マンチカンを飼うときの注意点、及びおすすめフード

マンチカンの基本情報

原産地:アメリカ
毛の長さ: 長毛・短毛
成猫の大きさ:2.3~4.5kg
鳴き声:控えめ
運動量:他の猫と変わらず
食事量:食欲旺盛
寿命:10~13年
価格:10~30万円

マンチカンの原産地と名前の由来

マンチカンは北アメリカ原産の猫種です。1983年にアメリカのルイジアナ州で突然変異の短足猫が発見されました。一般的に短足猫は遺伝的なトラブルを抱えているのですが、研究の結果、健康上の問題は発見されませんでした。

その後、普通の猫との交配を行った結果、同じように足の短い猫が生まれたことで、アメリカのブリーダーが繁殖をさせたことから、マンチカン人気はアメリカ全土へと広がっていきました。

マンチカンという名前の由来は、オズの魔法使いに出てくる「小さい人」の総称である「munchkin(マンチキン)」にあります。マンチキンは足がとても短いのですが、マンチカンは同じように短い4本の足が特徴のニャンちゃんです。

マンチカンの歴史

マンチカンの歴史は、すでに紹介しましたように、1983年に発見された突然変異のニャンちゃんから始まります。アメリカのブリーダーが、意図的に短足の猫を繁殖させることに対して、肯定派と否定派が意見をぶつけ合いましたが、1995年にTICAから新種としての認定を受けています。

ちなみに短足の猫は、1944年にイギリスでも発見されていますが、第二次世界大戦のころには見られなくなっています。その後、ロシアやアメリカ、ニューイングランドでも短足の猫が見つかっていますが、本格的な繁殖につながることはありませんでした。

TICAでは猫種として認定されているマンチカンですが、まだ歴史が浅いということや、遺伝的なトラブルも考えられるため、国際的な血統登録団体のCFAやGCCF、FiFeなどではマンチカンを猫種として認定していません。

とはいえ、マンチカンはとても人気の高い猫ですので、さらに研究が進むことで他の団体でも認定する時代がいずれやってくるかもしれません。

マンチカンの特徴

マンチカンの特徴は、言うまでもなくその短足にありますが、実はマンチカンの8割近くが短足ではありません。そして短足だから走るのが苦手そうに思えますが、実は運動が得意で、他の猫と同じように走り回ることができます。

マンチカンは歴史が浅く、様々な猫との交配を重ねている段階でもあるため、短毛種のマンチカンもいれば、長毛種のマンチカンもいます。被毛の柄も様々で、短足であること以外の部分でマンチカンを見極めることはとても困難です。

マンチカンは純血種だけでなく、いくつものミックス猫が存在します。代表的なミックス猫の特徴についても見ていきましょう。

メヌエット

マンチカンとペルシャの交配によって生まれるニャンちゃんがメヌエットです。ミックス猫ですが、TICAに認定されている猫種で、短い足とペルシャのような長毛が特徴的です。ただし、繁殖が難しく、高額で取引されています。

キンカロー

キンカローは、マンチカンとアメリカンカールを交配させて繁殖させたニャンちゃんです。短い足とくるっと反り返った耳が特徴で、とても人懐っこく飼いやすい猫種です。遺伝病になりにくい猫種ですが、まだ正式認定はされていません。

スクークム

マンチカンとラパーマを交配させで生まれた猫がスクークムです。スクークムの特徴でもあるカーリーな毛並みと、マンチカンの短い足との組み合わせはとてもキュートです。まるでぬいぐるみのようなフワフワ感があり、人気のミックス猫となっています。

マンチカンはどんな性格?

マンチカンはとても穏やかな性格をしています。飼い主はもちろんのこと、小さな子どもや他の猫ちゃんとも仲良くすることができるため、多頭飼いにも向いています。一般的にはオスのほうが穏やかな性格をしていると言われます。

穏やかな性格ですので、とても人懐っこく甘えん坊です。自由気ままな猫ちゃんが好きという人は、マンチカンの性格に戸惑ってしまうかもしれません。反対に、いつでも仲良く遊んでいたいという人にはマンチカンは最適です。

そして好奇心旺盛ということも、マンチカンの特徴のひとつです。足が短いからあまり動き回らないのかなと思うかもしれませんが、むしろその短い足を活かして、小回りを利かせながら、家のあちこちを歩き回ります。

そんなマンチカンですが、やや臆病な一面もあり、強く叱られることが苦手です。強く叱ると、叱った人に対して恐怖心を持ってしまい、飼い主であっても近づかなくなることもありますので注意してください。

マンチカンはどれくらいまで大きくなるの?

マンチカンは、オスのほうがメスよりもやや大きくなる傾向にあります。

オス:3.0~4.5kg
メス:2.3~3.5kg

特別に大きくなるということもなく、小さすぎるということもありません。ただし、食欲旺盛で肥満になりやすい猫ちゃんであることは頭に入れておきましょう。1歳になったときの体重を理想体重の目安として、そこから増えすぎないように気をつけましょう。

肥満は他の病気を併発しやすく、特に足の短いマンチカンはヘルニア等にかかりやすいと言われていますので、体重管理だけはしっかりしてください。

マンチカンの平均寿命

猫を飼っている人には必ずやってくる猫とのお別れ。それでも1日でも長く一緒にいたいというのが飼い主の心理ですよね。それではマンチカンはどれくらい生きてくれるのでしょう。マンチカンの寿命は下記のようになります。

マンチカンの寿命:10~13歳

猫の平均寿命は15歳と言われていますので、他のニャンちゃんと比べるとやや寿命の短い猫ということになります。とはいえ、マンチカンでも長生きする子もいますので、平均寿命はあくまでも目安でしかありません。

大事なのは飼い主が長生きできるための環境を整えてあげることです。猫は室内飼いに徹することでストレスが減り、長生きすると言われています。外の世界を見せてあげたい気持ちがあるかもしれませんが、長生きのためには室内飼いにこだわりましょう。

また、普段の食事も寿命に影響を与えます。できるだけ無添加で質の高いキャットフードを与えるようにしましょう。価格は高くなってしまいますが、お金で寿命を伸ばすことができると考えれば、決して高すぎるということはないはずです。

それらの環境は飼い主さん次第ですので、しっかりと長生きできるための環境を整えてあげましょう。

マンチカンの価格

マンチカンの価格は足の短さで決まります。もちろん、他の要素も含まれますが、基本的には足が短ければ短いほど、高値で取引されます。

マンチカンの価格:10~30万円

ペットショップなどでは10~30万円でマンチカンは売られています。足が長い場合は、10万円以下になることもありますが、マンチカンらしさを保っている個体は、希少価値もあり価格が高くなってしまいます。

ショーなどに出るようなマンチカンは50万円以上することもあります。安く購入したい場合は、ペットショップではなく、ブリーダーさんから直接購入するようにしましょう。ブリーダーさんにもいろいろな人がいますので、信用できると感じた人から購入してください。

元気に育つ子猫の選び方

マンチカンは遺伝的な病気を抱えることのあるニャンちゃんです。できることなら、最初の子猫選びでは、体が強く健康的に育ってくれる子猫を選びたいですよね。ここではマンチカンの子猫を選ぶためのポイントについて紹介します。

体型をチェックする

まずチェックしたいのは体型です。マンチカンは短足ではあるものの、体つきは本来しっかりとしている猫です。子猫でも持ち上げてみると、その強さを感じることができます。必ず抱っこをさせてもらい、体がしっかりしていることを確認しましょう。

足の短さをチェックする

マンチカンを選ぼうと思う人は、その短足ぐあいが気に入っているはず。子猫のうちから足の長さはある程度個体差が出ていますので、できるだけ足の短いニャンちゃんを選ぶようにしましょう。ただし、足の短い子ほど価格が高くなるので気をつけましょう。

被毛をチェックする

マンチカンはシルキーな被毛が特徴の猫です。密度が高くしっかりと被毛が生えそろっているかを確認してください。ハゲている箇所がある場合は、皮膚にトラブルを抱えている可能性があります。きちんと全身をチェックするようにしましょう。

活発であること

マンチカンは好奇心旺盛で、遊ぶことが大好きな猫ちゃんです。ペットショップやブリーダーの飼育場所でも、元気よく遊び回っている活発な子を選びましょう。ちょっとやんちゃなくらいがおすすめです。

肛門周りをチェック

マンチカンに限らず、猫を選ぶときには必ず肛門周りをチェックしてください。肛門が汚れている猫は、下痢などをしている可能性があり、体調がすぐれないニャンちゃんです。一時的なものかもしれませんが、あまり好ましい状態ではありませんので、できるだけ肛門がきれいな個体を選びましょう。

マンチカンを飼うときの注意点

マンチカンは普通の猫と同じように飼うことができますが、足が短いなどの特徴があるため、いくつかの注意点もあります。ここではそんな注意点について紹介します。

段差を小さくする

マンチカンは他の猫と比べて、遜色ないほどに遊び回ります。短い足もそれほど苦にしていないように見えますが、それでも他の猫よりも段差が苦手です。キャットタワーなどは、できるだけ低めに設定してあげましょう。

定期的にブラッシングをする

マンチカンの被毛の種類にもよりますが、基本的にはこまめなブラッシングが必要です。短毛種で1日1回、長毛種の場合は1日2回のブラッシングを行いましょう。特に換毛期には毛玉を飲み込んで毛球症になる可能性がありますので、こまめなブラッシングをしてあげましょう。

大声で叱らない

マンチカンの性格でも紹介しましたが、マンチカンは臆病な猫ちゃんです。大きな声で叱られると萎縮してしまって、飼い主に懐かなくなることがあります。粗相をしたり、いたずらをしたりしても叱らずに、優しく接してあげましょう。

マンチカンがかかりやすい病気

マンチカンはまだまだ安定した品種ではないため、いくつかのかかりやすい病気があります。病気は早期発見早期治療が回復のための原則ですので、マンチカンがかかりやすい病気について把握しておき、異変を感じたらすぐに対応しましょう。

椎間板ヘルニア

短足種の宿命かもしれません。椎間板ヘルニアはマンチカンで特に注意したい病気のひとつです。足が短いため、腰にかかる負担がとても大きく、椎間板ヘルニアなどの腰の病気にかかることがよくあります。肥満になるとその可能性が上がりますので、体重管理はしっかりしましょう。

歩き方に違和感があったり、あまり歩かなくなったりしたら、すぐに主治医に相談するようにしてください。

毛球症

長毛種のマンチカンは、換毛期に大量の抜け毛があります。その抜け毛を飲み込んでしまい、飲みこんだ毛を上手に排出できなくなって、胃や腸に溜まってしまうことがあります。症状が軽いうちは薬で治療できますので、食欲不振や便秘が気になったら病院でチェックしてもらいましょう。

猫伝染性腹膜炎

猫伝染性腹膜炎は治療法が見つかっていない病気のひとつですが、マンチカンはこの猫伝染性腹膜炎にかかりやすい猫種と言われています。脱水症状や嘔吐、下痢などの症状だけでなく、歩行困難などの症状が出ることもあります。できるだけ猫の環境を清潔に保ち、感染しないようにしてあげましょう。

推奨したいフード

猫ちゃんの健康のためにどのようなものを与えればいいのか分かっても、具体的にどのフードを選んでいいのか悩んでしまう人もいるかと思います。そういう飼い主さんのために、ここでは当店で取り扱っている、おすすめのフードをいくつかご紹介します。

猫用ドライフード/仔猫〜成猫用プレートキャットワン

猫がすくすくと育つには、安全性の高いキャットフードを与えてあげることが大切です。おかずやおやつでどんなにいいものを与えても、普段の食事が良くなければ、あまり効果はありません。プレートキャットワンはこれから体づくりをしていく猫に最適なペットフードで、もちろん合成保存料も着色料も無添加です。

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レトルト/ササミブロック

ヒューマングレードで作られたフードです。私達人間でも普通に食べることができます。ボクサーやランナーも愛用している、脂質の少ない部位を多く使ったササミです。脂質を抑えることでダイエット効果を期待できます。鶏肉のササミをそのままブロック状にしておりますので大きくて食べられない時は、少し具を割いて与えてあげてください。

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レトルト/チキンオカラベジ

高品質で厳選された国産鶏肉を使っており、良質なたんぱく質を多く含んでおります。また、にんじん・グリーンピースといったビタミン豊富な野菜がたっくさん入ったレトルトが、チキンオカラベジです。

「食べやすさ」を追求し、そぼろ状に調理しています。このため、食欲がなかったり、歯が丈夫でなかったりするワンちゃんニャンちゃんでも、これ1つで心配いらずです。

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まとめ

マンチカンは短足が可愛いアメリカ生まれのニャンちゃんですが、まだ歴史が浅いため、認定団体によっては猫種として認められていません。そして、マンチカンでも長毛種がいたり、短毛種がいたりと、毛色もバラバラでまとまりがありません。

それでも世界中で愛されている猫ですし、足が短いことで遺伝的な問題を抱えているわけではありません。ちょっと高いところからジャンプするのが苦手なところがありますが、短い足を活かして他の猫よりも小回りの利く走りで活発に駆け回ります。

寿命がやや短い猫ですが、ストレスのない環境で育て、安全性の高いキャットフードを与えることで、寿命は伸びやすくなると言われています。また臆病な猫ですので、叱られることで強いストレスを感じてしまいます。大きな声で叱らないようにしてください。

市場価格が少し高めの猫です。足が短いほど可愛いのですが、足が短いほど値段も上がります。いきなり数十万円も用意できないという人は、じっくりと貯金をしてお金を貯めることから始めましょう。ペットショップよりもブリーダーさんから購入すれば、価格を抑えて購入することができます。

足が短いため椎間板ヘルニアにかかりやすいのと、長毛種は毛球症になりやすいという特徴がありますが、その他の部分では他の猫とそれほど変わりません。一目惚れしたら健康であるかをしっかりチェックして、家に迎えてあげましょう。


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