パピヨン

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パピヨンの基本情報

原産地:フランス・ベルギー
毛の長さ: 長毛
成犬の大きさ:3~5kg
無駄吠え:少ない
運動量:活発
食事量:少なめ
寿命:13~15年
価格:10~30万円

パピヨンの原産地と名前の由来

パピヨンの祖先はスペイン原産のトイ・スパニエルとされ、18世紀頃から交配により繁殖され、19世紀にはフランスやベルギーでもその数が増えてきました。最初はスピッツと交配されてパピヨンの特徴でもある立ち耳ができ、その後チワワと交配されることで体のさいサイズが小さくなりました。

パピヨンの名前の由来は、その大きな耳が蝶のように見えることから、フランス語で「蝶」という意味のパピヨンと命名されました。パピヨンの中には立ち耳ではなく、耳がたれている犬種もあり、そちらはフランス語で「蛾」を意味するファーレンという名前がつけられています。

パピヨンの歴史

パピヨンの祖先であるトイ・スパニエルは、イタリアのボローニャ地方で繁殖し、16世紀になるとフランスで人気が高まり、王族や貴族たちの間でとても大切に育てられました。あのマリー・アントワネットが愛した犬としても知られています。

当時の王族や貴族を描いた絵画の中にもパピヨンは度々登場しているほどですが、当時はまだ垂れ耳のパピヨンがほとんどで、立ち耳のパピヨンの数が少なかったようです。このため、当時はまだパピヨンという名前では呼ばれていませんでした。

王族や貴族に愛されていたこともあり、フランス革命時には貴族とともに多くのパピヨンが殺害されたという悲しい過去もあります。そのような過去を経て、20世紀にはドッグショーにも参加し、現在では世界中で愛される犬種の地位を確率しています。

パピヨンの特徴

パピヨンの特徴といえば、やはりそのピンと立った大きな耳にあります。毛色はベースがホワイトで、茶色や黒のはっきりとした色斑が特徴です。毛は全体的に長く、耳や胸などに飾り毛があります。絹糸のような美しい被毛からは、パピヨンが高貴な人たちに愛されたという歴史が伝わってきます。

体つきがとても小さいため、骨が細いというのもパピヨンの特徴のひとつです。それでも運動能力は非常に高いため、競技会などでも活躍する姿がよく見られます。ただし、運動能力の高さと骨の細さから骨折をしやすい犬ということも覚えておきましょう。

パピヨンはどんな性格?

パピヨンの性格はとても賢く順応性が高いという特徴があります。遊びが大好きで、それでいて穏やかで我慢強いという一面もあります。少し神経質なところもあり、小さいときから甘やかして育ててしまうと、わがままで攻撃的なワンちゃんに育ってしまいます。

小さくて愛らしいにもかかわらず、飼い主さんとのコミュニケーションがうまくいかずに、無駄吠えの多いワンちゃんになってしまうこともあります。そうならないためにも、しっかりとトレーニングを重ねるようにしましょう。少し厳しめにしつけをして、たくさん遊んであげるなど、メリハリのある育て方をしてください。

飼い主さんとの信頼関係をきちんと築くことができれば、パピヨンは日本の住宅事情に最適なワンちゃんです。小さい犬ですので、散歩は一日1回20分くらいで足ります。とても賢く知的なワンちゃんですので、家族の一員としての役割もしっかり果たしてくれます。

パピヨンはどれくらいまで大きくなるの?

パピヨンは骨格がとても小さな犬ですので、体重もそれほど増えない犬種です。オスとメスでの違いはあまりないのですが、個体差が大きいこともパピヨンの特徴のひとつです。パピヨンの成犬の大きさは下記のようになります。

パピヨンの成犬:3〜5kg

小柄な犬ではあるものの、チワワやトイプードルといった犬種よりは、一回り大きくなります。あまり大きくない個体のほうが人気で、3kg以下のパピヨンも珍しくありません。育ってみないとどれくらいの大きさになるかわかりませんが、大きくても小さくても、それが個性ですので体の大きさはあまり気にしないようにしましょう。

生後8〜10ヶ月くらいで成長が止まるワンちゃんが多いのですが、まだまだ成長を続けるワンちゃんもいますので、その場合は栄養価の高い、子犬用のドライフードをあげるようにしましょう。もちろん食べ過ぎには注意して、肥満にならないように飼い主がコントロールしましょう。

パピヨンの平均寿命

パピヨンの平均寿命は13〜15歳くらいです。小型犬ですので、犬の平均的な寿命よりも長く生きることができますが、飼育環境によってその寿命は大きく変わります。パピヨンを屋外で飼うという人はほとんどいないと思いますが、屋外で飼うとストレスを感じることが増え、寿命が短くなります。

また健康管理もとても大切です。小型犬の中でも特に活発に動き回る犬ですので、毎日の散歩はもちろんのこと、たまにはドッグランのように広い場所を自由に走り回る機会を作ってあげましょう。運動によりストレスを解消し、免疫力を高めることができると言われています。

体調の変化などにも早めに気づいてあげることも大切です。ワンちゃんは「つらい」や「苦しい」と言葉にはできませんので、元気がなさそうなときなどにどこか異変がないかチェックするようにしてください。定期検診を受けることも大切です。

飼い主次第でパピヨンの寿命は大きく変わりますので、少しでも長く一緒にいたい場合は、いつも体調のことは気にしてあげるようにしてください。

パピヨンの価格

パピヨンはとても人気の高いワンちゃんですので、ペットショップなどに流通している数はとても多いのですが、一方でショーなどに出ているワンちゃんも多いため、血筋のいいパピヨンはとても高値で売られています。パピヨンの一般的な価格は下記のようになります。

価格:10~30万円

ペットショップでの価格は10万円台が標準で、なかなか売れなくて大きく育ってしまったワンちゃんほど安く売られています。生後2ヶ月を過ぎると10万円前後にまで値段が下がり、10万円以下で買うこともできます。

一般的には雄よりも雌のほうが高値で売られています。雌のパピヨンのほうが雄よりも性格が大人しく飼いやすいということと、やはり子どもを産めるということが影響しています。

ブリーダーから購入するとペットショップよりも安く買うことができますが、ブリーダーさんとの相性が悪い場合は、譲ってもらえないというようなことがありますので注意してください。また血統のいいパピヨンを扱っているブリーダーさんのパピヨンはペットショップよりも高値になることもありますので、ブリーダー選びは慎重に行いましょう。

元気に育つ子犬の選び方

どの子犬を連れてきても家族の一員ですから、暮らし始めれば多少の欠点は気にならないのですが、それでもどうせ迎えるなら元気いっぱいに育ってくれるワンちゃんがいいですよね。ここでは元気に育ってくれるパピヨンの子犬選びについて紹介します。

健康状態をチェック

まずは健康な個体であることをチェックしましょう。ペットショップではきれいな状態を保っていますので、なかなかわかりづらいのですが、お尻が汚れていないかをまずはチェックしましょう。これは下痢になっていないかの確認です。子犬の段階で下痢になっているワンちゃんは、体が少し弱い可能性がります。

歩き方のチェックも行いましょう。パピヨンは骨が細いということもあり、骨格や関節に問題が発生しやすいワンちゃんです。子犬でもきちんと歩くことができているか、そして抱っこをして関節に問題がないか確認を行いましょう。

見た目をチェック

ショーに出すのでなければ、見た目は直感でもいいのですが、パピヨンの顔にも個性があります。できるだけ多くのパピヨンを見て、自分好みの顔をしているパピヨンを選びましょう。毛に艶があることもパピヨン選びでは重要です。

パピヨンは顔の真ん中にブレーズと呼ばれる白い模様が入りますが、このブレーズが広がりすぎて、目の周りや耳にまで広がるとミスカラーとされ、遺伝的に欠陥を抱えている可能性が高いので、よほど気に入ったワンちゃんでない限り避けるようにしましょう。

性格をチェック

パピヨンは活発で賢い犬ですが、もちろんどの犬も同じ性格というわけではありません。やんちゃなワンちゃんもいれば、人見知りをするワンちゃんもいます。できれば社交性のある元気なワンちゃんが理想ですが、人見知りをするワンちゃんでも緊張しているだけということもあります。

ペットショップでも時間をかけて距離を縮めて、また何度か足を運んで覚えてもらうことで緊張をほぐしてくれることもあります。何度抱きかかえても暴れるワンちゃんは何らかのトラブルを抱えている可能性がありますので注意してください。

パピヨンを飼うときの注意点

それは実際にパピヨンを飼うときに、注意すべきポイントを紹介します。まだ飼っていない人も、すでに一緒に暮らしている人も、よりよい関係を築くためにぜひ参考にしてください。

甘やかさない

パピヨンはとても賢い犬ですが、賢すぎるために飼い主の上に立とうとすることがあります。主従関係が逆転して、すぐに吠えたり噛み付いたりするワンちゃんに育ってしまう可能性があります。いい関係を築くには、子犬の頃から甘やかさずに厳しくしつけを行いましょう。

フローリング床は避ける

パピヨンは家の中でも活発に走り回ります。留守番をしていて飼い主が帰ってくると、走って玄関まで迎えに来てくれるのですが、床がフローリングの場合は足を滑らせてケガをしてしまう可能性があります。床にはカーペットを敷くか、滑りにくいコーティングをするなどして、走り回ってもケガをしない環境を整えましょう。

垂れ耳はこまめに耳掃除する

パピヨンの中には耳が垂れているわんちゃんもいます。耳がピンと立っている場合は気にする必要はありませんが、垂れている場合は耳の中が汚れやすいので、こまめにチェックするようにしましょう。気になったら耳掃除をしてきれいな状態を保つようにしましょう。

パピヨンがかかりやすい病気

パピヨンはあまり病気にかからないため、とても飼いやすいワンちゃんなのですが、それでも遺伝性疾患も見られるため、個体によっては注意して育てる必要があります。ここではパピヨンを育てる上で注意したい病気やケガについて説明します。

進行性網膜萎縮症

進行性網膜萎縮症は遺伝性疾患で、網膜が徐々に萎縮していく病気です。進行性網膜萎縮症にかかると、ゆっくりと目が見えなくなり、最終的には失明することもあります。夜の散歩など、暗い道で不安がったり、物につまづくようでしたら進行性網膜萎縮症の可能性があります。

眼瞼内反症

眼瞼内反症も遺伝性疾患で、目のふちの瞼が眼の方へ反転してしまう病気です。結膜炎や角膜炎になることもありますので、目やにが多かったり、目をしばしばさせていたりすることがあれば、動物病院に連れていくようにしましょう。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼は小型犬によく見られるケガで、生まれたときから遺伝的にその傾向にあるワンちゃんもいれば、育つ過程でなってしまうワンちゃんもいます。すでに紹介しましたように、フローリングの滑りや、小さな段差でつまづいたときに脱臼することもありますので、ワンちゃんが滑りにくい環境を整えるようにしてください。

その他にも元気すぎるがために、脱臼をしやすい犬種であることも忘れないようにしましょう。歩き方がおかしくなっていたら、すぐに病院で診てもらってください。

まとめ

パピヨンはとてもかわいらしく、しかも賢い犬ということもあって、とても人気の高いワンちゃんです。活発に動き回りますが、小型犬ですので散歩の時間もそれほど長くもなく、賢いためしつけも簡単で、すぐに覚えてくれます。

ところが賢すぎるために、飼い主を見下してしまうこともあり、自分が一番上に立つと手に負えなくなるほどわがままに育つこともあります。かわいすぎるため、厳しいしつけをしにくいワンちゃんですが、主従関係はしっかりと守る必要がありますので、しつけだけはきちんと行う必要があります。

交配を繰り返してきた犬種ですので、病気にはなりにくい強いワンちゃんですが、とても活発に走り回るにもかかわらず、骨が細いという特徴もあるため、骨折や脱臼をしやすい犬でもあります。家の中では走り回っても滑らないように、フローリングはできるだけ避けましょう。

家の中でそれほど走り回らなくてもいいように、たまには広いドッグランを自由に走らせてあげることも大切です。ストレスが少なくなればなるほど、免疫力が高まりますので、さらにワンちゃんが健康的に育っていきます。

しっかりしつけを行って、しっかり遊ぶこと。この2点を守れば、パピヨンは最高のパートナーになります。飼い主次第で天使にも悪魔にもなる犬と言われていますので、いい関係を築いて、天使のパピヨンとして素敵な共同生活を続けていきましょう。