猫のノミとダニを駆除したい!ノミ・ダニ対策と対処方法

猫が屋外への出入りを自由にしている場合に、常に付きまとうのがノミとダニの問題ですよね。ただし、室内飼いだからと安心しないでください。ノミは室内でも繁殖しますので、室内飼いでも安心できません。せっかく駆除をしても外に出てしまえばまたすぐにノミやダニをつけて帰ってきます。

そんな悩ましい猫のノミとダニの対策と対処方法をまとめましたので、ノミやダニで悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

ノミやダニはどこで猫にくっついてくるの?

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ノミやダニの対策をする前に知っておかなくてはいけないのが、ノミやダニの付着経路です。猫にノミやダニがくっつくほとんどのケースでは、猫が室外に遊びに行くことが原因です。外に出て草むらなどを歩くと、ノミやダニが簡単についてしまいます。草むらを歩くのはノミやダニの巣の中を歩くようなものです。

野良猫はほぼ間違いなくノミやダニに感染しています。飼い猫が外に出て、野良猫と交流することで、ノミやダニに感染するケースも少なくありません。ときどき野良猫を招き入れる飼い主さんもいるようですが、これは野良猫と一緒にノミやダニを招き入れているようなものですので、気をつけるようにしてください。

同じように一緒に犬を飼っていると、猫が外に出なくても犬経由からノミやダニをもらってしまうこともあります。あまりないのですが、人間経由で猫に感染することもありますし、すでに家の中にいるノミやダニもいます。寝ているときにノミやダニの被害にあったことのある人もいますよね。布団やベッドにはノミやダニがたくさん潜んでいます。

このように猫のノミやダニを完全に防ぐことは難しく、ノミやダニはどうやっても感染してしまうものだという前提で、ノミやダニとどうやって付き合っていくかを考える必要があります。

ノミとダニの違いを知っておこう

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どちらも小さいため一緒にされがちですが、ノミとダニはまったく違う生き物です。どちらも駆除しなくてはいけないものですが、駆除のためにもノミとダニの違いについて知っておきましょう。

ノミの特徴

ノミは猫の血を吸って繁殖をします。もちろん猫だけでなく人間の血も吸います。人間や猫の体温に反応し、ジャンプをしながら近づいてきます。

人間でも猫でもノミに刺されると痒みを伴うのですが、人間は痒くても掻かずに我慢できますが、猫はそうもいきません。痒さを感じたら本能的に掻いてしまいます。掻いてもその時は痒みが薄れるものの、またすぐに痒くなるのは人間も猫も同じです。猫はそのまま掻き続けて、炎症を起こしてしまいます。

その掻きすぎて脱毛することもあり、そこから寄生虫が入り込むこともあり、皮膚の状態が痛々しくなるのもノミの特徴のひとつです。

ダニの特徴

マダニもノミと同じく猫に寄生して血を吸います。ただし、吸血の量がノミと比較すると格段に大きく、子猫がノミに寄生されると貧血になることもあります。ノミに刺されても分かりにくいのですが、ダニが吸血すると、ダニ自身が大きく膨れ上がりますので、見た目ですぐにわかります。

ヒゼンダニは猫の頭や顔の皮膚に穴を掘り、そこに卵を産み付けます。ヒゼンダニに感染すると疥癬と呼ばれる病気になります。疥癬は人間にもよく見られる病気で、肌の一部が赤く小さく盛り上がり、痒みを伴います。

この他にも耳ダニ、ツメダニなどの感染があり、痒みだけではなく痛みを伴うのがダニの特徴です。

ノミやダニが繁殖しやすい季節

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ノミやダニは発生しやすい時期、発生しにくい時期というものがあります。発生しやすい時期の前に予防を行い、発生しにくい時期に猫の体から駆除するというサイクルを目指しましょう。

ノミの繁殖サイクル

ノミは13℃以上の気温で活動を行います。13℃以下の気温化ではサナギの状態のまま暖かくなるのを待ち続けます。13℃であれば日本の冬にはノミが活動しなくなると思いたいところですが、室内がずっと13℃以下の状態にはなりませんよね。飼い主さんによっては、ずっと暖房を付けていることもあるかと思います。

そうなるとノミは1年中が繁殖サイクルになります。室外からもらってくる可能性は低くても、家の中では繁殖をし続けていますので、冬だからと安心せずに、通年で予防を心がけてください。

マダニの繁殖サイクル

ダニの中でもマダニは5月から9月にかけて数が増えます。ということはこの時期だけ家の外に出さなければ大丈夫と思いきや、増えるのが9月までで9月以降も本格的な冬が始まるまでは、屋外には無数のダニが猫を待ち構えています。

そしてノミ同様に室内に連れてきてしまうと、そこはダニにとっては繁殖しやすい環境があります。冬場は外でダニに感染する可能性は低くても、室内でダニが生き残っている可能性がありますので、ダニも通年で感染の予防をするようにしましょう。

ノミやダニの感染を予防する方法

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それでは実際に猫のノミやダニの予防はどのように行えばいいのでしょう。ここでは猫がノミやダニに感染しないための予防方法を紹介します。

室内飼いに徹して予防する

猫をノミやダニの危険から遠ざけたいのであれば、徹底して室内飼いにこだわるようにしてください。家だから絶対に安全だとは言い切れませんが、自由に家の外に遊びに出かける猫に比べると、ノミやダニへの感染の可能性が大幅に低下させることができます。外に出さないことをかわいそうだと思うか、ノミやダニに感染することをかわいそうだと思うかは飼い主さん次第ですが、ノミやダニの脅威から猫を守りたい場合は室内で飼い、外には出ないようにしましょう。

ノミ取りクシで予防する

室内飼いではなく家の外に遊びに行けるようにする場合は、猫にノミやダニがくっついてしまうことを前提に予防と対策をしましょう。まず、外から帰ってきたら必ずノミ取りクシでブラッシングしてあげましょう。猫が嫌がってもこれをするかしないかで、ノミやダニへの感染する可能性が大きく変わってきます。

気をつけたいのが、取り除いたノミやダニをつぶさないことです。潰すと卵を拡散してしまう可能性があります。また、吸血しているダニを無理に取り除こうとしないでください。失敗するとダニの口が猫の皮膚の中に残ってしまい、いつまでも痛み続けてしまいます。

ノミ・ダニ取りシャンプーで予防する

猫が痒がり始めたらノミ・ダニ取りシャンプーをしてあげるのも効果があります。ノミ・ダニ取りシャンプーは一時的にノミやダニを仮死状態にする効果があります。そのあいだにブラッシングで取り除いてあげることで、ノミやダニが逃げ回るのを防ぐことができます。

この予防方法はとても効果的なのですが、ひとつだけ大きな問題があります。それはほとんどの猫がシャワーやお風呂が嫌いだということです。小さいうちからお風呂やシャワーを使っていると慣れることもありますので、子猫のうちにシャンプーに慣れるように育ておくと、ノミ・ダニ取りシャンプーを楽に行えるようになします。

本格的にノミやダニが広がり始めたときの対処法

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猫が本格的にノミやダニで痒がり、皮膚炎などを起こすようになったら飼い主の手には負えませんので、専門家の力を借りるようにしましょう。動物病院で薬をもらってください。猫のノミやダニの感染はよくあることですので、どこの動物病院でも診てもらえます。

動物病院ではノミやダニ用の薬を処方してもらえます。投与の仕方は猫によって変わってきますので、きちんと投与方法を動物病院の先生に確認しておきましょう。薬は安全ということになっていますが、ノミやダニが死んでしまうような薬ですので、猫が舐めたりするのはなんとなく危険な気がしますよね。

基本的にはもらった薬を首に垂らすだけで、24時間以内にノミが、48時間以内にダニがが死滅します。上手な薬の垂らし方など、動物病院でしっかりレクチャーを受けておきましょう。もし複数の猫と一緒に暮らしているのであれば、お互いが薬を舐めてしまわない方法なども教えてもらいましょう。

注意してほしいのはきちんと動物病院でもらった薬を使って、先生の指示に従って治療をすることです。ノミやダニの薬が市販されていますが、市販されている薬と動物病院で処方してもらえる薬とでは、その効果がまったく違います。ノミやダニを本格的に退治したいのであれば、面倒であっても必ず動物病院へ行き、そこで先生と相談しながら治療を進めてください。

効果はある?ノミ・ダニ対策アイテム

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ノミやダニの対策のためにいくつかの商品が発売されています。ここではそれらのアイテムの特徴について紹介します。

ノミ取り首輪

ホームセンターなどで売っているアイテムにノミ取り首輪があります。ほとんどのケースであまり効果が見られないアイテムです。実際に首輪の回りにはノミやダニがいなくなるのですが、首輪以外のところではノミやダニが普通に繁殖しています。

ノミ除けアロマ

ノミ除けのアロマという商品も売られています。これは蚊取り線香のようなものだと考えてください。ノミが近づいてくるのを防ぐ効果はあるものの、すでに感染しているノミやダニを駆除することは出来ません。猫の寝床近くで使ってあげると、ノミが近づきにくくなるという効果があります。

ノミ取りホイホイ

ノミをおびき寄せて捕獲するアイテムがノミ取りホイホイです。ノミが好む光を発し、近づいてきたノミを粘着シートで捕まえます。乾電池方式ですので、どこにでも置くことができ、しかも手軽に多くのノミを駆除することができるアイテムになります。猫を飼っている家は常備しておきましょう。

部屋からノミやダニを追い出そう

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いくら薬で駆除ができて猫を室内飼いにしても、そもそも部屋の中がノミやダニの巣になっていたのでは、意味がありません。部屋からノミやダニを追い出すための方法を紹介します。

部屋の掃除を徹底して行う

ノミやダニを追い出す基本は掃除です。部屋は常にきれいな状態にしておきましょう。掃除機で部屋の隅々まで掃除をするのはもちろんのこと、ホコリ等が溜まらないように水拭きも行うようにしましょう。これが出来ていないと他のノミ・ダニ対策を行っても効果が限定的になってしまいます。

ダイソンの布団クリーナーもダニやダニの死骸、ダニのフンなどを取り除くことができるので、ノミやダニの駆除に有効なアイテムのひとつです。

カーペットやラグを使わない

部屋ではカーペットやラグなどの布製品をあまり使用しないようにしましょう。布製品はノミやダニにとって格好の隠れ場になります。定期的にこまめな洗濯ができるのであればよいのですが、もし敷きっぱなしのカーペットやラグなどがある場合は、できるだけ処分するようにしましょう。

防ダニスプレーを使用する

布団やぬいぐるみのようなノミやダニが奥深くまで逃げ込めるものには、防ダニスプレーを使用しましょう。防ダニスプレーであればノミにも効果的です。人の体にも悪影響を与えませんので、安心して使うことができます。

バルサンで駆除する

部屋からノミやダニを駆除するために最も効果的なのがバルサンです。卵やサナギには効果がありませんが、成虫に対してはとても高い効果があります。問題はバルサンを使うときは部屋を使えないということです。バルサンを使うときは作業終了まで、猫と一緒に避難するようにしてください。

ちなみにバルサンは煙が出てしまうタイプですと、火災警報器が反応する可能性がありますので、マンションなどでバルサンを使う場合は、火災警報器が反応しない霧タイプのバルサンを使用するようにしてください。

まとめ

ノミやダニを猫に感染させたくないのであれば、室内飼いが基本になります。室内で飼っていれば絶対に安全ということはありませんが、外に出てしまう猫と比べて、ノミやダニの感染の可能性は大幅に低下します。

どうしても外に出してあげたいような場合は、外から帰ってくるたびに、ノミ取りクシでブラッシングするようにしてください。外に出してあげないのはかわいそう。でも、ノミやダニからは守ってあげたいけど、毎日のブラッシングは面倒。さすがにこれでは猫をノミやダニから守ることはできません。

毎日のブラッシングでノミやダニの感染をある程度までは抑えることができますが、それでも完璧なわけではなく、皮膚炎や脱毛などの症状がみられ、猫がしきりに痒そうにすることがあります。そうなるとさすがに飼い主さんの努力だけでは対処しきれません。

動物病院に行って、ノミやダニの薬を処方してもらうようにしましょう。市販の薬でもある程度の効果は期待できますが、動物病院で処方してもらえる薬と比べると効果は弱くなります。早く治してあげたいのであれば、動物病院で相談するようにしてください。


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