オリエンタルショートヘアを飼うときの注意点、及びおすすめフード

オリエンタルショートヘアの基本情報

原産地:イギリス・アメリカ・タイ
毛の長さ: 短毛(一部長毛)
成猫の大きさ:2.5~6.5kg
鳴き声:ややうるさい
運動量:やや多い
食事量:少ない
寿命:12~15年
価格:15~20万円

オリエンタルショートヘアの原産地と名前の由来

日本ではあまり馴染みのないオリエンタルショートヘア。ベースとなったのはシャム猫です。第二次世界大戦後、多くの猫が食糧難などの理由に絶滅の危機にありましたが、シャム猫も同じように、純血種が激減しました。

このため、シャム猫の数を増やすために他の猫種との交配が行われ、そこで偶然誕生したのが、ポイントのないシャム猫のオリエンタルショートヘアです。ポイントというのは耳や顔、四肢の先端、尻尾などにだけ濃い色が出る被毛パターンです。

交配のための取り組みが行われたのはイギリスでしたので、原産地はイギリスとなっていますが、一部でアメリカという説もあります。また、シャム猫の原産地であるタイをオリエンタルショートヘアの原産地とする考え方もあります。

「Oriental Short Hair」が英語での表記で、東洋の短毛猫というのがオリエンタルショートヘアの名前の意味です。シャム猫から枝分かれした当時はフォーリンショートヘアという名前が付けられていました。そこからさらに品種改良が進み、現在の名前が定着しました。

オリエンタルショートヘアの歴史

オリエンタルショートヘアの歴史はそれほど長くはありません。戦後にシャム猫の品種維持のための交配によって生まれましたので、1950年代前半くらいが始まりと言われています。実際に猫種として登録されたのは1977年のことです。まだ40年くらいしか経っていません。

シャム猫の頭数を増やすための交配相手に選ばれたのは、ブリティッシュショートヘアやアビシニアン、ロシアンブルーなどで、交配当初はシャム猫の雰囲気を強く残ったままでした。ただ、その交配を数世代続けたことで、ポイントのないシャム猫が誕生しました。

このポイントのないシャム猫がオリエンタルショートヘアの始まりです。この時点ではそれでもまだシャム猫として扱われていましたが、徐々に別の猫として分類されるようになります。最終的にはポイントのない子猫は、すべてオリエンタルショートヘアということになっています。

ちなみに、オリエンタルショートヘアのうちチョコレート色の猫がアメリカに渡り、さらに品種改良されたことでハバナという猫種になっています。こちらは日本だけでなく、アメリカでもとても個体数が少ない珍しい猫とされています。

オリエンタルショートヘアの特徴

オリエンタルショートヘアの特徴は、くさび形の頭とアーモンド形の目にあります。とてもほっそりとしたニャンちゃんで、その体には無駄な脂肪がほとんどありません。日本にいる猫と比べると、やせ細った感じがしますが、その細い体にはしっかりとした筋肉が付いています。

被毛はとても柔らかで、まるでシルクのようななめらかさがあります。基本的には短毛猫ですが、ときどき長毛のオリエンタルショートヘアも生まれます。ショートヘアなのに長毛というのもおかしいので、以前は排除されていましたが、最近はロングヘアのオリエンタルショートヘアも、「長毛タイプ」として登録できる団体が増えています。

被毛の柄は様々ですが、唯一の共通点は「ポイントがない」ということです。シャム猫との唯一の違いといってもいいのがこのポイントの有無です。様々な交配をしたとはいえ、ルーツはシャム猫です。体つきなどの見た目はほぼシャム猫で、ポイントがないものがオリエンタルショートヘアだと覚えておきましょう。

オリエンタルショートヘアはどんな性格?

見た目がほぼシャム猫のオリエンタルショートヘアですが、その性格もきっちりと引き継いでいます。シャム猫はとても甘えたがりですが、オリエンタルショートヘアはさらに甘えるのが好きな猫と言われています。このため、すぐに飼い主さんにちょっかいを出してきます。

新聞を読んでいると、自分に注目していると新聞の上に乗っかってくることもあります。座っていると足や肩の上に乗ってくることもあり、スキあらば飼い主さんに引っ付こうとします。日本の猫のような素っ気なさを求めている人には、ちょっと大変かもしれません。

基本的にはほぼ犬と同じだと考えてください。犬のようにいつもコミュニケーションをとる猫を飼いたいという人に向いています。反対に、ひとり暮らしで留守番の時間が長いという場合は、飼育にあまり向いていません。たくさん遊べる人が家にいる家庭におすすめです。

子どもや犬などの他のペットとも仲良く出来る猫ですので、小さなお子さんのいる家庭や、すでに犬を飼っているという人でも安心して飼うことができます。慣れてくるとどんな人にも話しかけようとしますので、他の猫にはない親密な関係を築くことができるニャンちゃんです。

オリエンタルショートヘアはどれくらいまで大きくなるの?

すぐに飼い主さんと遊ぼうとするオリエンタルショートヘアですが、一人遊びもできますので、遊べるスペースを用意したいところですよね。でもあまりに大きくなりすぎると、狭い家でそのスペースを確保できるのか心配ですよね。

オリエンタルショートヘアの体重は2.5~6.5kgで、オスよりもメスのほうがひと回り小さめです。それでもオスもやや小さめの猫ですので、あまり大きな部屋がなくても、十分に遊び回ってくれます。

個体差が大きいので、思ったよりも大きくなる可能性がありますが、餌の与えすぎで体重が増えることもよくあります。個性だと思っていたら、ただの肥満だったということもあります。見た目がほっそりとした状態を保てるように、食事管理はしっかりしてあげましょう。

オリエンタルショートヘアの平均寿命

他の猫よりも親密な関係を築くことができるオリエンタルショートヘア。できることなら1日でも長く一緒の時間を過ごしたいところですが、オリエンタルショートヘアの寿命はどれくらいあるのでしょう?他の猫よりも短い?それとも長い?気になりますよね。

オリエンタルショートヘアの寿命:12~15年

一般的な猫の寿命が15歳と言われていますので、オリエンタルショートヘアは平均的な寿命の猫ということになります。短命だったらどうしようと心配していた人は安心してください。でも、猫の寿命は飼い主さん次第で大きく変わります。

しっかりとした運動と安全性の高い食事。長生きさせたいのであれば、この2点にはこだわるようにしましょう。特に食事は、安全性を考えられていない安物のキャットフードが販売されていますが、できればそのようなフードは避けるようにしてください。

手作りのフード、もしくは無添加無着色の安全性の高い商品を選んで与えてください。そのようなフードはどうしても割高になりますが、1日でも長く一緒にいたいなら、食べ物でケチることなく、自分が「これなら大丈夫」と思えるものを食べさせてください。

オリエンタルショートヘアの価格

オリエンタルショートヘアはとても入手性がよくないニャンちゃんです。基本的にはペットショップに出回ってくることはほとんどなく、飼いたいと思うならブリーダーさんに相談するようにしましょう。ブリーダーさんもかなり少数ですので、インターネットで検索すればすぐに見つかります。

オリエンタルショートヘアの価格は15万円前後です。希少性を考えれば、とても安い価格ですが、それだけ需要も少ないニャンちゃんです。日本の飼い主さんは、猫の素っ気なさが気に入っているのと、そもそもオリエンタルショートヘアの猫の存在もあまり知られていません。

もし、どこかで認知度が上がると、いっきに子猫の価格が上がってしまうかもしれません。飼いたいと思ったときが買いどきです。オリエンタルショートヘアを購入したい人は、予算としては20万円くらいを用意しておいて、いつでも買えるようにしておきましょう。

元気に育つ子猫の選び方

オリエンタルショートヘアは頭数が限られていますので、子猫選びといってもそれほどたくさんの頭数から選べるわけではありません。ですので、直感に頼って選ぶことになりがちですが、買う前にはきちんとチェックをしておく必要があります。

どのようなポイントをチェックすればいいのか、その選び方についてご紹介します。

抱っこして体つきをチェックする

オリエンタルショートヘアの子猫の体重はやや軽めですが、実際に抱っこをしてみると、思ったよりもずっしりと感じるはずです。このずっしり感がある子猫がおすすめです。小さくても筋肉がしっかりしているため、大人になっても元気よく歩きまわることができます。

抱っこをしてみて嫌がるような素振りを見せた場合は気をつけてください。体のどこかにトラブルがあるのか、性格に問題がある可能性が考えられます。人懐っこいはずの猫種ですので、抱っこを拒否された場合は、他の子猫を選びましょう。

目の周りをチェックする

オリエンタルショートヘアに限らず、子猫を選ぶときには目をチェックしましょう。目やにが付いていたり、白く濁っているようですと目に問題があるかもしれません。ブリーダーさんに問題がないか確認してみましょう。目がキラキラして透明感がある個体を選びましょう。

肛門周りをチェックする

肛門周りも、他の猫種と同様に重要なチェックポイントのひとつです。体調が悪い子猫や、内臓にトラブルがある子猫は、どうしてもお腹が緩くなって下痢気味になります。肛門周りをチェックして、汚れがないことを確認しましょう。

ただし、一時的に体調を崩しているだけかもしれませんので、ブリーダーさんに確認して、問題がないと判断したときにはあまり気にしなくても構いません。飼うときに必要以上にストレスを与えないようにすることだけ気にしてください。

オリエンタルショートヘアを飼うときの注意点

オリエンタルショートヘアは比較的飼いやすいニャンちゃんですが、飼うときにはいくつかの注意点があります。ここではどんなことに気をつければいいのか、そのポイントをご紹介します。

運動できる環境を整える

とにかく動き回ることが大好きなニャンちゃんですので、室内飼いでも運動できる環境を整えてあげるようにしましょう。できればキャットタワーなどを設置したり、1人でも遊び回れるスペースを確保したりしてください。

キャットタワーを設置できない場合は、家具の配置で上下運動ができるようなレイアウトにしてあげましょう。運動量が減ってしまうと、スリムな体型を維持するのが難しくなりますので、しっかり遊んであげるのも忘れないようにしてください。

長い時間の留守番をさせない

飼い主への依存性が強い猫ですので、長い時間の留守番は避けてください。ひとり暮らしでどうしても飼いたいというのであれば、多頭飼いがおすすめです。他のペットがいれば勝手に遊んでくれますので、少しくらいのお留守番なら我慢してくれます。

孤独が苦手な猫ですので、旅行に行くときなどは一緒に連れて行くなどしてあげましょう。ストレスから病気になることもありますので、気をつけてください。

オリエンタルショートヘアがかかりやすい病気

オリエンタルショートヘアは、ほとんどシャム猫ですので、同じようにかかりやすい先天性の病気があります。病気は早期発見早期治療で治すことができますので、飼い主さんは早めに異変に気づいてあげましょう。

大動脈狭窄症

大大動脈狭窄症はシャム猫と同様にかかりやすい心臓の病気です。大動脈の一部が細くなってしまい、血液が流れにくくなります。運動をするとすぐに疲れてしまったり、場合によっては倒れてしまったりすることもあります。

早期であれば投薬などの内科治療で治すことができます。ただし、重症の場合は外科手術が必要になることもありますので、おかしいなと感じたときは、すぐに主治医に診てもらいましょう。

肥満

スリムな猫なのに肥満?そう思うかもしれませんが、意外と多いのがオリエンタルショートヘアの肥満です。運動力が不足したり、フードを与え過ぎたりすると、簡単に肥満になってしまいます。食事は適量、運動はしっかりするように心がけてください。

肥満になるかどうかは飼い主さん次第です。甘えん坊のオリエンタルショートヘアですが、甘やかし過ぎないように気をつけてください。

推奨したいフード

猫ちゃんの健康のためにどのようなものを与えればいいのか分かっても、具体的にどのフードを選んでいいのか悩んでしまう人もいるかと思います。そういう飼い主さんのために、ここでは当店で取り扱っている、おすすめのフードをいくつかご紹介します。

猫用ドライフード/仔猫〜成猫用プレートキャットワン

猫がすくすくと育つには、安全性の高いキャットフードを与えてあげることが大切です。おかずやおやつでどんなにいいものを与えても、普段の食事が良くなければ、あまり効果はありません。プレートキャットワンはこれから体づくりをしていく猫に最適なペットフードで、もちろん合成保存料も着色料も無添加です。

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レトルト/ササミブロック

ヒューマングレードで作られたフードです。私達人間でも普通に食べることができます。ボクサーやランナーも愛用している、脂質の少ない部位を多く使ったササミです。脂質を抑えることでダイエット効果を期待できます。鶏肉のササミをそのままブロック状にしておりますので大きくて食べられない時は、少し具を割いて与えてあげてください。

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レトルト/チキンオカラベジ

高品質で厳選された国産鶏肉を使っており、良質なたんぱく質を多く含んでおります。また、にんじん・グリーンピースといったビタミン豊富な野菜がたっくさん入ったレトルトが、チキンオカラベジです。

「食べやすさ」を追求し、そぼろ状に調理しています。このため、食欲がなかったり、歯が丈夫でなかったりするワンちゃんニャンちゃんでも、これ1つで心配いらずです。

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まとめ

日本ではまだ珍しいオリエンタルショートヘアについてご紹介してきましたが、その特徴や飼い方などを理解できたでしょうか?とても入手が難しい猫ですが、犬のような性格で、とてもなついてくれるニャンちゃんです。

小さな子どもや他のペットとも仲良くできますので、とても飼いやすいというメリットもあります。その反面、かまってあげないとストレスを感じてしまうという欠点もあります。ひとり暮らしにはあまり向いていない猫ですので、自分の環境を冷静に判断して、一緒の時間を確保できるなら、ブリーダーさんから購入しましょう。

しっかりと運動をさせて、安全性の高いフードを選ぶことで肥満を回避できます。寿命を少しでも長くするのは飼い主さんの役割ですので、無添加無着色のフードと遊び回れる環境づくりをして、1日でも長く一緒にいられるように、環境を整えてあげましょう。


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