老犬・老猫の体のケア

老犬・老猫になると体力が衰え、病気にかかりやすくなります。免疫力を高めていき健康を維持していくことが必要です。といっても気を遣いすぎるのもあまりよくありません。「年寄りだから散歩は短めにしよう」とか「ご飯はやわらかくしてあげなくては」と気を回すと、ペットは急激に体力・気力を失っていきます。

それでは、高齢になったワンちゃんやニャンちゃんに対して、どのようなケアが有効なのでしょう?ここでは老犬や老猫が元気に老後を過ごせるように、そのケアの方法についてご紹介します。

どこからが老犬や老猫になるの?

それではまず、老犬や老猫の定義から説明していきましょう。具体的な定義があるわけではありませんが、人間の場合は65歳が高齢者とみなされますので、ワンちゃんやニャンちゃんの場合も、人間の65歳相当から老犬、老猫に分類されると考えましょう。

小型犬・中型犬:12歳以上
大型犬:8~9歳以上
猫:12歳以上

もちろん人間と同じように個体差があります。12歳になっても元気な犬や猫もいますし、もっと早い段階から老化現象が見られることもあります。それを理解した上で、あえて老犬や老猫という基準を設けるなら、上記のようになります。

注意したいのは、この年齢になったら急に老化が進むというわけではありません。もっと以前から徐々に体力が落ち始め、食欲なども減っていきます。老化を防ぐためには、この年齢になってから対処するのではなく、若いうちからのケアが重要です。

老犬や老猫になるとどんな変化があるの?

それでは老犬や当猫になるとどのような症状が見られるのでしょう?「老犬・老猫になると消化能力が落ちる」といわれる事もありますが、それらも含めてどのような変化が見られるのかをチェックしていきましょう。

・体温調節ができなくなる
・睡眠時間が短くなる
・食欲の低下もしくは増加
・意味もなく徘徊する
・病気にかかりやすくなる

これらが一般的な老化の症状です。ワンちゃんもニャンちゃんも高齢になってくると、認知症にかかる可能性がかなり高いということを頭に入れておきましょう。認知症にかかる原因のひとつが加齢ですが、それだけではなくストレスも原因だと言われています。

いずれにしても、認知症にかかることで、意味のない徘徊や食欲の低下・増加などの症状が見られます。トイレを失敗したり、呼びかけにも無反応になったりするなど、若い頃では考えられなかったようなことが起きるのが老化です。

老犬・老猫のケアで気をつけること

若いころのように、いつまでも活発でいて欲しいという飼い主さんの思いとは裏腹に、ワンちゃんもニャンちゃんも確実に歳をとって元気がなくなっていきます。このため、飼い主さんがワンちゃんやニャンちゃんの状態に合わせて、生活を少しずつ変えていく必要があります。

そのときどんなことを気にしてケアをしてあげればいいのか、そのポイントについてご紹介します。

犬の散歩は原則毎日行う

老犬になって歩くのも大変そうになってくると、「散歩はもういいかな」と思う飼い主さんもいると思います。そうやって散歩をやめてしまうと、ワンちゃんは一気に老化が進行します。犬や猫に限らず、運動不足は筋力の低下に繋がります。

ワンちゃんが自分で歩けるうちは、短時間での散歩をこころがけながら、無理のない範囲で歩かせるようにしましょう。ただ、疲れやすくはなっていますし、日によって元気さが全く違います。さらに、ワンちゃんは自分が老化しているという認識がありません。

その日その日のコンディションに合わせて、飼い主さんがしっかり散歩の時間や距離をコントロールしてあげましょう。

さらに、もう歩けなくなっても外部の刺激は重要ですので、抱っこしたりカートを使ったりして、外に連れ出すようにしましょう。お気に入りの場所まで連れて行ってあげて、そこでおろして日向ぼっこするだけでも構いません。どんな形であれ、毎日の散歩は継続してください。

健康診断は年に1回受ける

どんなに元気に見えても、老犬・老猫になると最低限年1回の健康診断は受けさせましょう。老年になってくると免疫力なども低下していますので、簡単に病気になってしまいます。病気は早期発見早期治療で回復したり、進行を遅らせたりすることができます。早めに病気に気づくためにも、健康診断は必須です。

また、ただ健康診断を受けるだけでなく、日々の生活の中でペットから病気のシグナルを見逃さないように気をつけましょう。老化による健康面での変化だと思っていたら、病気が原因だったというようなこともあります。

日頃から状態をよく確認して、異変を感じたときには、できるだけ早く獣医師に相談してください。

室内は段差をなくして滑りにくくする

老犬や老猫は関節が弱くなっています。そのような状態でフローリングのような滑りやすい場所を歩くのはおすすめできません。歩くだけでなく、立ったり座ったりするのにも関節への負担が大きくなります。できるだけ滑り止めマットを敷いて、関節に負担がかからないようにしましょう。

さらにちょっとした段差にも躓いてしまうこともあります。ドア部などできるだけ小さな段差は減らすようにしてください。これを機に、家全体をバリアフリー対応にするというのもおすすめです。飼い主さんもいずれ高齢になりますので、その準備も兼ねて段差を減らしてください。

反対にソファーなどのちょっと高いところが、ワンちゃんやニャンちゃんのお気に入りだとすると、間に段を追加してあげて上りやすいようにしましょう。そうすることで、ケガのリスクを回避するだけではなく、行きたい場所に行けないというストレスも解消されます。

室温管理をしっかりする

老化すると体温調節がとても苦手になります。ワンちゃんやニャンちゃんの種類にもよりますが、高齢になると気温の変化ができなくなり、これまで以上に暑がったり寒がったりします。特に冬場は走り回って体温を上げるということができませんので、暖房はもちろんのこと、寒いときに逃げ込むことができるように毛布なども用意しましょう。

できるだけ今までどおりの食事を与える

衰える体の免疫力や酵素反応を正常に保つには、ビタミンやミネラルを積極的に摂取する必要があります。特に老犬や老猫に多い白内障予防のために、ビタミンCが豊富な野菜や果物を活用してください。きのこ類も免疫力を高めてくれると言われています。

ただし、野菜や果物ばかりのバランスを偏った食事にしないようにしましょう。筋肉を落とさないためにも、肉や魚も食べさせてください。年齢とともに皮膚が乾燥しやすくなるので、適量の油脂類も欠かせません。体が不自由で寝たきりになったとしても、できるだけ今までどおりの食事を与えることです。

基本的には、老犬用老猫用の総合栄養食であるドライフードを与えておけば、栄養面での偏りが発生することはありません。注意したいのはフードの量です。若い頃と同じ量を与えるとどんどんと太っていく可能性があります。

高齢になると運動量が減っていますので、必要となるカロリーも減ります。その結果、ワンちゃんやニャンちゃんが肥満になる可能性があります。体重ができるだけ増減しないように注意しながらフードを与えてください。

健康を維持するための食事

老犬や老猫のための食事について、もう少し詳しく説明しておきましょう。ワンちゃんやニャンちゃんも私たち人間と同じで、食べたものから体が作られます。健康を意識したフードを与えれば、もちろん強い体を維持できますし、反対に添加物の多いフードを与え続けると、体が弱ってしまう可能性があります。

それでは高齢のワンちゃんやニャンちゃんの食事は、どのようなものを与えればいいのでしょう?具体的な食事方法を説明します。

基本は老年用ドライフード

すでに説明しましたが、とても重要な事ですので再度お伝えします。老犬や老猫の食事は老年用ドライフードを基本としてください。ドライフードは味気ないと思う飼い主さんもいるようですが、総合栄養食としてドライフードはとても優れています。

ただし、安全性には気を使ってあげましょう。できるだけ無添加無着色のドライフードがおすすめです。ただし、これまで手作り食でやってきて、ワンちゃんやニャンちゃんがドライフードを受け付けない場合は、無理に切り替える必要はありません。サプリメントなどを活用して、上手にバランスの良い食事を与えましょう。

水をしっかりと飲ます

高齢になってくると喉の渇きに対する感覚が低下します。実際には水が必要なのに、飲まなくなってしまいますので脱水状態になりやすく、とても危険です。寝たきり状態になると、さらに水を飲まなくなりますので、意識して水を与えるようにしましょう。

ドライフードをぬるま湯でふやかすという方法も水分補給には有効です。食事と一緒なら水分補給も比較的簡単にできますので、水をあまり飲んでないと感じたら、食べ物と一緒に水を与えるようにしましょう。

抗酸化食品で老化を遅らせる

抗酸化や活性酸素というキーワードを、耳にしたことのある飼い主さんも多いかもしれません。活性酸素は私たち人間にとっても犬や猫にとっても必要なものですが、過剰に発生すると体を錆びさせてしまうという特徴があります。

老化の原因はこの活性酸素にあると言われているくらい、人体やペットの体に影響を与えている活性酸素。この被害を減らすことができるとされているのが抗酸化食品です。例えばワインなどに含まれているポリフェノールはその代表です。

活性酸素は細胞と結びつくことで体を錆びさせますが、抗酸化物質はより活性酸素と結びつきやすいという特徴があり、活性酸素が細胞と結びつく前にさきに活性酸素を取り込みます。その結果、老化を防ぐことができると言われています。

とはいえ、ワンちゃんやニャンちゃんにワインを飲ませるわけにはいきませんよね。もちろんポリフェノール以外にも抗酸化力の強い食品はたくさんあります。

・ビタミンC
・ビタミンE
・ビタミンA
・ポリフェノール
・カロテノイド
・アスタキサンチン

これらが抗酸化力の強い物質です。ニンジンやトマトなどの緑黄色野菜やナッツ類がこれらに該当します。赤いパプリカなどもかなり強い抗酸化力があると言われています。これらがどれくらいの効果があるのかはまだ研究段階のものが多いのですが、体に悪いものでもありません。

最近はサプリメントなどでも入手できます。抗酸化を意識した食事とサプリメントで、ワンちゃんやニャンちゃんの老化を遅らせるという選択肢があることだけでも、頭に入れておきましょう。

推奨したいフード

食べ物によって、老化の進行を遅らせることができますが、どのようなフードを与えればいいのか分からないという人もいるかと思います。ここでは当店で取り扱っている、老化防止が期待できるフードや、老犬・老猫に適したフードをご紹介します。

ドライフード/プレートツー・プレートキャットツー

このドライフードの原材料として使われているアジに含まれているオメガ3系脂肪酸は、体内から病原体を排除するのに有益です。血行をよくして、腎臓病の要因となる動脈硬化を防ぐのにも役立ちます。また、魚に多く含まれる抗酸化物質は、体内に溜まる老廃物によって発生する活性酸素を抑えてくれるので、老化防止効果も期待できます。

成犬~老犬用ドライフード/プレートツーはこちら
成猫~老猫用ドライフード/プレートキャットツーはこちら

レトルト/チキンオカラベジ

国産チキンや、にんじん、グリーンピース等を使い、高たんぱくで栄養バランスよく仕上がっています。食欲がないワンちゃん・ニャンちゃんも、歯が丈夫でないワンちゃんニャンちゃんも心配いらずなペットフードです。

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缶詰/チキンミール

離乳食、仔犬・仔猫、老犬・老猫、産前産後、病中病後、それぞれの状態に応じて使えるよう、栄養のバランスを考え作られています。カルシウム、ビタミンA、ビタミンB3、ビタミンE等効率的にこれらの栄養を多く摂取できます。国産雛鶏と大豆がミックスされており、見た目がよく食いつきもよくなるよう、おいしく仕上げました。

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ふりかけ/スパイスアップチーズ

極端に食欲がなくなりやせてきた場合は、香りのひと工夫が必要です。スパイスアップを出来上がったフードにかけてみると、ワンちゃん・ニャンちゃんの好きなチーズの風味の効果により食欲倍増することでしょう。

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サプリメント/パーフェクトノニ150DX

中年~老犬・老猫の場合、若い時よりも栄養素の吸収が損なわれております。歳とともに食べる量も減り、カロリー吸収に問題が出てくる時期です。そのような時には「パーフェクトノニ150DX」をおすすめします。このサプリメントをドライフードにまぜて与えることにより、必須アミノ酸や微量の元素が体内に取り入れられ、活力が増すでしょう。

このサプリメントには、必須アミノ酸9種を含む150種類以上の栄養素が含まれております。ドライフードにかき混ぜてながら与えみてください。

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