室内の飼育環境を整えよう!犬が喜ぶ部屋づくりのコツ
これから犬を飼う人が気になるのが、犬のための飼育環境ですよね。今の部屋のままで犬が快適に暮らしてくれるのか、それとも完全をしたほうがいいのか知っておきたい人は多いはず。すでに犬と一緒に暮らしている人でも、今の環境のままでいいのかなと不安に感じている人もいますよね。
ここでは室内で犬と一緒に暮らすための飼育環境について、犬が喜ぶという視点で紹介します。犬も人間もストレスなく暮らすための基礎知識や工夫について知っておきましょう。
目次
サークルやゲージはどこに配置する?
室内で犬を飼うときにまず考たいのが、犬の居住スペースをどこに設置するかです。適当に空いている場所に設置すると思わぬ事故にあったり、犬が落ち着いて休めなかったりします。犬が快適に部屋でくつろぐための設置場所は安易に決めずに、しっかり考えて配置してあげましょう。
サークルやゲージはリビングに置こう
犬は人間と一緒にいることで落ち着くことができます。一緒に遊んでいなくても姿がそこに見えるだけで安心することができます。そのため、サークルやゲージは人の出入りの多いリビングに配置してあげるのが最適です。
特に子犬の場合は、孤立することを嫌がりますので「犬のための部屋」を用意するのではなく、リビングで伸び伸びと育ててあげましょう。サークルやゲージがあるだけで、犬はそこを自分のプライベート空間として把握しますので、わざわざ犬用の部屋を用意する必要はありません。
部屋の中の人の動きが少ない場所を選ぶ
人の気配があることは重要ですが、犬は人がサークルやゲージの近くを通るたびに反応してしまいますので、できるだけ部屋の隅っこの人の流れがない場所に設置してあげましょう。ドアの近くは避けるようにして、なおかつ風通しのいい場所を選びましょう。
ただし直射日光が当たるような場所は避けてください。犬は暑さに弱いのでできるだけ涼しくて快適な場所を選ぶようにしてください。
犬に最適な床材とメンテナンス方法
最近の家は床材をフローリングにしていることが多いのですが、犬とフローリングは相性が良くありません。フローリングは人間が歩いていても滑りやすく、犬は関節をケガをしてしまう可能性が高くなります。しかも犬の爪などでフローリングが傷つきやすいという問題もあります。
もしフローリングにこだわりたいのであれば、床材をコーティングするようにしてください。最近は滑りにくい犬のためのコーティングなども用意されています。コーティングをしておけば、フローリングの傷が小さくなり、おしっこのシミも防ぐことができます。
絨毯やカーペットを敷くと滑りにくくなりますが、犬の爪が引っかかってしまったり、絨毯やカーペットがノミやダニの住処になってしまいます。絨毯やカーペットを敷く場合は、犬の爪が引っかかりにくい形状のものを選ぶようにしましょう。また、こまめな掃除も忘れないようにしましょう。
犬がまだ小さいうちはコルクマットを敷くという選択肢もあります。ただし、コルクマットはおしっこは染み込んでしまいますので、定期的に新しいものに交換する必要があります。見た目もあまりよくないので、犬が活発に走り回る子犬の間だけコルクマットにするなどの使い分けを行いましょう。
滑り止めのために靴下を履かせている飼い主もいるかと思いますが、犬が嫌がるようなら靴下は避けるようにしてください。肉球の感覚が薄れてしまううえに滑りやすくなることもありますので、基本的には靴下はおすすめしません。ただし犬によっては喜んで履いてくれることもありますので、まずは試してみるというのもひとつの選択肢になります。
犬に最適な室温はどれくらい?
犬は寒さには強いのですが、暑さには弱いという特徴があります。ですので冬は毛布が1枚あれば特に寒さ対策をする必要がないのですが、夏の室温調整は重要です。特に犬にお留守番をさせるときはエアコンの温度設定は気をつける必要があります。
必ずしもエアコンが必要なわけではない
一緒にいるときは窓を開けて風通しを良くしておけば、夏場でもそれほど室温に気をつける必要はありません。人間が暑いと感じたらエアコンをつけて、必要ないなと感じたら窓を開けるだけで室温の管理は十分です。ただし飲水は切らさないように注意してください。
エアコンは何度に設定すべき?
エアコンで温度設定をする場合は、23〜28度で設定をしてください。エアコンはつけたり消したりを繰り返すよりも、つけっぱなしのほうが電気代が安くなるケースもありますので、夏場はずっと26度前後に設定にしておくという方法もあります。
冷たい空気は上に溜まってしまいますので、扇風機などを併用することで設定温度を少し高めにすれば電気代の節約にも繋がります。
部屋の出入りは自由に出来るようにしておく
犬は賢い動物ですので、部屋が冷えすぎているとそこから移動して最適な室温の場所に移動します。このため、留守番をさせるときは室内のドアは閉めずに、自由に出入り出来るようにしておきましょう。万が一停電になったときも、室内から出られるようにしておけば、犬は勝手に家の中で涼しい場所を探してそこに避難してくれます。
犬の出入りを考えてドアとゲートの使い分けよう
犬と一緒に暮らすときは、基本的には自由に出入りできるようにドアを閉めないようにしてください。完全に閉まりきらないようにストッパなどをつけておけば、誤って犬が挟まってしまうということも避けられます。
ただし自由に出入りしてもらいたくないような場所にはゲートを設けることになります。階段の前やキッチンの出入り口にゲートを設置することで、犬を危険から遠ざけることが出来ます。
正しいゲートの選び方
犬用のゲートにはいくつもの種類がありますが、まず重要なのが、ゲートの隙間と高さです。小さい犬の場合、ゲートの隙間から自由に出入りすることができ、ジャンプ力のある犬はゲートを飛び越えてしまいます。
購入時は置くだけのタイプのゲートではなく、通路で挟み込むタイプのゲートを選んでください。置くだけのゲートは倒してしまえば通ることができますので、賢い犬には何の薬にも立ちません。
小型犬ならペットドアも検討しよう
もし室内で飼う犬が小型犬なら、ドアにペットのためのドアを取り付けることのできるペットドアも検討してみましょう。ドアに穴を開けてしまうことになりますので、賃貸物件などでは使えませんが、持ち家や自分のマンションであれば基本的にどんなドアでも取付可能です。
最初はペットドアに慣れてくれないかもしれませんが、犬にもよりますが何度がトレーニングをすればペットドアの使い方を覚えてくれます。ドアを開けっ放しにしたくない人は、ペットドアの設置を検討してみましょう。
危険なものは部屋に置かないのが基本
犬と一緒に暮らすときには、犬にとって危険なものは犬の居住空間にはおかないようにしましょう。例えば家電の電源コードなどは子犬にとっては格好の遊び道具になってしまいます。電源コードはしっかりとケーブルカバーなどで隠すようにしてください。
背の高い家電や家具も危険なものになります。ルームランプのような不安定なものはできるだけ犬の居住空間となる部屋には置かないようにしましょう。本棚なども何かの拍子に犬がぶつかってしまうこともあります。地震対策も含めて必ず固定して棚が倒れてこないようにしてください。
忘れがちなのが植物です。観賞用の植物を部屋に置いている人多いのではないでしょうか。人間にとって安全な植物であっても、葉っぱに毒性があり犬が食べてしまうと危険な植物があります。犬を飼うときは植物に毒性がないかをしっかりチェックしておきましょう。
もし毒性があるようでしたら、犬の届かない高い場所に置くか、犬が近づけないようにガードを設置するようにして犬が絶対に近づけないような工夫をしましょう。何かあってからでは遅いので、犬を家に迎える前に必ず対策をしてください。
整理整頓で誤飲を防ごう!
部屋を整理整頓して、余計なものを部屋に出しっぱなしにしないことも重要です。掃除や整理整頓が苦手な人は少し憂鬱かもしれませんが、部屋をキレイに保てないと、犬が出ているものを誤飲してしまう可能性があります。整理整頓をしっかり習慣づけるようにしましょう。
スマホやリモコンは犬の届かないところに置く
犬にいたずらされてヘコむのはスマホやテレビなどのリモコンです。人間がいじっているのを見て犬も興味を示してしまうため、スマホやテレビは格好の標的になります。特にリモコンはテレビのオンオフができるため、犬は面白がって遊びます。興奮して噛んで壊すこともありますので、犬の届かない場所に置いておきましょう。
小さなものは使ったらしまう習慣をつける
薬や小さな小物などは犬の居住空間では絶対に放置しないようにしてください。乾電池やペットボトルの蓋など、遊んでいるうちに誤って飲み込んでしまうことがあります。使い終えたらすぐにしまう。使い切ったらすぐに捨てるという主観を身に着けてください。
浴室のシャンプーや石鹸も高い場所に置く
部屋ではありませんが、浴室も犬が出入りする場所のひとつです。石鹸やシャンプーからいい匂いがするため、匂いに寄せられてついつい浴室に入ってしまい、シャンプーのボトルなどで遊んでしまいます。こぼれやシャンプーを舐めてしまうこともありますので、犬が届かない高い場所に保管するようにしてください。
喫煙者はこれを機会に禁煙してみよう!
人間にとってもタバコは害のあるものですが、もちろん犬にとってもタバコは危険なものになります。副流煙も問題ですが、吸い殻を誤飲してしまうこともあります。
タバコが犬に与える危険性
まず注意したいのが副流煙です。これは人間でも同じですが、犬は人間よりも体が小さいため、より副流煙の影響を受けてしまいます。飼い主が喫煙者の場合、犬の肺がん率は1.6倍にもなります。アトピーになって脱毛してしまうこともあります。ちなみにタバコの煙は低いところに集まるため、小さな犬ほど副流煙の影響を受けてしまいます。
犬がタバコを誤飲してしまったら
犬がタバコを誤飲してしまうと、中毒になってしまう恐れがありますので、すぐに動物病院に連絡して相談してください。飲み込んでから時間が経ってないうちであれば吐かせることで、中毒にならずに済みます。この中毒の具合は犬によって個体差がありますので、慌てず様子を見ながら医師の指示に従って行動してください。
犬をタバコの危険から遠ざけるためにすべきこと
タバコはどうしてもやめられない。そういう人はタバコを吸うときは換気扇の近くで吸うなどの配慮をしてください。ただし、換気扇の近くで吸うと近所から苦情が来るケースもありますので、やはりタバコは避けたいところです。少しでも長く犬と一緒に暮らすためにも、これを機会に禁煙に挑戦してみてはいかがでしょう。
化学物質対策をして健康を守ろう
家の中にでは人間も犬もたくさんの化学物質にさらされています。シックハウス症候群などが有名ですが、これは犬にも当然影響を与えています。ただ犬は「頭痛がするの」と人間に伝えることが出来ませんので、なかなか気づいてあげることができません。
特に新築の家に犬を迎えるときや、犬と一緒に引越すときは注意が必要です。新品のカーペットやクッションなども化学物質がいっぱいで、それらの化学物質は床などの低いところに集まりやすいので、小さな犬はその影響を受けやすくなります。
化学物質を少しでも減らすために最適なのは換気です。日中はできるだけ窓を開けて空気の入れ替えを行うようにしてください。換気扇を回しておくだけでも化学物質の影響はずいぶん少なくなります。空気清浄機や空気清浄機能付きのエアコンも、化学物質対策としては有効です。空気清浄機を使えばハウスダストを減らすことも可能です。
そして何よりも、こまめな掃除が最も重要になります。吸引力の高い掃除機を使って、小さなホコリも逃さずに吸い取ってください。即効性のある化学物質対策はありません。毎日のコツコツが重要ですので、掃除と換気は毎日行うように心がけてください。
化学物質は目に見えないため、なかなか気づきにくいのですが、しっかり換気、しっかり掃除をすることで対策は可能ですので、こまめな清掃を心がけてください。
まとめ
人間がなんとなく暮らしている家ですが、人間には問題なくても犬にとっては危険がいっぱい潜んでいます。犬を家に迎える場合は、それらの危険を一つひとつ消していく必要があります。まずは、どうすれば犬が暮らしやすい環境になるのかを考えることから始めましょう。
犬のサークルやゲージはリビングに設置して、犬が寂しくならないようにしてあげましょう。ただし、人の動きが気になる犬が多いのでドアの近くではなく、人の流れが少なく、しかも空気の流れが良い場所を選んであげましょう。
犬は暑さに弱いのため、夏場は常時エアコンで温度管理するか、もしくは窓を全開にして空気が流れるようにしてあげましょう。夏場に犬に留守番をしてもらうときは、必ずエアコンを入れたうえで、部屋の出入りができるようにしてあげましょう。
また犬と一緒に暮らす上で重要なのは、犬が誤飲しないように小さなものをどこにも置かないということです。整理整頓を徹底してください。タバコの管理は特に注意して行うようにしましょう。まだ吸っていないものも、吸い殻も犬が食べてしまう危険性があります。
犬が喜ぶ環境を整える基本は「換気」と「掃除」です。どちらも可能な限り毎日行うようにしてください。常にきれいな状態を保ち、整理整頓もきちんと行っておけば、犬だけでなく人間の健康も保つことが出来ますので、換気と掃除の習慣をつけるようにしてください。
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