ソマリ

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ソマリの基本情報

原産地:イギリス
毛の長さ: 長毛
成猫の大きさ:2.5~5.0kg
鳴き声:普通
運動量:やや多め
食事量:普通
寿命:10~15年
価格:10~25万円

ソマリの原産地と名前の由来

「長毛のアビシニアン=ソマリ」ソマリについて分かりやすく説明するなら、こういうことになります。ですので、アビシニアン同様にエチオピアが原産地となりそうですが、イギリスのブリーダーが育てたアビシニアンが産んだ子どものなかに長毛のアビシニアンがいたため、原産地はイギリスとなっています。

当時はまだアビシニアンという猫種でしたが、長毛のアビシニアンとしてとても高い人気がありました。ソマリが長毛になったのは突然変異であることが分かり、アビシニアンとは別の猫という扱いになり、ソマリとして世界中に広まっていきました。

ソマリという名前は、アビシニアンに由来します。アビシニアンとはエチオピアのことで、「エチオピアの猫」がその名前の由来です。じゃあその隣りにある国の名前をつけようということで、「ソマリア=ソマリ」と呼ばれるようになりました。

ですので、ソマリアとソマリには直接的な関係はありません。ちょっとしたユーモアがそのまま猫の名前になってしまったというわけです。

ソマリの歴史

ソマリの歴史はそれほど長くはありません。猫種として認められたのが1978年ですので、2018年の段階ではまだ40年しか経過していません。ただし、長毛のアビシニアンとしては、もう少しだけ長い歴史があります。

長毛のアビシニアンが注目され始めたのが1940~1950年代でした。ただし、その当時はまだ「ハズレ」のアビシニアンという程度の認識です。時代からも分かるように、ちょうど戦後で、どの猫も激減した純血種を復活させるための交配が積極的に行われていました。

ソマリもその過程の中で誕生したと考えられています。当然ブリーダーが欲しいのは短毛のアビシニアンですので、長毛のアビシニアンはショーに出ることもなく、あまり価値のない猫として猫を飼いたい人に譲られていました。

ところが1963年のキャットショーで、長毛のアビシニアンを短毛のアビシニアンのゲージの中に入れるというイタズラがありました。そこで長毛のアビシニアンの美しさに気づいた審査員が、「長毛のアビシニアンが欲しい」と注文をしたことが、ソマリの人気が高まるきっかけとされています。

ソマリの特徴

ソマリは骨格や顔つき、すべてがアビシニアンと同じです。ただアビシニアンよりもやや長毛であるということだけが違います。その長い毛がエレガントさを演出しているのですが、人によっては「キツネみたい」と感じるかもしれません。

やや丸みをおびたくさび形の頭と、大きなアーモンド形の目。そして大きな耳がソマリの特徴です。被毛があるため丸っこいイメージがあるかもしれませんが、実際はアビシニアン同様にとても筋肉質でスリムな体つきをしています。

ソマリはどんな性格?

一般的に長毛種は人に懐きにくいとされていますが、性格もそのまま短毛のアビシニアンから引き継いでいるため、とても人懐っこく甘えん坊です。さらに、とても賢いため「犬のような猫」と呼ばれることもあります。このため、しつけが簡単で初めての猫としてもおすすめです。

コミュニケーションをとるのが上手なニャンちゃんですので、小さなお子さんのいる家庭や、すでに猫や犬を飼っているという家庭でも飼うことができます。運動不足になるといたずらを頻繁に行いますので、あまり面倒をみられない場合は多頭飼いをおすすめします。

その一方で、少し神経質な一面もあります。環境の変化があまり得意ではなく、大きな音などにも過剰に反応してストレスを溜め込んでしまうことがよくあります。できるだけストレスを溜め込まないような、いい環境で育ててあげましょう。

ソマリはどれくらいまで大きくなるの?

猫は基本的に室内飼いですので、あまり大きくなりすぎると困りますよね。大きな部屋がいくつもある家に住めるなら問題ないのですが、日本の一般的な家の場合は、猫もほどほどサイズに収まって欲しいですよね。それではソマリはどれくらいまで大きくなるのでしょう?

オス:3.0~5.0kg
メス:2.5~4.0㎏

体重もそれほど重くありませんが、とても筋肉質なニャンちゃんですので、さらに小柄に見えるかもしれません。オスとメスでは、オスのほうがひと回り大きくなります。できるだけ小さいほうがいいという人は、メスのソマリを選びましょう。

筋肉質であまり大きくならないのがソマリの特徴ですが、食事を食べすぎるともちろん肥満化してしまいます。筋肉を維持するためには運動量が必要な猫種ですので、運動を怠るとどんどんと体重が増えていきます。家の中で遊び回れるような家具の配置にするなど、運動不足で太ってしまわないように、飼い主さんが工夫してあげましょう。

ソマリの平均寿命

ソマリの平均寿命は10~15年と言われています。12歳くらいで死んでしまいますので、他の猫よりもやや短命です。ただし、寿命は育て方次第で伸ばすことができます。そのために重要なポイントは次の2点です。

・しっかりと運動させる
・安全性の高い食事を選ぶ

まず、大事なのが運動です。若いうちはほっておいても自分で勝手に遊んで、体がなまってしまわないようにできるのですが、歳をとってくると運動量が一気に減ります。そうなると早い段階から寝たきりになることもあります。コミュニケーションも兼ねて、毎日遊ぶ時間を作りましょう。

また、何を食べるかということも重要です。基本は無添加無着色のキャットフードを選びましょう。価格は高めなので、ついつい安いキャットフードを選ぶ人もいますが、安全性を考えるとあまりおすすめはできません。

食べたものが体を作るのは人間も猫も同じです。少しでも健康な体で長生きしてもらいたいのであれば、原材料がはっきりしている、安全性の高いフードを選びましょう。

ソマリの価格

ペットショップでのソマリの価格は10~25万円くらいです。相場としては20万円前後だと覚えておきましょう。ただし、個体の状態によって価格は大きく変わります。なかなか飼い主が見つからない場合は、10万円以下で買うこともできます。

反対に、ショーに出るようなソマリを育てているブリーダーさんから購入しようと思うと、30万円前後の価格になることも珍しくありません。ただし、一般のブリーダーであれば、ペットショップよりも安い価格で販売してくれます。

予算があまりない場合や、ペットショップでソマリを置いているお店が周りにない場合には、最初からそのようなブリーダーさんに相談してみましょう。

元気に育つ子猫の選び方

それでは、実際にソマリを購入しようというときの、子猫の選び方についてご紹介します。ペットショップの店員さんは売りたい気持ちが強いので、ちょっと問題のある子猫でも「元気ですよ」と言って売ってくることがあります。

問題のある個体を選ばないようにするためにも、しっかりとチェックポイントを頭に入れて、元気に育つソマリの子猫を選ぶようにしましょう。

抱っこして体つきをチェック

まず元気に育つ子猫は、抱っこしてみてずっしりとした重みを感じます。思ったよりも軽く感じる個体は、どこかにトラブルを抱えている可能性があります。さらに、抱っこされることを極端に嫌がる子猫もNGです。

ソマリは人懐っこい性格をしているのに、抱っこされて逃げようとするのは、体のどこかが痛いのか、もしくは懐きにくい性格をしている可能性があります。抱っこしたときに、逃げようとするのではなく、甘えてくるような子猫を選びましょう。

被毛の濃淡をチェック

ソマリの特徴のひとつである美しい被毛は、健康度をチェックするにも重要なポイントのひとつです。ソマリの被毛は、1本にいくつもの色が入るティッキングが特徴です。この色がそれぞれはっきりしている方が、栄養状態に優れて元気に育つとされています。

また、なでたときの柔らかさなども選ぶときのポイントです。被毛がゴワゴワしているような個体は避けるようにしてください。

目をチェック

ソマリに限らず、子猫を見るときには目を確認してください。目が白く濁っていたり、目やにが溜まっていたりするような子猫は選ばないようにしてください。猫は目に様々なトラブルを抱えやすい動物です。目をしっかりみて、キラキラと輝くような美しい目を持った子猫を選んでください。

肛門をチェック

目と同じく必ずチェックしなくては行けないのが肛門です。内臓にトラブルがある場合は、下痢をしやすくなります。下痢になるとどうしても肛門周りが汚れてしまいます。一時的な体調不良が原因かもしれませんが、基本的には肛門周りがきれいなニャンちゃんをおすすめします。

ソマリを飼うときの注意点

ソマリを飼育するにあたって、いくつかの注意点があります。どのような点に注意して飼えばいいのか見ていきましょう。

冬場の寒さ対策を行う

ソマリは長毛ですので、寒さに強いと思っている人も多いようですが、もとはアビシニアンです。アフリカ生まれらしく、暑さには強く寒さに弱いニャンちゃんですので、冬場の寒さ対策はしっかりしておきましょう。

留守番中でもエアコン暖房などで部屋の温度が下がらないように気をつけてください。念のため毛布やタオルケットなども用意しておくと、停電などが発生したときでも安心です。

運動量を確保する

すでに紹介しましたが、ソマリは筋肉質で運動を必要とする猫です。できればキャットタワーなどを設置して、動き回れる環境を整えましょう。キャットタワーを置くスペースがないという場合は、家具のレイアウトを変えて、高いところまで上れる段差を作ってあげましょう。

大きな音を立てない

ソマリは一見するとおおらかな性格に見えますが、神経質で臆病な一面もあります。このため、大きな音にストレスを感じてしまいます。インターホンの音ですらびっくりしてしまう可能性がありますので、音に慣れさせることとドアの開閉時などに大きな音を出さないように気をつけてください。

ソマリがかかりやすい病気

ソマリは遺伝性の病気にかかりやすいという特徴があります。これはまだ歴史も浅く、繁殖をする過程で、どうしても近い血同士での交配を続けたことが原因です。病気という意味では、アビシニアンよりも気をつけたいところです。

病気は早期発見早期治療で回復したり、進行を遅らせたりできますので、飼い主さんはできるだけ早く異変に気づいてあげましょう。

ピルビン酸キナーゼ欠損症

ピルビン酸キナーゼ欠損症という病名を、これまで聞いたこともない人のほうが多いかもしれません。これは赤血球の寿命が短くなってしまう病気で、貧血状態に陥ってしまいます。このため、運動を嫌がったり、すぐに疲れたりする症状が見られます。

軽度でも重度でも、激しい運動をしないというのが治療の基本となります。運動が重要なソマリにはつらいかもしれませんが、現在のところ完全に治す方法は骨髄移植くらいしかありません。あまり現実的ではありませんので、早めに気づいて進行を遅らせるようにしましょう。

進行性網膜萎縮症

進行性網膜萎縮症もあまり耳にしたことがないですよね。網膜にある細胞が萎縮してしまい、白内障などを引き起こします。最終的には失明してしまう怖い病気で、残念ながら治療法が見つかっていない病気のひとつです。

それでも、放置するわけにはいきませんので、夜間に動いているものを目で追えなくなったり、瞳孔が開きがちになっていたりした場合には、すぐに動物病院につれていきましょう。

慢性腎不全

慢性腎不全は多くの猫がかかりやすい病気です。腎臓の機能が低下する病気で進行していくと、体内の毒素を尿から排出できなくなり、体内に老廃物が溜まってしまいます。ソマリの場合は、遺伝的に慢性腎不全にかかりやすいとされています。

こちらも治療方法はなく、獣医さんでもお手上げになる可能性があります。ただし、療養食などで進行を遅らせることはできます。食欲不振や体重減少、おしっこの回数が増えるなどの変化が見られたら、すぐにかかりつけの動物病院に連れていきましょう。

まとめ

見た目以外はほぼアビシニアンというソマリについて、その魅力や性格などを紹介してきました。まだまだ日本では見かけない猫種ですが、世界的にはかなり人気の高い猫のひとつです。

ただし、アビシニアンよりも遺伝性疾患にかかりやすく、様々な病気のリスクがあります。寿命が他の猫よりもやや短いというのも、それらが関係している可能性があります。ソマリを飼うときには、常に病気になっていないか、体にトラブルはないか気を使ってあげましょう。

それさえ注意すれば、とても賢くて飼いやすい猫でもあります。初めての飼育でしつけがそれほど難しくもありません。家族とも仲良くなれるニャチャンですので、もしその存在が気になったらペットショップやブリーダーさんのところを訪れましょう。

飼い主の努力次第で、寿命も延ばすことができます。少しでも一緒にいたいという飼い主さんは、体にいいキャットフードを選ぶようにして、普段から適度な運動ができるような環境づくりをしてあげましょう。