オシキャットを飼うときの注意点、及びおすすめフード
目次
オシキャットの基本情報
原産地:アメリカ合衆国
毛の長さ: 短毛
成猫の大きさ:2.8~7kg
鳴き声:静か
運動量:多い
食事量:普通
寿命:12~15年
価格:15~20万円
オシキャットの原産地と名前の由来
オシキャットはアメリカミシガン州のブリーダーが、アビシニアンとシャムを交配させたことが始まりです。1代目はアビシニアンタイプのニャンちゃんでしたが、2代目には斑点模様の子猫が誕生しました。子猫の名前はトンガでしたが、オシキャットというあだ名で呼ばれていました。
オシキャットというのは、オセロットに似た猫という意味です。野生のオセロットと比べてみると、どことなく近い関係にありそうに見えます。オシキャットのほうが少しずんぐりむっくりしてますが、猫ですから仕方ありません。
トンガは去勢手術を受けた後に売却されてしまいましたが、トンガの親はそれからも斑点模様のオシキャットを産み続けたことで、意図的にオシキャットを作り出そうというプロジェクトがブリーダーの間で広まっていきました。
オシキャットの歴史
オシキャットのトンガが誕生したのは1964年です。最初にCFAに登録されたのが1966年ですので、あっという間に単独の猫種として認知されていったことがわかります。ただし、この段階では受理されず、予備登録という形で登録されています。
CFAに公認登録されたのは、それから21年後の1987年です。オシキャットのブリーダーが10年間ほど繁殖に力を注げない期間があり、登録まで時間がかかりましたが、そのことが他のブリーダーの奮闘につながり、現在のオシキャット人気を支えています。
世界的に人気の高いオシキャットですが、日本ではまだ珍しいタイプのニャンちゃんです。それでも日本国内にも優秀なブリーダーがいますので、徐々にペットショップなどでも見かけるようになっています。これからジワジワ人気が上がっていくことが予想されるニャンちゃんですので、ぜひその特徴を覚えておきましょう。
オシキャットの特徴
オシキャットの特徴といえば、ヒョウ柄模様の被毛です。このヒョウ柄はスポットとも呼ばれ、はっきりと色が出ている個体が好まれます。オセロットに似ているということもあり、顔つきは丸みのあるくさび形で、いつもキリッとした表情をしています。
さらに体つきも見た目からはわかりにくいのですが、かなりの筋肉質で運動が大好きなニャンちゃんです。被毛の柔らかさに特徴がありますが、抱きかかえてみると、そのずっしりとした体重に驚くかもしれません。
尾は長く、さきっぽが黒いのも特徴のひとつです。被毛のカラーはブルー、ブラック、チョコレートなどいくつかあるのですが、光の加減でシルバーが入っているように見えることもあります。アーモンドのような目と独特な柄の被毛。まるで野生動物と一緒に暮らしているような気分になれるニャンちゃんです。
オシキャットはどんな性格?
「犬の心を持った猫」オシキャットの性格を一言で表すとなると、このような表現が最適です。犬と同じように投げたものを取ってきたり、名前を呼ばれたら返事をしたりします。とても頭のいいニャンちゃんで、猫のツンデレ感が好きだという人にはちょっとつまらないかもしれません。
性格もかなりの甘えん坊です。このため、飼い主さんは毎日オシキャットと遊んであげなくてはいけません。「猫は放っておいても大丈夫」そう思っている人には、あまり向いているとは言えません。ワンちゃんを飼うくらいの気持ちで選ぶようにしましょう。
見た目はとても野性味あふれるニャンちゃんですが、実際にはその見た目とは正反対で、飼い主に依存します。猫と一緒の時間を少しでも長く作りたいという人には、これほど飼いやすいニャンちゃんはいないかもしれません。
賢くて人懐っこい性格は、初めて飼う猫としてもおすすめです。なかなかペットショップでも見かけないかもしれませんが、これから猫の購入を考えている人は、ぜひ検討するニャンちゃんのひとつに加えておきましょう。
オシキャットはどれくらいまで大きくなるの?
オシキャットの先祖猫はどれもそれほど大きくありません。このため、オシキャットの大きさも普通の猫のサイズにまでしかなりません。
オス:5.0~6.0kg
メス:2.8~5.5kg
他の猫と同じようにメスよりもオスのほうが大きくなります。オシキャットは運動が大好きなニャンちゃんですので、あまり広くない家で飼う場合には、ひと回り小さいメスを選ぶようにしましょう。メスでも大きくなる個体もありますが、やや小さめで飼いやすい傾向にあります。
それほどガツガツ食べるわけでもなく、しかも運動量は多めですので肥満にはなりにくいニャンちゃんですが、それでも食べ過ぎには注意が必要です。ここで紹介した体重を超えないように注意して食事を与えるようにしましょう。
オシキャットの平均寿命
オシキャットの平均寿命も、ニャンちゃんの平均的なものとそれほど変わりません。オシキャットは12~15歳まで生きるとされていますが、15歳以上まで生きるニャンちゃんも少なくありません。
長生きのポイントは、ストレスの少ない環境と安全性の高い食事にあります。オシキャットは飼い主と遊ぶことでストレスを解消しています。遊べないとストレスは溜まっていく一方で、そのストレスが原因で体を弱らせてしまうこともあります。
また、食事に関してはなんでも美味しく食べてくれます。ただし長生きのことを考えるのであれば、できるだけ無添加で安全性の高いものを与えるようにしましょう。そのようなキャットフードは価格がやや高めですが、健康をお金で買えるなら安いものです。
いずれにしても、オシキャットの寿命は、飼い主がどのような環境を整えるのかで変わります。できるだけストレスもない環境と、安全で栄養価の高いフードを与えるようにしましょう。
オシキャットの価格
オシキャットはブリーダーの数がそれほど多くないにも関わらず、価格はあまり高くありません。ペットショップでも購入は可能ですが、入荷数が限られていますので、どうしてもオシキャットを飼いたいという場合には、ブリーダーさんから直接購入しましょう。
オシキャットの価格:15~20万円
上記の価格はペットショップでの相場ですが、ブリーダーさんから購入する場合には、もう少し安くなります。ただし、ショーに出るような血統のいい親を持つニャンちゃんの場合は、30万円を超えるようなこともあります。
あまり安すぎる個体は、体になんらかのトラブルを抱えている可能性があります。ニャンちゃんには適正な価格というものがありますので、安すぎる場合には店員さんにその理由を確認して、納得してから購入するようにしましょう。
元気に育つ子猫の選び方
ブリーダーさんから購入するような場合には、複数のニャンちゃんから選ぶことになります。そんなとき、できれば健康的で長生きしそうなニャンちゃんを選びたいところですよね。ここでは、そんな元気に育つオシキャットの選び方について説明します。
目をチェック
オシキャットに限ったことではありませんが、猫を選ぶときにはまず目を確認しましょう。目が白く淀んでいないか、潤いがきちんとあるか。そして何よりも好奇心旺盛でキラキラしている目をしているかを必ずチェックしてください。
目が充血していたり、目ヤニが溜まっていたりするような個体は何らかのトラブルを抱えている可能性があります。できるだけそのような子猫は避けるようにしましょう。
体つきをチェック
オシキャットの特徴は筋肉質の体にあります。これは子猫の段階から変わりません。抱きかかえてみて、ずっしりとするのが健康体の証拠です。また、そのときに体つきや筋肉についても触ってみましょう。あまりにも軽かったりほっそりしていたりする場合は別のニャンちゃんを選びましょう。
柄が濃いものを選ぶ
健康とはそれほど関係ありませんが、オシキャットを選ぶときのポイントのひとつが柄の濃淡です。一般的には柄が濃く、その境界線もはっきりしているニャンちゃんが好まれます。ほとんどの人が、その被毛の美しさからオシキャットを選んでいると思います。それならば、できるだけ柄がキレイに育つ子猫を選ぶようにしましょう。
オシキャットを飼うときの注意点
オシキャットは他の猫とは違い、とても飼い主さんに甘えたがるニャンちゃんです。このため、他の猫にはない注意点がいくつかあります。ここではそんな飼い方の注意点について紹介します。
留守がちなら多頭飼いをする
猫は基本的には一人遊びができる動物なのですが、オシキャットに関してはそれが当てはまりません。お留守番などはとてもストレスがかかってしまいますので、一人暮らしをして日中は仕事で家を開けることが多い場合にはあまり適しません。
そういう場合には多頭飼いをしてください。遊び相手がいれば、ある程度のお留守番でも問題なくこなすことができます。そもそも多頭飼いに向いているニャンちゃんでもありますので、留守がちなら2頭以上で育てることをおすすめします。
室内を動き回れるようにする
オシキャットはその筋肉質な体からもわかるように、かなり運動量の多いニャンちゃんです。このため、あまり広くない家での飼育は向いていません。そのような場合にはキャットタワーなどを設置して、歩き回ることのできる場所を作ってあげましょう。家具などのレイアウトで高い場所に行けるようにするのもありです。
個体差はありますが、散歩が大好きなオシキャットもいますので、時々外に連れ出してあげてください。もちろん安全には気をつけて、無理のない範囲で散歩してあげましょう。
部屋を冷やしすぎない
オシキャットは暑さには強いのですが、寒さに弱いという特徴があります。夏場のエアコンですら寒いと感じることもありますので、冬だけでなく夏も気温管理をしっかり行いましょう。冬場はお留守番のときでもエアコンなどで室温が下がらないようにコントロールしましょう。
オシキャットがかかりやすい病気
オシキャットは比較的、遺伝性疾患の少ないニャンちゃんです。それでもストレスに弱いなどの特徴があり、それによって後天的にかかりやすい病気というものがいくつかあります。病気の基本は早期発見早期治療です。かかりやすい病気の症状だけでも頭に入れておいて、すぐに対処してください。
皮膚病
オシキャットだからということではありませんが、猫がかかりやすい病気の中でも常に上位に入るのが皮膚病です。自由に家の外に出られるようにすると、ダニやノミを室内に連れ帰ってくることもあります。また食事などによるアレルギーで皮膚が荒れることもあります。
痒がっていたり、同じ場所をずっと舐めていたりするようでしたら、その場所をチェックしてください。異変があるようでしたら、動物病院でチェックしてもらいましょう。
毛球症
毛玉症は長毛種のニャンちゃんがかかりやすい病気ですが、オシキャットは短毛でも毛玉症になりやすいという特徴があります。毛づくろいで抜けてしまった毛をそのまま飲み込んでしまうことで起こる病気です。
毎日のブラッシングで予防することができますが、ひどくなると手術が必要になります。食欲が落ちたり、便秘になっていたりするようでしたら、毛玉症の可能性があります。主治医にチェックしてもらいましょう。
歯周病
こちらもオシキャットに限った病気ではありませんが、ストレス等が原因で歯周病にかかることがよくあります。放置していると歯が抜け落ちしてしまうこともあります。人間と同じように歯磨きをしてあげて、歯垢が溜まらないように気をつけましょう。
よだれがひどかったり、口を触られるのを嫌がったりするようですと、歯周病の可能性があります。できるだけ早めに動物病院に連れていきましょう。
推奨したいフード
猫ちゃんの健康のためにどのようなものを与えればいいのか分かっても、具体的にどのフードを選んでいいのか悩んでしまう人もいるかと思います。そういう飼い主さんのために、ここでは当店で取り扱っている、おすすめのフードをいくつかご紹介します。
猫用ドライフード/仔猫〜成猫用プレートキャットワン
猫がすくすくと育つには、安全性の高いキャットフードを与えてあげることが大切です。おかずやおやつでどんなにいいものを与えても、普段の食事が良くなければ、あまり効果はありません。プレートキャットワンはこれから体づくりをしていく猫に最適なペットフードで、もちろん合成保存料も着色料も無添加です。
レトルト/ササミブロック
ヒューマングレードで作られたフードです。私達人間でも普通に食べることができます。ボクサーやランナーも愛用している、脂質の少ない部位を多く使ったササミです。脂質を抑えることでダイエット効果を期待できます。鶏肉のササミをそのままブロック状にしておりますので大きくて食べられない時は、少し具を割いて与えてあげてください。
レトルト/チキンオカラベジ
高品質で厳選された国産鶏肉を使っており、良質なたんぱく質を多く含んでおります。また、にんじん・グリーンピースといったビタミン豊富な野菜がたっくさん入ったレトルトが、チキンオカラベジです。
「食べやすさ」を追求し、そぼろ状に調理しています。このため、食欲がなかったり、歯が丈夫でなかったりするワンちゃんニャンちゃんでも、これ1つで心配いらずです。
まとめ
アメリカ生まれで比較的歴史の浅いオシキャット。まだ日本での知名度はいまいちですが、世界的にはとても人気が高く、愛好家の多いニャンちゃんでもあります。その最大の特徴は見た目の美しさにありますが、オシキャットの魅力はそれだけではありません。
まるで犬と暮らしているのではないかと思うほど、とても賢くて飼い主さんに甘えてきます。猫の持つツンデレ感がほとんどありませんので、それを期待していた人はちょっと残念な思いをするかもしれません。
甘えん坊ということで、お留守番には向いていないニャンちゃんです。毎日長時間のお留守番をさせるような場合には、多頭飼いがおすすめです。寂しいとストレスを感じてしまい、そのストレスが寿命にも影響を与えます。できるだけストレスのない環境を整えてあげましょう。
部屋は広いほうがいいのですが、いまの部屋から引っ越せないという場合には、キャットタワーなどを使って、いつでも運動できるようにしてあげましょう。運動量が多ければ肥満になる可能性も低く、とても健康的に育ちます。
このような点だけ気をつければ、初めての飼育でも問題なくできます。普通のニャンちゃんとはちょっと違うんだということだけ意識して、少しでも長く一緒の時間を楽しむようにしてください。