ノルウェージャンフォレストキャットを飼うときの注意点、及びおすすめフード
目次
ノルウェージャンフォレストキャットの基本情報
原産地:ノルウェー
毛の長さ: 長毛
成猫の大きさ:3.5~6.5kg
鳴き声:控えめ
運動量:やや多め
食事量:多め
寿命:11~14年
価格:15~30万円
ノルウェージャンフォレストキャットの原産地と名前の由来
ノルウェージャンフォレストキャットはその名前からもわかるように、ノルウェーを中心とした北ヨーロッパを原産とするニャンちゃんです。ノルウェーでは森の猫を意味する「Skogkatter」や「Skaukatter」と呼ばれています。
そのノルウェー語の名前をそのまま英語にしたのがノルウェージャンフォレストキャット(Norwegian Forest Cat)です。飼い猫になる前には、ノルウェーの森林で生息していたことからその名前がつけられています。
ノルウェージャンフォレストキャットの歴史
ノルウェーの森林に生息していたノルウェージャンフォレストキャットですが、本来はヨーロッパ土着の猫ではないとされています。ヨーロッパの猫が持つ毛色とはまったく異なるため、8~10世紀に、バイキングによってトルコから持ち込まれたという説が有力です。
比較的温暖な地域から持ち込まれた猫が、北欧の寒い冬に適合するために、ノルウェージャンフォレストキャット特有のふかふかで長い被毛へと変わっていったとされています。
北欧神話に猫の話が出てくるのですが、そのモデルになったのがノルウェージャンフォレストキャットではないかと考えられています。それくらい歴史のあるニャンちゃんなのですが、猫種としての認識されるのは1930年代以降です。
第二次世界大戦により頭数が大幅に減ったことにより、絶滅の危機にさらされましたが、ブリーダーの努力により、ゆっくりと頭数が回復していきました。それでもメインクーンに似ているという理由で品種としては認められていませんでしたが、1993年にようやくCFAに正式な猫種として認められています。
日本での知名度はまだまだ高くありませんが、それでも徐々に人気が高まっています。ブリーダーの数が増えてきたこともあって、現在では飼いたい猫ランキングの上位に必ず入ってくるニャンちゃんです。
ノルウェージャンフォレストキャットの特徴
ノルウェージャンフォレストキャット最大の特徴は、ふかふかの被毛にあります。寒い冬を乗り切るために身に着けた保温性に優れたアンダーコートと、雪や雨から体を守るためのオーバーコート。このダブルコートによって、雪道でも難なく歩くことができます。
大きな体もノルウェージャンフォレストキャットの特徴のひとつです。一見すると被毛によって体が大きく見えるような気がしますが、実際に体の大きなニャンちゃんで、とても筋肉質な体をしています。
筋肉質なのは、ノルウェーの森で狩りをしていたころの名残です。大柄でありながらも、とても俊敏に動くことができます。大きな体を駆使して木に登ったり、岩場を駆け上がったり。高いところから獲物を狙うという習性から、飼い猫になっても高い場所を自分のテリトリーとすることが多いニャンちゃんです。
ノルウェージャンフォレストキャットはどんな性格?
ノルウェージャンフォレストキャットは、とても知的なニャンちゃんです。猫は一般的に芸を覚えることはありませんが、ノルウェージャンフォレストキャットは簡単な芸ならすぐに覚えてくれます。飼い主とのコミュニケーションが大好きですので、しっかりとかまってあげることが重要です。
好奇心も旺盛で、仔猫のうちはとにかくワンパクです。運動量が多いということもあって、ある程度成長するまでは、何かと手がかかります。とはいえ成長の過程でゆっくりと穏やかになり、いつも飼い主のそばでくつろごうと引っ付いてくるようになります。
飼い主をとても大切にするニャンちゃんですが、決して排他的なわけではありません。他の猫とも仲良くすることができ、小さな子どもとも遊ぶのが得意です。とはいえ、子どもにありがちな、叩いたりする行動はノルウェージャンフォレストキャットにはNGです。無理に耐えてストレスになりますので、気をつけましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットはどれくらいまで大きくなるの?
猫は基本的に室内飼いですので、どれくらいまで大きくなるのか気になりますよね。部屋があまり大きくない場合は、大きくなりすぎると困りますので、どれくらいのサイズ感なのか事前に知っておきたいところです。
オス:4.5~6.5㎏
メス:3.5~5.0㎏
一般的な猫は4㎏前後ですので、極端に大きくなるというわけではありませんが、普通の猫よりはひと回り大きく育ちます。それでも個体差が大きいため、驚くほど大きく育つ個体もあれば、普通の猫と同じ大きさまでしか成長しない個体もいます。
人間と同じように親の大きさが遺伝的に伝わりますので、どうしても小柄なノルウェージャンフォレストキャットを飼いたい場合は、親猫がわかるブリーダーからの購入がおすすめです。また、オスよりもメスのほうが小さくなる傾向にあります。小型がいい場合はメスを選びましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットの平均寿命
猫は体が小さいほど長生きすると言われています。このため、体がやや大きいノルウェージャンフォレストキャットは、一般的なニャンちゃんよりもやや短命です。普通の猫は15歳くらいまで生きるとされていますが、ノルウェージャンフォレストキャットは11~14歳で寿命を迎えます。
寿命:11~14年
とはいえ、猫の寿命は食生活や住環境の見直しで改善することが可能です。添加物がたくさん含まれた安いキャットフードではなく、無添加・無着色で安全性が高いキャットフードを選ぶようにしましょう。価格はどうしても高めになってしまいますが、それで長生きしてくれるなら、よろこんで出しますよね。
また、長生きのためには室内飼いに徹してください。屋外に自由に出られるようにしている飼い主さんも多いようですが、外の世界は危険がいっぱいで、ときには他の猫とケンカをして傷ついて帰ってくることもあります病気をうつされることもありますので、長生きさせたいなら室内から出さないようにしましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットの価格
ノルウェージャンフォレストキャットの人気の高まりとともに、ブリーダーの数が増えていますので価格はややこなれてきましたが、それでもまだやや高めです。価格帯としては20万円台の前半が多くなります。
価格:15~30万円
少しでも安く買いたい場合は、ペットショップで購入するのではなく、ブリーダーから直接購入してください。仲介手数料分だけ安く購入することができます。ただし、ブリーダーによっては、ショーに出るような高級ノルウェージャンフォレストキャットだけを育てていることがあります。そういう場合は相場よりも価格が高くなりますので注意してください。
血統がいいノルウェージャンフォレストキャットは30万円以上することも珍しくありません。ブリーダーから直接購入するのであれば、予算を20万円くらいに設定して、その範囲で購入できる仔猫を見つけてください。
また、ペットショップなどで、相場よりもかなり低価格で販売されていることもあります。そのような場合は売れ残り、もしくは病気を抱えている可能性があります。できるだけそのような状態の仔猫は選ばないようにしましょう。
元気に育つ子猫の選び方
仔猫との出会いは運命的なものです。ですので、直感に従って購入するのもいいのですが、もしかしたら病気になったり、体が弱かったりします。ここでは、仔猫を選ぶときに、元気に育ちそうな仔猫を選ぶためのポイントを紹介します。
体つきと重さをチェック
ノルウェージャンフォレストキャットを選ぶときには、まずは抱っこしてみましょう。ずっしりと重い感じがすれば問題ありません。思ったよりも軽い場合は、筋力が不足している可能性があります。仔猫のうちからしっかりと筋肉があり骨太なのがノルウェージャンフォレストキャットの特徴です。
抱っこして、重さの確認をしてみましょう。そのときに足を優しく揉んだりして筋肉の状態をチェックしてください。元気よく走り回っている仔猫も体がしっかりできている証拠です。
目をチェック
ノルウェージャンフォレストキャットに限らず、仔猫を見るときには目を確認してください。きれいに澄んでいる場合はOKですが、白濁しているようですと、目にトラブルを抱えている可能性があります。目やにがついているような仔猫もNGです。
肛門をチェック
体が弱い仔猫は内臓にトラブルを抱えている可能性があります。その見分け方としてよく用いられるのが、肛門周辺のチェックです。内蔵にトラブルがある場合は下痢をしがちです。下痢をすると肛門周りが汚れてしまいますので、見ただけで問題があるかどうかがわかります。
長毛種ですので肛門周りが汚れやすい傾向にあります。それでも健康体であれば、ある程度きれいに保たれています。最初は分かりにくいかもしれませんが、何回か他の猫も含めてチェックしてみると、どのような状態がNGなのか自分で判断できるようになります。
ノルウェージャンフォレストキャットを飼うときの注意点
それでは実際にノルウェージャンフォレストキャットを飼うときに、気をつけたいポイントについても説明しておきましょう。北欧のニャンちゃんならではの注意点がありますので、しっかりとチェックしておいてください。
夏場はエアコンを使って温度管理をする
ノルウェージャンフォレストキャットは雪国育ちの猫ですので、寒さには強いのですが暑さに弱いという欠点があります。特に日本の湿度の高い夏場は苦手ですので、エアコンは常時稼働させておいて、室温が上がりすぎないように注意してください。
夏場はサマーカットにするのも飼うときのポイントです。ただし、安易にカットをすると肌が露出してしまいます。ニャンちゃんにストレスにならないことを意識しながら、徐々に短くするなどの工夫をしてください。
フローリングはマットなどを敷いて滑りにくくする
ノルウェージャンフォレストキャットは成長期に活発に走り回ります。このため滑りやすいフローリングはできるだけ避けてください。とはいえ、さすがにリフォームをするわけにはいかないと思いますので、マットを敷くなどして滑りにくくしてあげましょう。
上下動できるレイアウトにする
運動が好きな猫ですので、家の中でも歩き回れるように、家具に高低差を作るようにしましょう。キャットタワーを設置できるのが理想ですが、家具を使って部屋の高いところに移動できるようにするだけでも十分です。
ブラッシングは毎日する
ふわふわで気持ちいい被毛が特徴の猫ですが、ブラッシングを怠るとすぐに毛玉ができてしまいます。美しさを保つのも毎日のお手入れがとても大切です。部屋に散らばる抜け毛の量を減らすためにも、ブラッシングはこまめに行いましょう。
ノルウェージャンフォレストキャットがかかりやすい病気
ノルウェージャンフォレストキャットは雪国育ちということもあって、比較的病気にかかりにくい強いニャンちゃんです。それでもかかりやすい病気がいくつかありますので、飼うときには常にその症状が出ていないか気にしておきましょう。
毛球症
毛球症は自分の被毛を飲み込んでしまって、それを排泄できなくなり体内に被毛が残ってしまう病気です。排便ができなくなるため、便秘や食欲の低下などの症状が見られます。ケアとしては毎日のブラッシングが必須で、症状が見られたらすぐに病院に連れて行くようにしましょう。治療が遅れると対処するのも大事になります。
糖尿病
ノルウェージャンフォレストキャットは糖尿病にかかりやすいニャンちゃんです。一般的には太っている猫に起こりやすい病気ですが、ノルウェージャンフォレストキャットの場合は太っていなくても食事によっては糖尿病になることもあります。
水を飲む量や、食事の量が増えたり、体重の減少などが見られたりしたらできるだけ早く病院で治療を受けるようにしましょう。完治はできませんが、進行を遅らせることは可能です。早期発見早期治療を心がけて、重度の糖尿病にならないように気をつけましょう。
推奨したいフード
猫ちゃんの健康のためにどのようなものを与えればいいのか分かっても、具体的にどのフードを選んでいいのか悩んでしまう人もいるかと思います。そういう飼い主さんのために、ここでは当店で取り扱っている、おすすめのフードをいくつかご紹介します。
猫用ドライフード/仔猫〜成猫用プレートキャットワン
猫がすくすくと育つには、安全性の高いキャットフードを与えてあげることが大切です。おかずやおやつでどんなにいいものを与えても、普段の食事が良くなければ、あまり効果はありません。プレートキャットワンはこれから体づくりをしていく猫に最適なペットフードで、もちろん合成保存料も着色料も無添加です。
レトルト/ササミブロック
ヒューマングレードで作られたフードです。私達人間でも普通に食べることができます。ボクサーやランナーも愛用している、脂質の少ない部位を多く使ったササミです。脂質を抑えることでダイエット効果を期待できます。鶏肉のササミをそのままブロック状にしておりますので大きくて食べられない時は、少し具を割いて与えてあげてください。
レトルト/チキンオカラベジ
高品質で厳選された国産鶏肉を使っており、良質なたんぱく質を多く含んでおります。また、にんじん・グリーンピースといったビタミン豊富な野菜がたっくさん入ったレトルトが、チキンオカラベジです。
「食べやすさ」を追求し、そぼろ状に調理しています。このため、食欲がなかったり、歯が丈夫でなかったりするワンちゃんニャンちゃんでも、これ1つで心配いらずです。
まとめ
ノルウェージャンフォレストキャットについて、その特徴や飼うときのポイントについて紹介してきました。比較的最近人気が高まった猫ですので、あまり情報がない状態です。それでも、見た目も可愛らしくとても飼いやすい猫ですので、猫を飼うならノルウェージャンフォレストキャットに決めている人もいるかと思います。
飼うと決めたら北欧育ちの猫特有の育て方などをきちんと把握して、元気に育つようにいい環境づくりを目指しましょう。比較的寿命が短い猫ですが、暮らしの環境や食環境を整えてあげるだけで、寿命を伸ばせます。
かかりやすい病気を早期発見することも長生きには重要です。日頃からしっかりとコミュニケーションをとって、ちょっとした異変でも、気になることがあればすぐに主治医に相談してみましょう。猫は自分で病院に行くこともできなければ、つらいことを言葉にして伝えることができません。
飼い主がしっかりと責任を持って、家族の一員であるノルウェージャンフォレストキャットの健康管理をしてあげましょう。