犬の気持ちを読み取ろう!犬と家族になるための基礎知識
犬はとても表情が豊かで、なおかつ賢い動物です。犬と家族になるにはそんな犬の気持ちや心理をしっかり読み取ることが求められます。でもそんなに難しいことではありません。犬と一緒に過ごしていれば、ちょっとした変化でもすぐに気付けるようになります。
ただ、それにはちょっとしたコツが必要になります。ここではそんな犬の気持ちを読み取るためのコツと犬に関する基礎知識を紹介します。
目次
初めて犬を飼う人が知っておきたい犬の基礎知識
身近になりすぎて、犬と一緒に暮らしている人でも、犬のことをあまり知らないということがあります。犬はどこからやってきて、なぜ人間と一緒に暮らすようになったのでしょう。知っているように知らない犬のこと。まずは飼う前に知っておきたい犬の基礎知識について紹介します。
犬の祖先はオオカミ?犬と人間の出会い
一般的に犬の先祖はオオカミだと言われています。何万年も昔、人間がまだ狩猟生活をしていた時代に、人間と犬(オオカミ)との出会いがあります。
狩猟生活によって出た、動物の残骸はオオカミにとっての貴重な食べ物だったようで、このころから人間とオオカミの距離が近くなります。オオカミが近くにいることは、実は人間にとってもメリットのあることだったのです。
オオカミは外敵が近づくと遠吠えをして周りの仲間に伝えます。それを聞いた人間は、外敵が近づいていることを知り、オオカミとともに非難することができたのです。
こうしてオオカミとの距離が近づき、そのオオカミを自分たちで飼いならそうとした人たちがいたようです。そのほとんどが失敗していますが、オオカミを小さな頃から育てたりすることで、人間になれる個体も現れ、自然と人間との共同生活が始まっていったと言われています。
犬の語源は誰も知らないという説
猫は「寝る子」から語源が来ていると言われますが、犬も「家で寝る」ということでイヌルからイヌになったという説などあるのですが、実は猫ほど確証のある語源が見つかっていません。
犬はすでに縄文時代から人間とともに暮らしていましたので、その当時すでに呼び名があったことを考えると、今となっては誰もその理由にたどり着くことができません。
人間と犬はそれほど長い歴史を共に過ごしてきたという証拠でもあります。これから一緒に過ごすことになる犬は、そんな長い歴史を未来へとつなぐ出会いでもあるわけです。ちょっとロマンチックだと思いませんか?
犬の1年は人間の4年にあたります
「人間で言えば何歳」というような表現で犬の年齢を言うことがありますが、犬の年齢と人間の年齢の関係はちょっと複雑です。
生後1ヶ月の小型犬はすでに人間でいう1歳に相当し、6ヶ月で9歳になります。1年では17歳ですので、光陰矢のごとしどころではありません。生後2年で23歳、生後3年で28歳となりそれ以降は、1年で4歳ずつ歳を重ねていくことになります。
大型犬になると最初の成長は緩やかですが、生後3年を経過すると、犬の1年は人間の7年に相当するようになり、小型犬よりも平均寿命は短くなります。
いずれにしても人間よりも短い期間で寿命を迎えてしまう犬ですから、一緒の時間を一秒も無駄にすることなく過ごしていきたいですよね。
犬の気持ちを表情で理解しよう!犬と仲良くなる方法
犬はとても表情が豊かな動物です。悲しいときは悲しい顔をしますし、嬉しいときは嬉しい顔をします。とてもわかりやすいのが、犬がペットとして人気が高くなる理由のひとつですが、飼い始めたばかりは、その表情を読み違えることもあります。
ここでは犬の気持ちを表情から読み取るために、知っておきたい基本的な傾向について紹介します。
視線で読み取る犬の気持ち
目は口ほどにものを言うのは何も人間だけではありません。本能的に行動してしまうぶん、もしかしたら人間以上に犬の視線は、そのときの気持を表しているかもしれません。
犬が視線を合わせるときは、警戒をしているケースと何かを期待しているケースに分かれます。何かを期待するのは基本的に飼い主にだけ見せる仕草です。飼い主以外の人や他の犬と目を合わすようなときは警戒心が高まっていますので、飼い主はまず安心できるように声をかけてあげましょう。
視線をそらすケースも2種類あり、目が合うことに不安を感じているか、服従の態度を示しているかのどちらかになります。犬は必要以上に視線が合うことを避ける習慣がありますので、不用意に顔を覗き込まなうようにしてあげましょう。
首を傾げるときは人間と同じ
犬は自分を人間だと思っているのではないかと感じるようなことがあります。その代表的な表情が首を傾げているときの表情です。
これはまさに人間が首を傾げるのと同じで、よくわからないことに出くわしたときや、飼い主の言っていることが理解できないようなときに首を傾げて、きょとんとした表情をします。
ただし、興味は示している状態ですので、理解できるように何度も説明してあげたり、行動を示してあげたりすると、賢い犬はすぐにわからないことを理解してくれます。
目を細めて広角が上がった状態が笑顔です
犬は笑顔になると目を細めて、広角が上がります。これは人間も同じですよね。人間が笑顔になっているのを見て、いつの間にか覚えたのか、DNAに刷り込まれているのかはわかりませんが、犬も人間のように笑顔を見せます。
犬も嬉しいときや楽しいときに笑顔になり、飼い主が笑顔になっているときも同じように笑顔になります。可愛い愛犬にはたくさんの笑顔を見せてもらいたいですよね。そんなときは、飼い主が積極的に笑いかけてあげましょう。自然と犬も笑顔になってくれるはずです。
仲良くなるために知っておきたい犬の愛情表現方法
犬の気持ちを知るには、犬の愛情表現方法も知っておきたいところです。知らないと犬が愛情を示しているのに、無視してしまう事になりかねません。ここでは犬にとっての愛情の表現方法について紹介します。
尻尾を振る
尻尾を振るのはとてもベタですが、わかりやすい愛情表現のひとつです。飼い主が仕事や買い物から帰宅したときは、犬は全力で尻尾を振って出迎えますよね。待ち焦がれていたご主人様が返ってきたのですから興奮を抑えきれない状態です。飼い主も全力で答えてあげましょう。
顔を舐めてくる
犬が顔を舐めてくるのは「甘えさせて」のサインです。一部の犬を除いて飼い主以外の顔を舐めることはほとんどありません。顔を舐めてきたときは散歩に連れて行ってほしかったり、一緒に遊んでほしかったりという要求の表れでもありますので、どうしたいのかを読み取って行動してあげましょう。
お腹を見せてくる
犬がお腹を見せるのは服従の証であり、信頼しているからこそできることです。弱点であるお腹を見せることで、自分のほうが下であることを示し、なおかる構って欲しいという思いからくる行動ですので、身体中を撫で回してあげましょう。
前足を人間に預けて2足立ちする
これも「かまって欲しい」「遊んでほしい」のサイン、もしくは抱っこして欲しいのサインです。抱っこ慣れしている犬の場合は抱っこを希望している可能性のほうが高いかもしれません。抱っこするときは床が柔らかい場所で行うなど注意して行ってください。
どう寝てる?眠り方でわかる犬の気持ち
うちの犬どうもおかしな格好で寝ているんだけど大丈夫かな?そんなこと思ったことありませんか?実は犬の寝る姿勢にはひとつひとつ意味はあります。犬がどんな寝方をしているかで、犬の心の状態を理解してあげましょう。
うつぶせに寝る
犬の基本的な眠り方はうつぶせに寝るスタイルです。前足を前に伸ばしでダラッとした格好で寝ているのを何度も目にしているかと思います。この状態のときは特に心配することも気をつけることもありません。ゆっくり眠らせてあげましょう。
仰向けに寝る
この犬は本当に動物なんだろうか?野生の心はどこに行ってしまったのだろうというくらい、リラックスしてお腹を見せて寝る犬がいます。この状態は見たままです。完全にリラックスできている状態ですので、飼い主との関係も良好な状態だと考えてください。
丸くなって寝る
寒いときには犬は体温を逃さないように丸くなって寝ます。これは動物としての本能ですのであまり気にする必要はありませんが、寒くもないのに丸くなっているときは要注意です。犬は緊張した状態にありますので、起きているときに何か問題無がないか気にして見てあげましょう。
飼い主にくっついて寝る
飼い主にくっついて寝るのは、飼い主を家族だと認識している証拠です。犬は野生時代に群れで行動し、体を重ねるようにして寝ていました。飼い主にくっついてくるということは、飼い主は家族であり仲間だと認識しているためです。そして何よりも飼い主と一緒だと安心できます。
ただし、安心したくなる気分にあるということを理解してあげましょう。どこか不安な気持ちがあるから安心したいわけです。最近あまり遊んであげてなかったかなど、犬が不安になりそうな要素に気づいてあげましょう。
犬は何でおもちゃを隠すの?知っておきたい犬の習性
犬の不可解な行動のひとつにおもちゃを隠したり、飼い主のスリッパを隠したりすることがよくあります。餌も見えない(犬が見えないと思っている)ところに隠す行為もよくあります。室外犬の場合は穴を掘って隠すこともあるくらい、犬は頻繁に隠したがります。
なぜ犬はおもちゃや餌をを隠したりするのでしょう。行動としては問題ないのか不安になりますよね。ここでは犬がなぜおもちゃを隠すのかについて紹介します。
犬がおもちゃや餌を隠すのは本能です
犬はもともとオオカミで、自然界の中で生きてきた動物だと言われています。自然界ではいつでも食べ物にありつけるわけではありませんので、獲物を狩れないときのために、オオカミは獲った動物などを、腐らないように地面の中に埋めておくそうです。
犬にはそのときの本能が残り、飼い犬となった現在でも餌や大切なモノを隠してしまう習慣があるのです。ただし、飼い犬は常に餌をもらえるため、あとになって掘り返すことはないようで、ほとんどの犬は埋めたことで満足するそうです。
犬が飼い主の物を隠すようになったら要注意
隠すなと言っても犬は本能で隠してしまうため、その習慣はなかなか改善されません。ただ、犬が飼い主の物を隠すようになるのは理由があります。
それは犬からの「もっとかまって」のサインだと思ってください。
かまってもらえないから、飼い主がの匂いのするものを確保しておこうとします。かまってもらいたいから、飼い主に振り向いて欲しくて、飼い主の物を隠そうとします。犬としっかりとしたコミュニケーションが取れているときは、犬は飼い主の物を隠さなくなるそうです。
犬が何かを咥えて行ったら、何を咥えているのかチェックするようにしましょう。それが飼い主のものだったときは、コミュニケーション不足の現れだと思って、たくさんコミュニケーションを取るようにしてください。
隠すのは止めさせないほうがいい
隠されると困ってしまうのは飼い主ですが、無理に隠すのを止めたり、叱ったりすると犬にとってはストレスになってしまいます。とはいえ隠されると困る、飼い主にしてみればちょっとしたジレンマです。
例えばお客さんの靴などを隠すこともよくあるケースですが、これはとても困りますよね。
まずは隠されて困るものは人間が隠しておくことです。特にニオイがつきやすいものに対して犬は興味を示しますので、お客さんの靴であれば下駄箱にしまうようにしておきましょう。
また、隠そうとするときに犬を呼んで、隠そうとしたものを受け取ってみましょう。そのときに褒めながら受け取ると、犬は飼い主に持っていったら褒められるという記憶が強くなり、それ以降は隠そうとしなくなります。
隠されてもいいものは、それは本能だと諦めて自由に隠させてあげましょう。
まとめ
こうやって挙げただけでも、犬がいかに考えている動物なのかということがわかります。表情も豊かで、言葉を話せないだけで人間と同じような感情を持っていることもわかります。あとは飼い主が犬の思いをどれだけ汲み取ることができるかが重要です。
一緒に暮らし始めたときは、犬の行動の一つひとつが不思議に思えるかもしれませんが、それぞれに意味があるのだとわかれば、徐々に犬の気持ちがわかるようになってきます。「いま遊んで欲しいんだな」とか、「ちょっとさみしがっているな」といった気持ちが分かるようになりますので、犬との距離もぐっと縮まります。
犬の愛情表現を理解したり、寝相からどんな状態にあるのかを考えてあげたりすることで、犬はいつも満たされた状態になります。犬は家族ですから、幸せに毎日を過ごしてもらいたいですよね。犬の気持ちを知ることがそのための第一歩だと考えてください。
100%理解できなくてもかまいません。ゆっくりと時間をかけて犬の気持ちに寄り添ってあげるようにしてください。時間をかけることでわかることもありますので、焦らずじっくり理解してあげるようにしてください。
わんにゃんオススメ
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