キャバリア(キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル)を飼うときの注意点、及びおすすめフード

キャバリアの基本情報

原産地:イギリス
毛の長さ: 長毛
成犬の大きさ:5.0~8.0kg
無駄吠え:少ない
運動量:運動好き(運動量は少なめ)
食事量:よく食べる
寿命:9~14年
価格:10~25万円

キャバリアの原産地と名前の由来

キャバリアの正式名称はキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルで、イギリス王室で愛されてきたワンちゃんです。その祖先はスパニエル犬種の猟犬で、16世紀にはすでに存在していたとされています。

17世紀のイギリス王室では、いくつものスパニエル犬種の犬を飼育していました。その中のひとつがキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルです。

キャバリアという名前は「中世の騎士」という意味があります。騎士のような力強さと、礼儀正しさ、飼い主に対する忠誠心の高さを兼ね備えているキャバリア。その立ち振舞いの気品の高さから、世界中で人気の高いワンちゃんとなっています。

キャバリアの歴史

キャバリアの歴史は少し複雑です。キャバリアはイギリス王室で飼われはじめましたが、このときはまだキャバリアという名前ではありません。当時はキング・チャールズ・スパニエルと呼ばれリワンちゃんでした。

キング・チャールズ・スパニエルはイギリス王室で一時代を築きますが、18世紀になるとマズルが短い犬が流行り始めます。その結果、キング・チャールズ・スパニエルもパグなどの短吻種との交配が進み、現在のキング・チャールズ・スパニエルのようなマズルの低い犬種が完成します。

時代は流れて19世紀。チャールズ2世時代の絵画に描かれていた、マズルの長いキング・チャールズ・スパニエルをアメリカ人のロズウェル・エルドリッジが見つけました。ロズウェル・エルドリッジはこの犬のことが気になり、懸賞金をかけてマズルの長いキング・チャールズ・スパニエルを求めました。

その結果、ブリーダーたちがこぞって、マズルの長いキング・チャールズ・スパニエルへの品種改良を行いました。その結果、マズルの長いキング・チャールズ・スパニエルが誕生しましたが、通常のキング・チャールズ・スパニエルとは違う犬種ということで、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルと命名されたという歴史があります。

このため、現在飼われているキャバリアは、復刻版のようなものだと考えてもらえれば分かりやすいかと思います。

キャバリアの特徴

キャバリアの最大の特徴は絹糸のような美しい被毛と大きくて垂れ下がった耳にあります。被毛はウェーブしているものが基本だと思われていますが、実はストレートのキャバリアも少なくありません。一般的には「ブレンハイム」と呼ばれる白と茶色の模様が多いのですが、ブラックタンやルビー、トライカラーなどのカラーバリエーションがあります。

被毛が柔らかいため、毛玉になりやすいという欠点があります。できるだけ毎日ブラッシングをしてあげて、美しい状態を維持するようにしましょう。

小さい頃は飾り毛がありませんが、2~3歳になると足や耳、胸などに飾り毛が見られるようになります。見た目はとてもいいのですが、換毛期になると驚くほど抜け毛が発生します。こちらもブラッシングで減らすことができますので、面倒でも怠らないようにしてください。

キャバリアはどんな性格?

キャバリアは騎士という名前からは想像できないくらい、争いを好みません。攻撃性はほとんどなく、小さな子どもともすぐに仲良くなれます。とにかく明るくて元気いっぱいですので、いつも飼い主さんを笑顔にしてくれるワンちゃんでもあります。

飼い主に対して忠実であるという点は、まさに騎士そのものです。飼い主のことをいちばん大切にしていますので、わがままを言うこともあまりありません。その一方で、寂しいのはやや苦手です。長時間のお留守番には向いていませんので、できるだけ飼い主さんが一緒にいてあげるようにしましょう。

もともとは猟犬だったということもあり、好奇心旺盛という一面もあります。このため散歩に出るとなかなか前に進んでくれなかったり、思わぬ方向に進もうとしたりします。安全に散歩をするためには、きちんと飼い主と一緒に歩けるようにしつけておく必要があります。

キャバリアはどれくらいまで大きくなるの?

キャバリアはトイドッグに分類される小型犬で、それほど大きくはなりません。ただし、小型犬の中ではやや大きめに分類されます。

成犬の大きさ:5.0~8.0kg

小柄な体つきですが、骨も筋肉もしっかりしています。これは祖先が猟犬だったワンちゃんによく見られる特徴で、抱きかかえてみると思った以上の重さにびっくりするかもしれません。ただし食欲が旺盛ですので、ただ肥満になっているだけの可能性もあります。

きちんと体重管理を行って、肥満にならないように適度な運動を心がけてください。低カロリーな食事を心がけることも忘れないようにしてください。

キャバリアの平均寿命

一般的に小型犬ほど長生きをすると言われていますが、キャバリアの場合はそれが当てはまりません。

寿命:9~14年

残念ながら、10歳になる前に寿命を迎えてしまうキャバリアも珍しくありません。これは遺伝性の病気によるものですが、もちろん平均寿命よりも長生きするワンちゃんもいます。どうしても避けられない病気はありますが、生活を改善することで寿命を少しでも伸ばすことが可能です。

ポイントは2つあります。

・ストレスの少ない環境にする
・安全性の高い食事に切り替える

キャバリアは忍耐力のあるワンちゃんですが、いくらでもストレスをかけていいというわけではありません。さみしがり屋ですので、お留守番もストレスになります。そういう小さなストレスの積み重ねが命を削っていきます。できるだけストレスの少ない状態で飼ってあげましょう。

また、食事はコストアップになっても、無添加無着色のものを選びましょう。徹底して安全なフードを与えることで、病気のリスクを減らしてあげましょう。

キャバリアの価格

キャバリアはペットショップなどでも買えますが、あまり数が多くないため、やや高めの価格設定になっています。

価格:15~25万円

10万円台で購入できる個体もありますが、相場としては20万円台の前半です。あまりにも安すぎる価格になっている場合は、健康上の問題を抱えている可能性があります。安く売られているのは必ず理由があります。その理由に納得出来ないのであれば、購入しないようにしましょう。

また、ペットショップよりもブリーダーから直接購入したほうが、安い価格で購入できます。ブリーダーなら育て方のコツなども知っていますので、購入後も頼りになります。

ただし、ブリーダーの中には、ショーに出すようなキャバリアを育てている人もいます。その場合は、ペットショップよりも高値で販売されます。ブリーダーを訪ねる前にはどのようなタイプのブリーダーなのか、きちんと調べておきましょう。

元気に育つ子犬の選び方

ワンちゃんとの出会いは運命的なものと決めている人もいますが、直感で選ぶと明らかに体の弱い子犬を選んでしまう可能性があります。これから10年近く一緒に暮らすワンちゃんですから、見た目だけでなく、体の強さも考慮して選ぶようにしましょう。

ここでは子犬選びのポイントをご紹介しますので、子犬を見に行くときの参考にしてください。

健康状態をチェックする

まずは子犬が健康かどうかをチェックしましょう。キャバリアの見るべきポイントは3つあります。

・肛門周りがきれいであること
・目が白く濁ってないこと
・耳の内側が臭くないこと

まずはこの3点をチェックしてください。肛門周りが汚れている子犬は、内臓にトラブルを抱えている可能性があります。ただし、一時的に体調を崩しているだけかもしれませんので、数日後にもう一度チェックしてみましょう。

また、目が黒く輝いていることも重要です。目が白く濁っていたり、涙が止まらなかったりするワンちゃんは、将来的に目が見えなくなる可能性もあります。目が黒くて輝いている子犬を選ぶようにしましょう。

そしてキャバリアならではのチェックポイントに耳があります。たれ耳ですので、どうしても耳の内側が蒸れやすくなります。その結果、耳の病気を抱えてしまう可能性があります。耳の匂いを嗅いでみて、臭くないかチェックしてください。

性格をチェックする

比較的人間になつきやすいワンちゃんですが、臆病な一面も持っています。このため、最初はなかなか人間に寄り付いてこないかもしれません。ほとんどのキャバリアはある程度の時間が立てば、自然と飼い主になついてきますが、臆病過ぎる場合はしつけが難しくなるかもしれません。

少し距離を置いても、人間に興味を示す個体を選びましょう。徐々に距離を縮めてきたら、そのワンちゃんで問題ありません。

キャバリアを飼うときの注意点

それでは実際にキャバリアを飼うときに、注意したいポイントをご紹介します。どのような点に注意して飼えばいいのか見ていきましょう。

夏場はエアコンで室温管理する

長い被毛がありますので、冬の寒さには比較的強いキャバリアですが、日本の夏の暑さにはあまり適していません。基本的には室内飼いにして、エアコンで温度を調整した部屋で飼うようにしてください。

ただし、エアコンだけですと停電時が発生すると室内の温度がどんどん上がってしまいます。エアコンだけでなく、大理石や冷却シートなどを用意して、暑さから退避できる場所を確保しておきましょう。

フローリングの上にはマットを敷く

それほど運動量が多くないワンちゃんですが、遊ぶときには部屋の中で駆け回ります。このため、滑りやすいフローリングは避けてください。マンションなどで避けられない場合には、フローリングの上にマットを敷いておきましょう。

フローリングは関節に大きなダメージを与えます。関節のケガなどにより元気がなくなってしまうキャバリアもいますので、しっかり予防をしてケガが起こりにくい環境を整えてあげましょう。

散歩中の拾い食いに注意する

キャバリアはとても好奇心旺盛なワンちゃんで、なおかつ食欲も強いため、散歩中に道に落ちているものを食べてしまうことがよくあります。拾い食いはさせないようなしつけをすることと、散歩中に勝手に歩かないように気をつけてください。

また食欲旺盛ですので、簡単に太ってしまいます。肥満になりやすいワンちゃんですので、おやつの与え過ぎには注意してください。

キャバリアがかかりやすい病気

キャバリアは遺伝的にかかりやすい病気をいくつか抱えています。その病気がキャバリアの寿命を短くしています。とはいえ早期発見早期治療で、病気の進行を遅らせることも可能ですので、かかりやすい病気をきちんと把握して、異変があったらすぐに病院へ連れていきましょう。

僧帽弁閉鎖不全症

キャバリアの寿命を縮めている病気の中で、最も多いのがこの僧帽弁閉鎖不全症です。この病気は僧帽弁がうまく閉まらなくなり、血液の逆流が発生します。その結果、心臓に負担がかかり心肥大を起こすことがあります。

まずは愛犬の心臓に問題がないかの定期検診を行っておきましょう。その上で、散歩中にすぐ疲れたり、呼吸が荒くなったりするようでしたら、すぐに病院でチェックしてもらいましょう。

結膜炎

キャバリアの目から涙が止まらなかったり、目やにがひどくなったりしたら、結膜炎になっている可能性があります。とても大きな目が特徴的なワンちゃんですので、目が傷つきやすいという特徴があります。散歩から帰ったらまず目に異常がないか確認してあげましょう。

室内でも、目の高さにテーブルの角などがこないように注意してください。目を掻くような仕草も見られますので、おかしいなと感じたら、まずはかかりつけの獣医さんに相談してください。

膝蓋骨脱臼

キャバリアは先天的に膝関節にトラブルを抱えていることがあり、脱臼しやすいワンちゃんでもあります。軽度のうちはすぐに回復しますが、重度になると手術が必要なケースもあります。足を引き摺るような歩き方をしていたら、脱臼している可能性があります。

異変に気づいたら、まずは病院で診てもらいましょう。また、室内の床はできるだけ滑りにくいものに変えてください。交換できない場合はマットなどを敷いてあげましょう。

推奨したいフード

ワンちゃんの健康のためにどのようなものを与えればいいのか分かっても、具体的にどのフードを選んでいいのか悩んでしまう人もいるかと思います。そういう飼い主さんのために、ここでは当店で取り扱っている、おすすめのフードをいくつかご紹介します。

当店最高級の犬用ドライフード/全年齢犬用プレートスリー

当店であつかているドライフードの中で最高級のフードです。プレートワン、プレートツーにさらにプラスの栄養素としてグルコサミンとコンドロイチンを含んでいます。

グルコサミンとコンドロイチンの効果

  1. 体内の水分量のコントロール
  2. 細胞を出入りする物質の調節
  3. 骨の形成を助ける
  4. 傷をすみやかに治す
  5. 細菌の感染を防ぐ
  6. 関節組織の円滑化
  7. 血中脂質の改善
  8. 血液凝固の抑制
  9. 血管新生の調節
  10. 目の透明度を維持する

グルコサミンとコンドロイチンには上記のような効果があると一般的に言われています。

商品はこちら

レトルト/ササミブロック

ヒューマングレードで作られたフードです。私達人間でも普通に食べることができます。ボクサーやランナーも愛用している、脂質の少ない部位を多く使ったササミです。脂質を抑えることでダイエット効果を期待できます。鶏肉のササミをそのままブロック状にしておりますので大きくて食べられない時は、少し具を割いて与えてあげてください。

商品はこちら

レトルト/チキンオカラベジ

高品質で厳選された国産鶏肉を使っており、良質なたんぱく質を多く含んでおります。また、にんじん・グリーンピースといったビタミン豊富な野菜がたっくさん入ったレトルトが、チキンオカラベジです。

「食べやすさ」を追求し、そぼろ状に調理しています。このため、食欲がなかったり、歯が丈夫でなかったりするワンちゃんニャンちゃんでも、これ1つで心配いらずです。

商品はこちら

まとめ

イギリス王室育ちの気品あるキャバリア。とても大人しくて初めて犬を飼うという人にも適したワンちゃんで、日本でも注目度が上がっています。その名前の由来や歴史的な背景を知ると、さらに興味が湧いてきたのではないでしょうか。

祖先が猟犬だったこともあり、小型犬の中では体が大きく、さらに骨も筋肉もしっかりしています。それに加えて食欲旺盛という一面もありますので、知らず知らずのうちに肥満になってしまいやすいという特徴があります。

体は強いのですが、遺伝的にかかりやすい病気があるため、他のワンちゃんと比べると寿命がかなり短めです。病気にかかるのを止めることができませんが、安全な食事とストレスの少ない環境を整えてあげることで、1日でも長く生きてもらうことは可能です。

定期検診を行って、普段の生活から異変がないかきちんとチェックしておきましょう。早期発見早期治療で、進行を遅らせることも出来ます。さみしがり屋のワンちゃんでもありますので、毎日スキンシップを楽しみながら、おかしなところがないか確認してあげましょう。


わんにゃんオススメ

犬

プロスタッフがお応えします
健康のための日常的なケアについてのアドバイス

お食事健康相談窓口

犬