ミニチュア・ピンシャー

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ミニチュア・ピンシャーの基本情報

原産地:ドイツ
毛の長さ: 短毛
成犬の大きさ:3.5~5kg
無駄吠え:多い
運動量:多い
食事量:よく食べる
寿命:12~14年
価格:10~20万円

ミニチュア・ピンシャーの原産地と名前の由来

ミニピンの愛称で親しまれているミニチュア・ピンシャー。ドーベルマンの改良型だと思われていますが、ドイツが原産地で、その歴史はドーベルマンよりも長く、200年以上前から人間と暮らしている犬種です。

ミニピンと呼んでいるのは日本だけではありません。実はアメリカなどの英語圏の国でも「mini-pin」と呼ばれることもあります。「ミニ=小さい」は分かりますが、ピンシャーというのはどういう意味があるのでしょう?

ピンシャーはドイツ語ですが、語源はpinch(英語)もしくはpincer(フランス語)にあると言われています。いずれも「つまむ」という意味で、噛み付く動作のことを示しているという説があります。現在ではピンシャーはネヅミ捕りなどの役割を与えられていた犬(テリア)の名称として使われています。

原産地のドイツではミニチュア・ピンシャーではなく、レー・ピンシャーと呼ばれています。レーは小型の赤い鹿のことで、毛並みや雰囲気などがレーに似ていることで、この名前が定着しています。

ミニチュア・ピンシャーの歴史

ミニチュア・ピンシャーの起源ははっきりとしていません。ドイツや北欧などの国で飼われていたジャーマン・ピンシャーとダックスフンド、イタリアン・グレーハウンドなどと掛け合わせて作られたという説が一般的ですが、残念ながら資料などは残っていません。

ドッグショーなどに出始めたのは1900年とされていますが、それ以前からドイツ国内で飼育されていました。ただし、ミニチュア・ピンシャーという名称がつけられたのは1972年とかなり最近のことです。

似ているドーベルマンとは、歴史的にもまったく関係ありません。とはいえ、日本やアメリカでは、ドーベルマンに似ている小型犬として人気があります。日本では爆発的な人気とは言えませんが、人気順位で言えば10位台を安定してキープしています。

ミニチュア・ピンシャーの特徴

ミニチュア・ピンシャーの特徴は、無駄のないスラッとした体型と、滑からな短毛にあります。本来は長い尻尾と垂れ耳のワンちゃんですが、断耳や断尾の習慣があるため、耳がピンと立ち、尻尾の短い外観が基本となっています。

ただし、最近の流れでは断耳や断尾をしないことも多く、垂れ耳が特徴的なミニチュア・ピンシャーも増えています。断耳や断尾をしたくない場合は、ペットショップではなくブリーダーさんから直接購入しましょう。

被毛は滑らかではあるものの短くて硬さもあります。これは狩猟時代の名残で、自分の体を守るためと言われています。カラーはブラックタン、チョコレートタン、レッド、ブルー&タンの4色ありますが、ブルー&タンはスタンダードな犬種としては認められていません。

筋肉質なワンちゃんですが、柔軟な筋肉をしているため、運動神経に優れているという特徴もあります。しっかり遊んであげられる飼い主さんでないと、その運動量を持て余してしまうかもしれません。

ミニチュア・ピンシャーはどんな性格?

ミニチュア・ピンシャーは狩猟犬らしく、とても活発で好奇心旺盛なワンちゃんです。動いているものや初めて見るものに対しては、物怖じすることなくどんどんと近づいていきます。あまりに何にでも興味を示すので、落ち着きがないように見られることもあります。

好奇心が強すぎるため、すぐに脱走することでも知られています。身体能力が高いため、ちょっとした仕切りですと、簡単に飛び越えてしまいます。室内飼いをする場合は、しっかりと戸締まりをして、勝手に脱走しないように気をつけましょう。

飼いにくいワンちゃんかというとそうでもなく、飼い主に対する忠誠心の高さは特筆すべき点のひとつに挙げられます。そのためには、しつけをきちんと行う必要がありますが、信頼関係をきちんと築くことができれば、飼い主の言うことを忠実に守ってくれる頼もしいパートナーになります。

ただし、知らない人や小さな子どもに対して攻撃的になることもありますので、小さなお子さんのいる家庭ではあまりおすすめできません。どうしても飼いたい場合は、甘えさせるのではなく、しつけを徹底して行ってください。

ミニチュア・ピンシャーはどれくらいまで大きくなるの?

ミニチュア・ピンシャーは小型犬に分類されていますが、実際のところどれくらいまで大きくなるのでしょう?あまりに大きくなると室内飼いが難しくなりますよね。

ミニチュア・ピンシャーの体重:3.5~5kg

体重は3.5~5kgですので、それほど大きくはなりません。見た目からドーベルマンのようになるのではと不安になる人もいるかとおもいますが、成長しても小型犬のままです。ただし、運動をきちんとさせないと肥満になる可能性があります。

ミニチュア・ピンシャーの魅力は、そのたくましい筋肉にあります。まんまるに太った状態では、美しさがないだけでなく、健康面でも心配です。しっかりと食事量をコントロールし、毎日の運動は欠かさないようにしましょう。

ミニチュア・ピンシャーの平均寿命

ミニチュア・ピンシャーがなつくようになると、かけがえのないパートナーを得たような気持ちになります。でも犬は人間よりも長く生きることができません。基本的にはワンちゃんのほうが先に亡くなります。

でも可能なかぎり少しでも長く一緒にいたいですよね。ミニチュア・ピンシャーは平均でどれくらいまで生きられるのでしょう?

ミニチュア・ピンシャーは小型犬ですので、寿命は比較的長く12~14年と言われています。最近は飼育環境も良くなってきたので、14歳以上になるケースも増えてきました。長生きさせるためのポイントは2つあります。

  • ストレスを与えない
  • 安全性の高いフードを与える

ワンちゃんの寿命に大きく影響するのはストレスの有無です。いかにしてストレスを減らしてあげるかが、長生きにつながるポイントですので、基本的には室内飼いにしてください。番犬としても働くことができる犬ですが、屋外での飼育は寿命を短くします。

しつけは重要ですが、大きな声で叱ったり、力で支配しようとしないのも重要です。躾の方法がわからないという人は、専門家に依頼して、正しいしつけの方法を学びましょう。

また、安全性の高いフードも重要です。安価なドッグフードは添加物がたくさん入っています。値段は高くなりますが、無添加無着色のフードを選ぶようにしましょう。毎日食べるものが体を作りますので、ドッグフードの安全性だけは、こだわるようにしましょう。

ミニチュア・ピンシャーの価格

ミニチュア・ピンシャーを飼おうと思っても、価格があまりにも高いと、ちょっと二の足を踏んでしまいますが、相場としてはどれくらいの値段で販売されているのでしょう?

ミニチュア・ピンシャーの価格:10~20万円

とても人気の高い犬種ですので、ブリーダーさんも多く入手性がとても高いというのがミニチュア・ピンシャーの特徴のひとつです。このため、価格も安定してて10~20万円くらいで子犬を購入できます。人気の高いカラーやメスの場合は、やや値段が高めになりますが、それでも外来種としてはそれほど高額になりません。

それでも、もう少し安く買いたいという場合には、ブリーダーさんから直接購入しましょう。ショーに出るような血統の犬でなければ、相場よりも安値で譲ってもらえます。さらにブリーダーさんから買うことが決まっていれば、断耳や断尾をしないで飼うことができます。

たくさんの子犬から選びたい場合なども、ペットショップではなくブリーダーさんから購入しましょう。ブリーダーさんはインターネットで簡単に検索できます。できるだけ近くに住んでいるブリーダーさんに連絡をして、購入の意志を伝えるようにしましょう。

元気に育つ子犬の選び方

実際にミニチュア・ピンシャーを購入するときには、できるだけ元気に育つ子犬を選びたいですよね。子犬との出会いは運命的なものだと考える人もいますが、最初から病気になる可能性が高いと分かっているなら、そのような個体は基本的に避けたいところです。

それでは、どのような子犬を選べば、病気にかかりにくく元気の育ってくれるのでしょう?ここではそのポイントについてご紹介します。

元気があり好奇心旺盛であること

ペットショップでもブリーダーさんのところでも、とにかく元気で好奇心旺盛な子犬を選びましょう。初めての人に対してはやや警戒心を持つこともありますが、基本的には興味津々に近づいてきてくれるはずです。

逃げ腰になってしまう子犬や、人間を避けるような子犬はなかなかなついてくれません。子犬といっても、人間のことが大好きだで遊んでもらいたがる個体を選びましょう。

骨格と筋肉がしっかりしている個体を選ぶ

ミニチュア・ピンシャーは子犬でも筋肉がしっかりしています。抱きかかえてみてずっしりと重さを感じる子犬を選びましょう。ときどき、抱っこをすると軽く感じる子犬がいます。そのような子犬は筋肉や骨格が弱い可能性があります。

抱っこをしたときに、筋肉にも触れてみて、しっかりと張りがある子犬がおすすめです。また、抱っこするときに嫌がって逃げ出そうとする子犬は、あまりおすすめできません。

目の周りと肛門周りがきれいであること

これはミニチュア・ピンシャーに限ったことではありませんが、子犬を見るときのチェックポイントは目と肛門周りです。目が白濁していないことと、肛門周りがきれいな状態になっている子犬を選びましょう。

目が濁っている子犬は、目にトラブルを抱えている可能性があります。肛門周りは内臓系のトラブルか、根本的に体が弱い可能性があります。ただし、肛門周りは一時的に体調を崩しているだけかもしれませんので、できれば後日もう一度チェックしてみましょう。

ミニチュア・ピンシャーを飼うときの注意点

ミニチュア・ピンシャーはとても飼いやすい犬ですが、飼育する上でいくつかの気をつけたいポイントがあります。どのような点に気をつければいいのか見ていきましょう。

フローリングは避けてマットを敷く

ミニチュア・ピンシャーは室内でも元気よく走り回ります。それだけならまだいいのですが、関節があまり強くないワンちゃんですので、フローリングのように滑りやすい床材を走っていると、簡単に脱臼してしまいます。

フローリングはできるだけ避けて、滑りやすい場所にはマットを敷いてあげましょう。それだけで脱臼する確率を大幅に下げることができます。

冬場の寒さと夏場のエアコンに注意する

ミニチュア・ピンシャーは寒さに弱いワンちゃんです。このため、冬場の寒さがあまり得意ではありません。基本的には暖房を使って室温を20℃以上に保つようにしましょう。毛布なども用意してあげると、自分で寒さを防いでくれます。

気をつけたいのは夏場のエアコンです。日本の暑さがかわいそうだからと、エアコンを全開にして室温を下げすぎると、反対に体調を崩してしまうこともあります。夏場でも25~26℃くらいの室温に保つようにしましょう。

ミニチュア・ピンシャーがかかりやすい病気

元気いっぱいのミニチュア・ピンシャーですが、まったく病気にならないかというとそういうわけではありません。かかりやすい病気がいくつかありますので、飼い主さんは覚えておきましょう。

膝蓋骨脱臼

飼うときの注意点でもご紹介しましたが、ミニチュア・ピンシャーは膝関節があまり強くないワンちゃんです。遺伝的に膝蓋骨脱臼にかかりやすいというのもありますが、ちょっとしたジャンプなどで脱臼することもあります。

歩いているときに足を引きずったり、スキップをするようにしていたりしたらすぐに主治医にチェックしてもらいましょう。症状が重たい場合は手術も必要になりますので、そうなる前に早期発見早期治療を心がけましょう。

進行性網膜萎縮

網膜の細胞にトラブルが発生する進行性網膜萎縮。こちらも遺伝性の病気で、いずれ失明してしまうこわい病気のひとつです。進行性網膜萎縮の治療方法はありませんが、自宅であれば目が見えなくてもワンちゃんは生きていくことができます。

目が見えなくなってからレイアウトを変えると困惑してしまいますので、目が見えているうちから室内の危険な場所をなくすように、部屋のレイアウトの見直しをしてあげましょう。

まとめ

小さなドーベルマンのように凛々しいミニチュア・ピンシャー。実際にはドーベルマンとはまったく関係のないワンちゃんで、むしろドーベルマンよりも歴史が長い犬種です。好奇心旺盛で飼い主に従順ですが、他の犬や小さな子どもに対しては攻撃的になることがあります。

しつけさえしっかりできれば、とても飼いやすい犬ではありますが、そうでない場合は、無駄吠えも増えてしまいますので、初めてのワンちゃんを飼う人には少し飼育が難しいかもしれません。それでもなついてくれれば、かけがえのない存在になってくれます。

運動も大好きで、一緒にいるだけで飼い主さんも元気になれるワンちゃん。運動不足にならないように1日2回30分くらいの散歩は必須ですが、それでも足りないのかと思うくらい家の中でも走り回ります。家の中ではフローリングは避けて、室温管理もしっかりしてあげましょう。

それらの点だけ気をつければ、とても頼れるパートナーとして、生活にハリを与えてくれます。日本では入手性もいい犬ですので、受け入れる体制をしっかりと整えた上で、ペットショップやブリーダーさんのところで、子犬探しを始めてみましょう。