節の形がおかしくなってしまう病気です。亜脱臼の状態になり、歩き方や座り方がおかしくなります。

足を上げていたり、スキップをしながら歩いていたりする場合は要注意です。動物病院で股関節に異常がないか診てもらいましょう。投薬治療で治すこともできますが、進行しすぎている場合は手術が必要になります。

鼓腸症

鼓腸症は胃や腸に空気やガスが溜まって膨れてしまう病気です。大型犬に見られる病気で、秋田犬も比較的かかりやすい病気のひとつです。ゲップやおならを頻繁にしたり、お腹が膨れてきたりしたら鼓腸症の可能性があります。

放置してしまうと命にかかわることもあります。おかしいなと思ったら、すぐに主治医に診てもらいましょう。早食いや大食いが原因となりますので、早食いのクセのある場合にはできるだけゆっくりと食べさせるか、小分けにして与えるようにしましょう。

まとめ

忠犬ハチ公のイメージもあり、忠実な友だちとして人気のある秋田犬。忠実だから飼いやすいと思って選ぶ人もいるようですが、実は育てるのがとても難しいワンちゃんです。躾をしっかりしないと、手に追えなくなってしまいますし、他の犬とすぐにケンカをします。

そうならないために、主従関係をはっきりさせて、飼い主の言うことには必ず従うように育てましょう。友だち感覚で育ててしまうと後悔することになります。それでも良い関係を築くことができれば、かけがえのない家族の一員になってくれるのが秋田犬です。

一緒に暮らしたいと思ったら、まず躾についてきちんと学び、ストレスなく生活できる環境を整えてあげましょう。散歩のために1日1時間を2回確保できることも重要です。安全性の高いフードも選びたいところですが、食欲旺盛ですので食費も嵩んでしまいます。

それらのことを理解した上で、一緒に暮らしていく環境と心の準備が整ったら、秋田犬の子犬探しを始めましょう。