シャム

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シャムの基本情報

原産地:タイ
毛の長さ: 短毛
成猫の大きさ:2.2~4kg
鳴き声:大きめ
運動量:多め
食事量:普通
寿命:10~13年
価格:10~30万円

シャムの原産地と名前の由来

タイの王族や貴族だけしか飼うことが許されなかった高貴な猫、それがシャムです。シャムというのはタイの昔の名前で、シャムからやってきた猫ということで「シャム」と呼ばれています。猫の名前は、原産地名がそのままつけられることがよくありますが、シャムもそのひとつです。

シャムは英語で書くと「siam」と記載されるため、海外では「サイアミーズ」と呼ばれることもあります。

シャムはサファイアブルーの瞳が特徴的で、V字型をしたシャープで気品あふれる顔つきから、タイでは「月のダイアモンド」とも呼ばれています。

シャムの歴史

シャムは門外不出のニャンちゃんでしたが、1884年にイギリス総領事であるゴードン氏に2頭のシャムが寄贈されたことで、シャムはタイを離れてイギリスに上陸します。ロンドンで開かれたキャットショーで注目を浴び、一気に世界が注目するニャンちゃんの地位を獲得しました。

タイでのシャムの歴史は古く、1300年代にはシャムが生息していたと言われています。残念ながら、正確な記録などはありませんので、実際にどれくらいからタイで飼われているかはわかりません。

1890年代になると、シャムはイギリスからアメリカへと広まっていきます。他の猫にはない高貴な姿から、世界各国でシャムの愛好家が増えていきました。日本に初めてやってきたのは明治後期とされています。上野動物園での飼育されていたこともあり、そこから日本でも人気が広まっていきました。

シャムの特徴

シャムには大きく分けて2種類のタイプがあります。丸顔が特徴のトラッドスタイルと細身のモダンスタイルで、一般的にシャムと呼ばれているのは細身のモダンスタイルのニャンちゃんです。

サファイアブルーの目はシャムの必修条件で、小さくて尖った顔とピンと張った大きな耳がシャムの特徴のひとつです。さらに尻尾と手足が長いことが、シャムの姿に気品を与えてくれます。スラッとした姿は、さすが王室育ちと言いたくなるほどの美しさです。

シャムの被毛はホワイトが基本となり、耳と顔、そして足と尻尾の先端にポインテッドカラーが現れます。生まれたばかりのシャムにはこのカラーがなく白い状態ですが、生後1ヶ月くらいから、徐々にポインテッドカラーが分かるようになります。

ポインテッドカラーは、ブラック、チョコレート、ブルー、ライラックの4種類が認定されていて、色の濃さは個体によって違います。

シャムはどんな性格?

シャムは高貴なイメージが強いため、大人しくじっとしていそうですが、実は好奇心旺盛で遊び好きです。飼い主に遊んでもらうことがとても好きで、最初は警戒心を示すこともありますが、慣れてくると、あっという間に甘えん坊に変身します。

賢いというのもシャムの性格のひとつです。見た目がそのまま賢そうということもあって、飼い主さんの思い込みも多いのですが、実際にシャムの賢さを表すエピソードがいくつもあります。自分で考えて行動していることが伝わってくるという飼い主さんがたくさんいます。

その一方でワガママな一面もあります。もっともほとんどのニャンちゃんが自己中心的な行動を取りますので、シャムだから特別ワガママというわけではありません。賢く見えるため、ちょっとした自己中心的な行動が目につきやすいため、そのようなイメージが定着しているのかもしれません。

シャムはどれくらいまで大きくなるの?

シャムは小柄というわけではありませんが、他の猫と比べて体重はかなり軽めです。オスとメスで体重に違いがあり、一般的にはオスのほうが大きく育ちます。

オス:3.0~4.0kg
メス:2.2~3.6kg

体重は軽めなのですが、抱きかかえるとかなりずっしりとした重さを感じます。運動をするのが得意ということもあり、筋肉質で重たいのがシャムの特徴です。華奢な見た目からは考えられないほどの、しっかりとした筋肉に包まれています。

基本的にはスマートな姿が特徴のシャムですが、適度な運動と食事量によってその美しさは保たれています。運動不足になって、食事量も増えてしまうと、せっかくの美しさがなくなってしまうだけでなく、健康面でもトラブルを抱える可能性はあります。

シャムは高いところが好きですので、キャットタワーのような動き回ることのできるアイテムを導入して、運動不足にならないように注意してください。

シャムの平均寿命

猫は平均的に15年くらい生きるとされています。それに比べるとシャムはやや短命のニャンちゃんです。

シャムの平均寿命:10~13年

もちろん人間と同じように個体差があり、15歳まで生きるシャムもいます。猫種としての平均の寿命よりも、どのような環境で育ってきたかということが、ニャンちゃんの寿命に大きく影響します。例えば、自由に家の外に出られるようにすると、室内飼いよりも寿命が短くなります。

外の世界は楽しさもいっぱいですが、危険やストレスもいっぱいです。シャムと少しでも長く一緒にいたいのであれば、室内飼いに徹しましょう。

また、食事も気をつけたいところです。キャットフードには驚くような安い価格で販売されているものがありますが、フードの安全性を考えると、あまりおすすめはできません。価格は高めでも、愛猫の健康を守るために、できるだけ無添加で安全なキャットフードを与えましょう。

シャムの価格

シャムは人気の高いニャンちゃんですので、ペットショップなどでも入手することが可能です。この時の価格は次のようになります。

シャムの価格:10~30万円

価格に幅がありますが、中央値は15万円くらいです。売れ残ってしまいそうなシャムはそこから価格が下がっていき、血統が良いシャムは値段が上がります。特にショーに出るような親を持つシャムの価格はかなり高めで、30万円くらいになることも珍しくありません。

少しでも安い価格でシャムを買いたいのであれば、ペットショップではなく、ブリーダーから直接購入しましょう。ブリーダーでも、血統にこだわる場合は価格が高くなりますが、ペットショップに卸しているブリーダーなら、相場よりも安く購入することができます。

元気に育つ子猫の選び方

シャムを飼うと決めたら、健康なシャムの子猫を選ぶ方法を覚えましょう。猫との出会いは直感で決めるという飼い主さんも多いのですが、猫にしても犬にしても、人間よりも先天的に生涯を抱えている可能性が高く、長く一緒にいたいのであれば、できるだけ健康な子猫を選ぶことをおすすめします。

目の輝きをチェックする

目のチェックはシャムだけでなく、すべての猫を選ぶときに行ってください。猫の健康状態の多くは目を見ればわかります。白く濁っているようですと、目にトラブルを抱えている可能性があります。目やにや充血していないかも確認しましょう。

サファイアブルーの瞳が、きれいに輝いているようでしたら問題ありません。できるだけいい目をした個体を選ぶようにしてください。

ポインテッドカラーがはっきりしていること

生まれたばかりのシャムは、まだポインテッドカラーがはっきりしませんが、ペットショップに並ぶくらいになると、カラーが鮮明になっています。被毛がなめらかでさわり心地がいいことも確認しておきましょう。触るときには、部分的な抜け毛などがないこともチェックしてください。

体つきがしっかりしていること

シャムは見た目がとても華奢です。それは子猫も同じですが、それでも健康な個体はとても筋肉質で、ギュッと詰まった感じがします。必ず抱きかかえて、その重さや体つきをしっかりと確認してください。抱きかかえたときにあまりに軽く感じる子は避けるようにしましょう。

歩き方をチェック

選ぶときには、できるだけ元気に歩き回っている子猫がおすすめです。歩いているときにチェックしたいのが、足を引きずっていたり、ジャンプするように歩いていたりせず、きちんとまっすぐに歩けているかどうかということです。

歩くのを嫌がったり、歩き方がおかしかったりする個体は、足や関節にトラブルを抱えている可能性がありますので、必ず歩き方に異変がないか確認してください。

シャムを飼うときの注意点

シャムは高貴なイメージ通り、ややデリケートなニャンちゃんです。日々の生活の中で、気をつけたいポイントが幾つかありますので、それらを紹介します。

温度と湿度の管理を行う

タイが原産のニャンちゃんですので、高い気温はそれほど気にしませんが、冬の寒さと乾燥した空気があまり得意ではありません。冬場はエアコンで室温が下がりすぎないように注意して、また乾燥させないために、加湿器も使って快適な空間を作り出しましょう。

高いところに行けるルートを作る

シャムは高いところが好きなニャンちゃんで、なおかつ運動が大好きなニャンちゃんでもあります。あまりにも狭い室内ですと、すぐに運動不足になりますので、できるだけ広い家で飼ってあげたいところです。

部屋の広さはいまさら変えられませんので、家具の高低差を活かして、自由に高いところに行けるような工夫をしてあげましょう。ちょうどいい家具がない場合は、キャットタワーを購入して、自由に歩き回れる環境を整えてあげてください。

毎日遊んであげる

シャムはワガママで、自分だけの時間を大切にするニャンちゃんですが、飼い主との遊びの時間も大切です。遊んでほしいとすり寄ってきたら、できるだけ一緒に遊んであげましょう。タイミングを逃すと、次にいつ遊ぼうとやってきてくれるのかわかりません。

飼い主と遊ぶことで、シャムのストレスも小さくなりますので、一人遊びばかりさせるのではなく、1日の中で一緒に遊べる時間をきちんと確保しましょう。

シャムがかかりやすい病気

シャムはとても健康的に走り回りますので、病気とは無縁に思えそうですが、遺伝的にかかりやすい病気が幾つかあります。早期発見早期治療で、回復できることもありますので、それらの病気をきちんと把握して、普段からその症状が出ていないか気をつけて起きましょう。

先天性難聴

目が青く、被毛が白い猫は難聴になりやすいと言われていますが、シャムも例外ではなく、耳が聞こえにくくなりやすい猫種です。ただし、耳が聞こえなくても嗅覚や視覚がすぐれているため、日常生活ではなかなか気が付きにくいという特徴があります。

呼びかけたり、手を叩いたりしても反応しないようですと、難聴の可能性がありますので、まずはかかりつけの獣医さんに相談してください。

糖尿病

人間と同じく、糖尿病もシャムがかかりやすい病気のひとつです。糖尿病になると、食欲が増すのに体重が減ってしまいます。嘔吐や下痢、脱水症状なども起こります。水分の補給量が急に増えるようですと、糖尿病を疑ってください。

食餌療法やインシュリン注射などで治療を行うことで、安定した状態を保つことができます。早めに病院で診てもらうようにしてください。

腎不全

シャムの病気の中でもやっかいなのが腎不全です。腎臓の機能が弱くなる病気ですが、悪化すると尿毒症という病気になり、体の外に有害物質を出せなくなります。口からアンモニアの匂いがすると腎不全の可能性があると言われていますが、残念ながら腎不全になると完治はできません。

5歳以上のシャムの多くが腎不全になる可能性が高く、実際にそうなった場合は、低タンパク低ナトリウムの食事に切り替えるようにしましょう。

まとめ

タイ王室門外不出の猫として歴史を刻んできたシャムは、2匹のシャムがイギリスに渡ったことから、あっという間に世界中で愛されるニャンちゃんになりました。サファイアブルーの目とピンと張った耳、そして美しいフォルム。気高さを感じさせてくれる数少ないニャンちゃんです。

慣れるまで少し警戒心がありますが、一度なつくと飼い主に甘えてきます。好奇心旺盛で遊ぶのが大好きな性格は、見た目と少しギャップがあるかもしれませんが、とても飼いやすいニャンちゃんでもあります。

とはいえ、南の国のデリケートな猫ですので、冬場の寒さと乾燥対策は必須です。また、糖尿病にかかりやすいニャンちゃんですので、しっかりと運動できる環境を整えてあげましょう。高い場所に行けるように家具をレイアウトしたり、キャットタワーを活用したりしましょう。

病気では糖尿病だけでなく、難聴や腎不全にかかりやすいため、できるだけそれらの症状が出ていないか、普段からコミュニケーションをしっかりとりながら確認しておきましょう。病気は早めに気づいて、早めに治療することで進行を遅らせることができます。

シャムは言葉で体の異変を伝えることができませんので、飼い主が気づいて対応してあげること。これが長生きの秘訣です。気を使うことの多いニャンちゃんですが、甘え上手で楽しい時間を一緒に過ごすことができます。いっぱい遊んで、たくさん思い出を作りましょう。