コーギー(ウェルシュ・コーギー)

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コーギーの基本情報

原産地:イギリス・ウェールズ
毛の長さ: 中くらい
成犬の大きさ:10~14kg
無駄吠え:普通
運動量:多い
食事量:旺盛
寿命:12~14年
価格:10万~20万円

コーギーの原産地と名前の由来

コーギーはイギリスのウェールズで牧畜犬として飼われていたワンちゃんです。日本ではコーギーとだけ呼ばれていますが、実はこのコーギーには2種類あります。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローブ
ウェルシュ・コーギー・カーディガン

見た目はどちらもそれほど変わりませんが、起源はそれぞれ違います。ペンブローブはダックスフンドがベースになっていて、ペンブローブはペンブローブ地方にいたキャトルドックがベースになり、スピッツ系のワンちゃんです。

日本で流通しているコーギーのほとんどがペンブローブです。このため、ここではウェルシュ・コーギー・ペンブローブをコーギーとしてその特徴を紹介します。

ウェルシュ・コーギーはウェールズ語で「ウェールズの小人犬」という意味があります。諸説ありますが、これはコーギーが妖精たちの馬車を引いていたという伝説からくるもので、小人=妖精たちが飼っていた犬というのがその名前の由来だと言われています。

コーギーの歴史

コーギーの仕事は牧畜犬です。とても賢く、牛や羊が敷地内から出ないように見張りをしたり、誘導したりしていました。コーギーは生まれて間もなく尻尾を切り落とされますが、これはコーギーが牧羊犬だった頃の名残です。長い尻尾は牛や馬などに踏まれないようにするための工夫とされています。

ただ、最近では尻尾を切る必要がないということで、尻尾を切らずに飼育しているブリーダーさんも増えています。牧畜犬だった歴史はすでに過去のもので、家族として迎えるのに、わざわざ痛い思いをさせて尻尾を切る必要はない。そういう考え方が定着しつつあります。

コーギーはイギリス王室で飼われていているワンちゃんとしてもよく知られています初めに飼育をしたのは12世紀のヘンリー2世とされています。現在はエリザベス女王が4匹のコーギーと生活をしています。

コーギーの特徴

大きな頭で胴長短足。これがコーギー最大の特徴です。少し遠目に見てもコーギーだとすぐわかる独特なスタイルが、コーギーのファンを増やしています。愛くるしい姿からは分かりにくいのですが、牧畜犬だけあって実はかなり筋肉質です。

被毛はダブルコートでやや長めですが、長毛と言うほどでもありません。まれに長毛なコーギーも生まれてきますが、数はそれほど多くありません。ウェールズの冬の寒さから体を守るために、内側にはとてもふんわりとした短い被毛があります。

コーギーの毛色は次の4種類のみ認められています。

・レッド
・セーブル
・フォーン
・ブラックタン

白マーキングは足と前胸、首に見られることが多く、頭や顔でも狭い範囲にのみ「あってもいい」とされます。これらに一致しないコーギーは、ミスカラーとして種の保存のために交配に使用できません。ミスカラーのコーギーを飼うためには、去勢手術や避妊手術が必須ですので気をつけてください。

コーギーはどんな性格?

コーギーはとても好奇心旺盛なワンちゃんです。お留守番をさせていても、いたずらをして部屋を散らかすこともよくあります。とはいえ、牧畜犬でしたので頭もよく、自分で考えて行動することもできます。自立心も高いワンちゃんですので、あまりかまってあげれなくても、自分のペースで楽しんでくれます。

基本的には飼い主の指示にはきちんと従うワンちゃんですが、ときどき興奮してしまうと噛む癖があります。牧畜犬として飼われているときに、牛や羊のコントロールに踵を噛んでいたこともあり、いまでも飼い主や近くにいる人の踵を噛むことがあります。

自己主張が強く、食べ物に対する執着心も他の犬よりもかなり高いものがあります。頭が良すぎるために、飼い主よりも自分を上だと思い込みやすいこともあり、初めての飼い犬としては、少し難しさがあるワンちゃんです。

厳しく躾けることができなければ、暴走しやすく育ってしまう可能性があります。警戒心も強いため、躾けができていないとすぐに吠えてしまいます。甘やかすことなく、家族の中で自分の順位をはっきりさせて育てるようにしましょう。

コーギーはどれくらいまで大きくなるの?

ジャパンケネルクラブによると、コーギーの体重はオスで10~12kg、メスで10~11kgと規定されています。ただし実際にはそれ以上に育つコーギーも珍しくありません。このため、現実的な体重は次のようになります。

コーギーの体重:10~14kg

12kgから2kgも増えていますが、体つきにもよりますので14kgが必ずしも太っているというわけではありません。「うちのコーギーは14kgも体重があるからダイエットさせなければ」と決めつけるのではなく、身体の大きさに合わせた適正体重を動物病院などで教えてもらいましょう。

もちろん、本当に太り過ぎのコーギーもかなりの多くいるようです。ずんぐりむっくりの体つきなので、太っているのか体型なのかがわかりづらいということと、食欲が旺盛ですのでついつい食べさせ過ぎてしまうことが原因です。

ドッグランなどで走り回れるくらいであればいいのですが、散歩も嫌がるようですとそれは太りすぎです。食事制限などをして、体重が適正な値になるように調整してあげましょう。

コーギーの平均寿命

小型犬ほど長生きをするというのが一般的な考え方です。コーギーは小型犬ですが、その寿命は小型犬としてはやや短めです。

コーギーの寿命:12~14年

とはいえ、この寿命というのはあくまでも目安です。絶対に12歳になるというわけでもなければ、絶対に14歳までしか生きられないというわけでもありません。飼い主さんの環境づくり次第では、14歳以上になるコーギーも珍しくありません。

長生きのポイントは、ストレスのない環境と安全性の高い食事です。ストレスが高いワンちゃんほど寿命が短くなります。コーギーを屋外で飼っている人はあまりいないと思いますが、屋内でも室温の管理をしっかりするなどして、ストレスを少しでも減らしてあげましょう。

ただし、ストレスが少ないことと躾けを甘くすることは違います。躾けがきちんと出来ていないと、むしろちょっとしたことでストレスを感じるようになります。そうならないためにも、きっちりとした躾けをしましょう。

また、安全な食事にこだわることも重要です。人間でも添加物いっぱいの食事は健康によくないですよね。ワンちゃんだって同じです。質の高いフードは価格もかなり高めですが、それでも健康をお金で買えるなら安いものです。できるだけ無添加で安全性の高いフードを与えるようにしましょう。

コーギーの価格

コーギーは人気のワンちゃんということもあって、流通がしっかりしていることもあり、価格もそれほど高くなく安定しています。ペットショップで購入するような場合は、次のような価格設定になっています。

コーギーの価格:10万~20万円

ただし、ミスカラーであったり、売れ残りであったりすると、10万円以下の価格がつくこともあります。反対にショーに出るような血統のいいワンちゃんだった場合には、30万円以上で取引されることもあります。

流通はそれなりにはしっかりしているのですが、あまり初心者向けのワンちゃんではありませんので、ペットショップで見かけることが少なくなってきました。このため、購入をするのであれば、ブリーダーさんからの直接購入がおすすめです。

基本的にはペットショップでの価格よりも低めで購入することができるだけでなく、数多くの中から一匹を選ぶことができます。飼い方のコツなどをレクチャーしてもらえますので、どこで購入していいか悩んでいる人は、インターネットなどでブリーダーさんを探して、連絡を取ってみましょう。

元気に育つ子犬の選び方

コーギーを飼うと決めたら、最初のステップとして重要なのが子犬の選び方です。一目惚れで選ぶという方法もありますが、そうすると先天性の病気などを抱えているのを見逃したりすることもあります。できるだけ健康な子を家に迎え入れたいのであれば、ここで紹介する選び方を参考にしてください。

噛み癖をチェック

いろいろチェックするポイントがあるのですが、コーギーならではのチェックポイントとしては噛み癖の有無です。販売員さんやブリーダーさんに確認するのはもちろんのこと、自分でも実際に触れてみて、噛もうとしないかをチェックしてください。

噛み癖は躾けである程度は改善できますが、本能的に持っているものでもありますので、すぐに噛み付こうとする個体はできるだけ避けるようにしましょう。

目をチェック

コーギーに限らず、ワンちゃんをチェックするときに重要なのは目です。目は口ほどに物を言うとされていますが、ワンちゃんの目を見れば、健康状態のチェックをすることができます。まず目が見えていることの確認と、目が濁っていないかを調べましょう。

健康なワンちゃんの目はキラキラとして澄んでいます。目やにが多い場合は、充血している場合も目に何らかのトラブルを抱えている可能性がありますので、避けるのが懸命です。

体つきをチェック

コーギーはとても筋肉質なワンちゃんです。これは子犬のうちからもわかりますので、必ず抱きかかえて、骨格や筋肉を確認してください。抱きかかえたときに軽いと感じた場合は、体が弱いワンちゃんかもしれません。ずっしりと重くて力強い子犬を選びましょう。

コーギーを飼うときの注意点

コーギーは飼育が少し難しいワンちゃんです。ただし、ある程度の注意点を把握しておけばトラブルを未然に防ぐことができます。ここではそんなコーギーを飼うときの注意点を紹介します。

しっかりと運動をさせる

コーギーは牧畜犬ですので、走り回るのが大好きなワンちゃんです。毎日の散歩はもちろんのこと、たまにはドッグランなどで全力疾走をさせてあげましょう。突然人を噛むことがありますので、公園などをノーリードで走らせるのは避けてください。

また、足が短いため夏場は路面の熱さをダイレクトに受けてしまいます。夏場の散歩は朝の涼しい時間か、日が沈んでアスファルトの温度が下がってからにしましょう。

食べさせすぎないこと

すでに少し紹介しましたが、コーギーは食欲旺盛です。与えれば与えるほど食べてしまい、運動量が見合っていないとすぐに肥満化します。ただでさえ短足で背骨に負担がかかりやすい体型をしていますので、体重が増えすぎるとさらに負担が大きくなります。

体重管理をしっかりとして、太り過ぎないように飼い主が気をつけるようにしましょう。肥満により散歩すらできなくなることもあります。そうなる前に必ず手を打つようにしましょう。

夏場は常に冷房を効かせる

コーギーはダブルコートで寒さに強いワンちゃんですが、反対に日本の高温多湿の夏にはあまり適していません。夏場は常にエアコンなどの冷房を使って、室温が28℃以下になるようにしてください。また、停電しても大丈夫なように留守番をさせるときには、水を多めに用意して、冷感マットなども敷いておきましょう。

コーギーがかかりやすい病気

コーギーはその胴長短足の体型から、関節系の病気になりやすいという特徴があります。コーギーを育てる上で、かかりやすい病気というのは必ず把握しておきましょう。早期発見早期治療で病期の進行を遅らせたり、難病でも完治したりすることがあります。

頚椎椎間板ヘルニア

コーギーと言えば頚椎椎間板ヘルニアが最も気になる病気です。コーギーは胴長短足ですので、背骨の一つひとつが圧縮されやすく、間にある椎間板が神経を圧迫します。頭が大きいということもあり、首部のヘルニアが多いのがコーギーの特徴です。

うまく歩けなかったり、歩くのを嫌がったりする場合は要注意です。散歩をするときにいつもと違う感じがあったら、主治医に相談してみましょう。早期治療ができれば、進行を遅らせることができます。

股関節形成不全

ヘルニアは体の構造上起こりやすい病気ですが、股関節形成不全は遺伝的に発生しやすい、股関節の病気です。股関節が脱臼するなどして、飛び跳ねるように歩いたり、歩行時の左右バランスが崩れたりします。歩き方がおかしいときは股関節形成不全を疑ってください。

肥満防止が病気の発症を抑えることができます。まずは太らないように注意することと、歩き方に異変を感じたら、できるだけ早く病院に連れていきましょう。

変性性脊髄症

コーギーに増えている病気が変性性脊髄症です。痛みはないのですが、徐々に脊髄が麻痺して後ろ足から動かなくなってしまいます。椎間板ヘルニアとの違いがとても分かりづらいのですが、変性性脊髄症は治療方法が見つかっていません。

発症すると余命は3年と言われているこわい病気です。治療方法はまだ見つかっていませんが、そもそも変性性脊髄症であることは死んでしまうまでわかりません。歩き方がおかしいなと感じたら、できるだけ早くに病院で診てもらいましょう。

まとめ

コーギーは日本でも人気の高いワンちゃんですが、自己主張が強く、初心者にはあまり向いていないワンちゃんです。それでも、飼い方を分かっていれば、賢さを上手にコントロールして、従順なワンちゃんに育てることができます。

イギリス王室で飼われているワンちゃんですので、簡単に飼うことができそうですが、自由に育てると自分勝手なワンちゃんになります。噛み癖もありますので、それらを抑えるためにもしっかりとした躾けを行いましょう。

牧畜犬だったこともあり、運動が好きなワンちゃんです。食欲も旺盛ですので、運動不足はそのまま肥満につながります。運動量と体重をしっかりとコントロールして、太り過ぎないように注意してください。

胴長短足ゆえに、関節系の病気にかかりやすいという特徴があるコーギーですが、早期治療で進行を遅らせることができます。日頃からおかしいなと感じたことがあれば、早めに獣医さんに相談するようにしましょう。

早期治療と安全性の高い食事を選ぶことで、コーギーを長生きさせることも可能です。できるだけストレスの少ない環境も長生きには重要です。1日でも長く一緒にいられるように、飼い主さんがいい環境づくりを心がけてください。