困った猫の抜け毛を解消する猫の抜け毛対策

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猫との暮らしは抜け毛との戦いでもあります。そんな大げさなと思う人もいるかもしれませんが、抜け毛の片付けはおもったよりも大変ですよね。猫は同じ場所にとどまりませんから、部屋中あちこちが抜け毛だらけということがあります。

ここではそんな猫の抜け毛の基礎知識と、その対策について紹介します。猫の抜け毛で困っている人はぜひ参考にしてください。

猫の抜け毛の理由

そもそもなぜ猫の毛は抜けるのでしょう。実は猫の毛が抜ける理由は大きく分けて3種類あります。ここではまず、猫の抜け毛の理由について理解しましょう。

換毛期による抜け毛

猫の抜け毛の多くが、換毛期による抜け毛です。日々の生活での生え変わりもあるのですが、冬を迎える前と冬を終えたときに猫の毛が大量に抜けて、新しい毛に入れ替わります。これは冬の寒さに対応するために、冬用の被毛に変わるためです。

人間の衣替えのように、猫に限らず犬でも冬の前後で、冬用の温かい毛が生え変わるようにできています。冬に撮影した猫の写真と、夏に撮影した猫の写真とでは、同じ猫でも冬の猫のほうがふっくらして見えます。これは温かい被毛に生え変わった証拠です。

冬毛のまま夏を迎えると、今度は暑すぎるため夏毛に切り替わります。このため年に2回の換毛期があり、その度に猫の抜け毛が起こります。

ストレスによる抜け毛

人間もストレスが多いと円形脱毛症になることがあります。同じように猫もストレスが溜まっていくと毛が抜けてしまいます。ストレスにより、血行が悪くなり毛が抜けてしまうケースと、ストレスによって同じ場所を何度も毛づくろいした結果、脱毛するケースがあります。

ただし、このストレスというのは飼い主でもなかなか気づきません。同じ生活を過ごしているつもりでも、ほんのちょっとの変化が、猫にとってはストレスになることがあります。トイレの場所が変わっただけでも、環境の変化を嫌う猫にとっては大きなストレスです。

抜け毛がひどくて病院で診てもらった結果、初めてストレスだと気づくということも珍しくありません。換毛期以外で猫の抜け毛がひどくなったときは、猫に環境の変化がなかったか思い出してみましょう。

病気による抜け毛

換毛期でないときの抜け毛のもうひとつの理由が病気によるものです。猫の毛が抜ける病気は大きく分けて2種類あります。ひとつが皮膚疾患で、もうひとつがホルモン系の疾患によるものです。詳細は後ほど紹介しますが、皮膚疾患は慢性的になりやすく、ホルモン系の疾患の場合は、病気が治れば抜け毛が落ち着きます。

猫の換毛期はいつ?

猫の換毛期は年に2回あります。猫によって個体差や環境の違いによって変わりますが、多くの猫は3月と11月に毛が抜け替わります。寒い冬を乗り切るために、冬用の温かい毛に衣替えするのだと考えてください。

換毛期のある猫の毛はダブルコートと呼ばれ、上毛と下毛の2種類の毛が生えています。夏の間は毛があると暑くなるため、毛の密度を減らしたり、長さを短くしたりして、暑さをしのぎます。反対に冬になると下毛の密度を上げて、毛の長さも長くなります。

このため、換毛期でも長くて密度のある毛が抜ける3月のほうが、大量の抜け毛に悩まされます。

最近はエアコンなどで室内の温度を1年中変わらずにしているため、換毛期が長くなる傾向にあります。猫によってはほぼ1年中換毛期のように、毛が抜けてしまうということもあります。このように換毛期は環境によっても変わってきます。

シングルコートは抜け毛が少ない?

ダブルコートで換毛期があるから抜け毛が多くなるわけですから、シングルコートなら抜け毛が少なくなります。シングルコートの猫は、基本的に換毛期がありません。このため、毛がごっそりと抜けるようなことはありません。

ただし通常の抜け毛はあります。換毛期に悩まされないだけで、シングルコートの猫でも、ダブルコートの猫と同じように抜け毛対策をしておかなければ、部屋中が毛だらけになってしまいます。

また長毛種よりも短毛種のほうが、毛が抜けやすいのですが、抜け毛が目立つのは長毛種です。短毛種は毛が短いうちに抜けますので、抜け毛があまり目立ちません。また短毛種でも毛が抜けにくい猫も多くいますので、抜け毛の少ない猫を飼いたい場合は、シングルコートの短毛種がおすすめです。

抜け毛が少ない猫の種類

それでは実際にどの猫の種類が、抜け毛が少ないとされているのでしょう?これから猫を飼い始めるという人は、猫選びの参考にしてください。

・アビシニアン
・アメリカンワイヤーヘア
・エジプシャンマウ
・オシキャット
・オリエンタル
・シャム
・シンガプーラ
・ブリティッシュショートヘア
・ボンベイ
・マンチカン
・ロシアンブルー

この他にも抜け毛の少ない品種がいくつかあります。抜け毛が気になる人は、ペットショップで店員さんに抜け毛の多さについて確認しておきましょう。

ペットショップで純血種を購入する場合は、抜け毛の少ない猫を選べばいいのですが、捨て猫を拾ってきたという場合は、抜け毛に関しては諦めましょう。個体差はありますが、基本的に日本の野良猫は抜け毛の多い猫がほとんどです。

換毛期に効果的な猫の抜け毛対策

抜け毛の原因によって、抜け毛対策の内容が変わってきますが、ここでは換毛期の抜け毛対策について紹介します。

こまめなブラッシング

換毛期の抜け毛対策として、基本的であり効果が大きいのがブラッシングです。あちらこちらに毛を散らかす前に、ブラッシングで抜けた毛や、抜ける直前の毛を回収してしまいましょう。

長毛種は1日2回のブラッシング、短毛種は1週間に2,3回のブラッシングを行ってください。換毛期になるとごっそり抜けて、ハゲてしまわないか不安になりますが、健康体の猫であれば、すぐに毛が生えてきます。強引にブラッシングするのはNGですが、優しくすいて取れる毛については気にする必要はありません。

空気清浄機とお掃除ロボットを活用する

猫の毛はとても軽いため、ちょっとしたことで空中に舞ってしまいます。空中に舞うくらいですので、空気清浄機を使えば猫の毛を取り除くことができます。大きめのパワーの強い空気清浄機を使って、猫の毛を取り除きましょう。

空気に舞わない重い毛は、お掃除ロボットを活用しましょう。お掃除ロボットはペットの抜け毛対策にあるのかと思うくらい、きれいに毛を回収してくれます。ただし、お掃除ロボット用に部屋をきれいにしておかなければいけませんので注意しましょう。

空気清浄機とお掃除ロボットを組み合わせれば、猫の抜け毛の悩みは大幅に減ります。部屋もきれいな状態で保てますので、猫や家族の健康にもつながりますので、予算に余裕があればぜひどちらも導入しましょう。

最終手段は濡れタオル

ブラッシングなどでは抜け毛が追いつかないというようなケースでは、シャンプーで洗い流してしまいましょう。ただし、知っての通り猫はシャンプーが大嫌いです。シャンプーを頻繁に行うとストレスで毛が抜けてしまうかもしれません。

小さい頃からシャンプーに慣れさせておけばいいのですが、断固として嫌がるような場合は、濡れタオルで体を拭いてあげるようにしてください。それだけでも一気に抜け毛を取り除くことができます。

ストレスによる抜け毛の効果的な対策

換毛期の抜け毛は仕方がないものですが、ストレスによる抜け毛はなんとかして対策をしたいところです。ストレスが多いと猫の寿命にも影響します。猫のストレスを回避する方法について紹介します。

ストレスの原因を探す

まずは猫が何に対してストレスを感じているかを知らなくては、有効な対策を打てません。抜け毛が気になる直前に、猫にとっての環境の変化がなかったか思い出してみましょう。猫がストレスを感じる環境の変化は下記のようなものがあります。

・引っ越しをした
・家族の誰かがいなくなった
・子どもが生まれた
・猫や犬などの動物が増えた
・大きな音が聞こえる
・衣替えや家具の配置を変えた

猫はとにかく環境の変化が苦手です。飼い主の家族構成の変化や、引っ越しなどは避けられないものですが、必要以上に衣替えや家具の配置変えをしないようにしてください。

猫の逃げ場を作る

猫のストレスを取り除いてあげるのが理想ですが、どうしてもストレスの原因を回避できないようなケースがよくあります。新しい猫を飼い始めたら、その猫がストレスの原因でも手放すわけにはいきませんよね。

そんなときは猫の逃げ場所をつくってあげましょう。猫は狭くて暗い場所を好みますので、段ボール箱などを作って、猫にとっての落ち着ける場所を用意してください。また、高い場所も猫にとっては安全地帯ですので、キャットタワーなどを用意してあげましょう。

ブラッシングやマッサージを行う

猫のストレスを解消させるために有効なのが、ブラッシングやマッサージです。野良猫がお互いにグルーミングしているのを見たことがあるかと思います。飼い主がブラッシングやマッサージをしてあげると、猫は気持ちが落ち着きます。

ただし、触り過ぎもストレスになることがありますので、猫が嫌がるときに無理にブラッシングやマッサージを行わないように気をつけましょう。

マタタビをあげる

私たちがストレスを感じたときにお酒を呑んでストレスを解消するように、猫の場合はまたたびでストレスを解消することができます。効果があるかどうかは猫によって変わりますが、多くの猫がマタタビで酔った状態になります。

人間のお酒と同じで、マタタビの与え過ぎは危険ですので、あくまでも適量を短い時間だけ与えましょう。面白がって与えるのではなく、ストレス解消のために有効に活用しましょう。

抜け毛と病気の関係

換毛期やストレスの場合は、飼い主だけで対応できますが、抜け毛の原因が病気にある場合は、飼い主だけではどうにもなりません。まずは病気に気づいてあげること、そして動物病院で診てもらうことが大切です。

抜け毛になる可能性のある病気について紹介しますので、その他の症状と合わせて、該当するようであれば、すぐに動物病院に連れていきましょう。

ホルモン性脱毛症

ホルモン性脱毛症は、猫のホルモン分泌にトラブルが生じて発症する抜け毛です。猫の脱毛が一部分に見られるのではなく、左右対称に発生している場合は、ホルモン性脱毛症の可能性があります。去勢手術や避妊手術を行った猫によくみられます。

ホルモン剤の投与により解消しますが、副作用として発情や攻撃性が高まるなどの症状が出ることもあります。また、再発する可能性も高く、長期間この脱毛症と向き合う必要があります。

皮膚糸状菌症

皮膚糸状菌症にかかった猫には円形の脱毛ができます。原因は皮膚糸状菌と呼ばれるカビにあり、1ヶ所にその症状が見られると体中に発生する可能性があります。かさぶたやフケなどの症状も見られ、痒みもともないます。

皮膚糸状菌症は人間にもうつってしまいますので、早めの治療が必要です。治療は投薬もしくは塗り薬で行います。薬用シャンプーなども売られていますので、猫がシャンプーを嫌がらない場合は、それらも活用して治療しましょう。

ノミアレルギー性皮膚炎

外に散歩に行く猫にとってノミはとても困った存在ですが、そのノミが原因で脱毛することもあります。ノミの唾液に含まれるタンパク質がアレルギーの原因です。痒みがとてもひどく、引っ掻いてしまうことで脱毛に繋がります。

徹底したノミの駆除と、部屋の清掃を行いましょう。また外に出さないということも必要です。症状が深刻な場合は投薬が必要ですので、必ず動物病院で診てもらいましょう。

まとめ

猫と暮らしている人の多くが、抜け毛に悩まされます。そんな抜け毛の原因は大きく分けて3つあります。

・換毛期による抜け毛
・ストレスによる抜け毛
・病気による抜け毛

換毛期による抜け毛は避けることができません。抜け毛の少ない猫を選んで飼うか、こまめにブラッシングをするくらいしか対策はありません。抜けてしまった毛に関しては、空気清浄機やお掃除ロボットを活用して取り除きましょう。

猫は環境の変化に弱い動物です。引っ越しや家族構成の変化などでもストレスを感じますし、トイレの位置が変わっただけでも不満を感じます。できるだけ環境を変えないことを心がけて、あとはストレスが減るようにしっかりコミュニケーションを取りましょう。

病気による抜け毛は、病気の治療が必要です。抜け毛を病気のサインと考えて、換毛期でもないのに抜け毛が見られるときは、動物病院に連れて行くようにしましょう。早期発見、早期治療が重要ですので、放置しないように気をつけてください。

猫の抜け毛はきちんとした原因があります。その原因を把握して、最適な対応を行うようにしましょう。特にストレスや病気は猫の命に関わる問題ですので、すぐに対処するようにしてください。