気になるペットフードの塩分

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当店のお客様からのお問い合わせでも、「塩分」や「マグネシウム」に関する質問を多くいただきます。その中でも特に、泌尿器系や腎臓に疾病があるペットの飼い主様からのお問い合わせが多くを占めていて、月1件はご質問いただきます。

犬や猫などのペットだけでなく、人間にとっても重要なのが塩分ですが、「なぜ必要なのか」「不足するとどうなるのか」「過剰摂取は何が問題なのか」といったことまで理解している飼い主さんはあまりいないかと思います。

ここではそんなペットと塩分の関係と、ペットフードに含まれる塩分対策について説明します。「塩分を控えめに」と主治医に言われたワンちゃんやニャンちゃんの食事で悩んでいる飼い主さんは、ぜひ参考にしてください。

塩分って何?

まずは基本中の基本から説明しましょう。「塩分って何?」これに答えられる人は、理科や家庭科の成績が良かった人かもしれません。

塩分とは水に溶けている塩の量のことを言います。塩分について説明しているサイトによっては「塩分=塩化ナトリウム」と紹介していることもありますが、一般的に塩分と言う場合は、つぎの3つが含まれた状態をいいます。

・塩化ナトリウム
・硫酸マグネシウム
・硫酸カルシウム

理科が苦手だった人は、いきなり難しい話になったかもしれません。ものすごく大雑把に説明してしまうと、塩分はミネラルだと考えてください。どのようなミネラルがどれくらい入っているのかは塩によって違いますが、塩分には次のようなミネラルが含まれています。

・ナトリウム
・マグネシウム
・カルシウム
・カリウム

まずはこのことを頭に入れた上で、塩分についてもう少し詳しく見ていきましょう。

塩分はなぜ必要なの?

塩分と聞くと「控えめにしなきゃいけない」「減塩がいいのかな」そんな風に、わりとマイナスのイメージを持っている人が多いようですが、塩分はペットも人間も必ず摂取しなくてはいけません。塩分を摂取しているから私たちはあたり前のように動くことができます。

体内のナトリウム量が不足すると、人間の場合は血圧が下がったり、立ちくらみを起こしたりします。頭痛や脱水状態が発生することもあります。犬や猫でも塩分不足になると次のような症状が見られます。

犬や猫に見られる塩分不足の症状

  • 食欲不振
  • 落ち着きがなくなる
  • 嘔吐
  • 下痢
  • おしっこが黄色くなる
  • まっすぐ歩けなくなる
  • 意識が朦朧とする
  • 腎臓病

私たちや動物の体は、電気信号によって脳からの指示が伝わり動いています。体内の塩分が不足すると、この電気信号が流れにくくなります。そうなると筋肉を上手に収縮させられなくなって、まっすぐに歩けなくなったり、意識が朦朧としたりするわけです。

塩分は食べ物の消化を行う胃酸の重要な成分ですし、殺菌などの役割もあります。動物が生きていく上で塩分は絶対になくてはならない栄養成分のひとつです。人間の療法食でも塩分は入っていますので、どれくらい重要なものなのか分かるかと思います。

また、塩分は身体で作ることができません。外から摂取しないとならないものなのです。また塩がないと体液のバランスがとれなくなります。サラリーマンの「サラリー」とは、ギリシャ語で「塩」を意味するってご存知でしたか?それほど塩とは大事なものなのです。

それではなぜ「減塩」だとか「控えめ」とかを意識しなくてはいけないのでしょう?塩分は摂りすぎるとワンちゃんやニャンちゃん、そして私たちにどんな悪い影響を与えるのか、次項で詳しく説明します。

塩分を摂りすぎは何がダメなの?

塩分を摂りすぎると、次のような症状が発生する可能性があります。

  • 高血圧
  • 高血圧が引き起こす循環器系のトラブル
  • 腎不全
  • 尿路結石
  • 骨粗しょう症
  • 胃がん
  • 生活習慣病

みなさんが良く知っている病気だけをリストアップしましたが、これだけでも「塩分はとんでもない悪者」というイメージが湧いてしまうかもしれません。特に「塩分=高血圧」という印象が強く、健康維持のためには塩分は減らさなきゃと、ちょっとした強迫観念になっています。

なぜ、そんなイメージを持ってしまうかというと、私たち日本人の食事に含まれる塩分が、WHO(世界保健機関)が発表している塩分の摂取量の上限をはるかに上回っているためです。このため、国などは「塩分を控えめにしなさい」と声を大にしていいます。

WHO目標値:1日5g
日本人平均値:男性11.3g / 女性9.6g

上記の数値からも分かりますように、実際に塩分過多によって高血圧になっている人が増えているため、減塩の重要性がずっと語られてきました。その結果、塩分は悪者にされてしまいましたが、すでにご紹介しましたように、塩分なしには私たちは一歩を踏み出すこともできません。

これはワンちゃんやニャンちゃんでも同じことが言えます。摂取し過ぎは、大きなトラブルを招いてしまいますので、もちろん飼い主さんは塩分オーバーにならないように、気をつけてあげなくてはいけません。でも、塩分を気にしすぎてカットしてしまうと、塩分不足になってしまいます。

適切な塩分量はどれくらい?

それではワンちゃんやニャンちゃんは、1日にどれくらいの塩分を摂取するのが理想なのでしょう?多すぎず少な過ぎずというのはどれくらいの値をいうのでしょう。

犬:0.018~0.12g/kg(塩分)
猫:0.5~3.1mg/kcal以下(ナトリウム値)

犬は1kgあたり0.018~0.12gとなっていますので、10kgのワンちゃんなら最低でも0.18g以上1.2g以下に収まるように意識してください。ただし、この値はあくまでも目安であり、研究者によっては値が多少上下します。ぎりぎりを狙うのではなく、1日0.07±0.03g/kgくらいで考えておきましょう。

猫の場合は、塩分オーバーによって何らかのトラブルが発症したという、はっきりとした証拠がありません。実際には犬や人間と同じように高血圧を引き起こす可能性がかなり高いのですが、そこまで研究が進んでいません。

ただし、ある研究では猫が1日に摂取するナトリウム量は「0.5~3.1mg/kcal」に収まるのが理想となっています。仮に猫に与えているカロリーが1日400kcalだったとして、食塩摂取量に換算すると0.5~3.1gという値になります。

ワンちゃんとニャンちゃんで、だいぶ差がありますが、いずれにしても人間が摂取する量よりも、かなり少なめに設定されています。ちょっとしたことで簡単に塩分がオーバーするのだということを、しっかりと頭に入れておきましょう。

塩分量を意識したフードの選び方

塩分は多すぎても少なすぎてもNGとなると、いったいどれくらい与えればいいのか悩みますよね。でも、実はまったく悩む必要はありません。犬用も猫用もドライフードは総合栄養食ですので、必要な栄養成分が必要なだけ含まれています。

ですので、ドライフードを体重に合わせて与えておけば、塩分過多にはなりません。例えば当店のドライフードは味見してみたときに「しょっぱい!」という感想が多く、それで「塩分が多すぎないか?」と懸念される方が多いのですが、塩分はきちんと調整されています。

例えば尿路結石を引き起こすマグネシウムの含有量は、AFFCO基準に沿っており、0.04%~0.3%に収まっています。魚のアジを原材料にしているせいか、しょっぱさを感じるのかもしれませんが、塩分は一切添加していません。原材料からのミネラル成分のみとなっております。

他店のすべてのドライフードがそうだとは断言できませんが、総合栄養食として売られているものであれば、塩分を気にせずにそのまま与えてください。

何が塩分過多を引き起こすのか

総合栄養食であるドライフードを与えていれば、塩分過多になることはないと説明しましたが、それでも実際に高血圧になってしまうワンちゃんやニャンちゃんがいます。なぜそのようなことが起きるのでしょうか?

これは塩分が多く含まれているおやつを与えたことが、理由のひとつとして考えられます。例えば犬用のジャーキーやビスケット、煮干しなどは、比較的多くの塩分が含まれています。このようなおやつを毎日のように与えていると、どんどん塩分の摂取量が増えていきます。

特に小型犬の場合は、塩分の下限値と上限値の幅が狭く、簡単に塩分オーバーとなってしまいます。さらに大型犬ならちょっとの塩分オーバーで済むのに、小型犬の場合は、ほんの少しのオーバーでも体に悪い影響を与えます。

塩分過多とは反対に塩分不足を招きやすいのが、手作りのフードです。「塩分=悪者」という印象から、手作りのフードを与えている飼い主さんが、食事から徹底して塩分を抜こうとする傾向にあります。もちろんこれはNGです。

過ぎたるは及ばざるが如しという言葉が示すように、極端に塩分が少ないのも、極端に多いのもよくありません。ワンちゃんやニャンちゃんの健康を思うなら、食事のメインは総合栄養食のドライフードにして、それ以外では塩分を摂らせないようにしてください。

正しい方法で塩分を摂取させよう

一度頭を整理してもらいたいのですが、NGなのは「過度な塩分摂取」です。そして「過度な塩分不足」もNGです。そもそも、「塩分をペットに与えてはいけない」という考えや、「塩分が多いと腎臓に負担がかかる」といった考え自体が誤解です。

十分なお水をとっていれば塩分は排泄され、体内に残りません(勿論、腎臓病でナトリウムの排泄がうまく機能されていない場合や獣医からのドクターストップがかかっているような病気の場合は除きます)。むしろ、塩分を控えすぎて活力のない犬をよく見かけます。適度な塩分を与えることによって体がシャキっとして元気を取り戻すケースも多いのです。

ワンちゃんやニャンちゃんの食事で正しい塩分摂取をするためには、次のことを意識しておきましょう。

  • きちんと利尿が行えるような食事の与え方をする
  • 利尿を促すためにドライフードを与える時は十分にふやかす
  • 日頃から水分を多くとる工夫をする

ということです。例えば塩分過多によって引き起こされる尿路結石は、利尿が十分に行われていれば、よほどでない限り起こりらないとされています。

お勧めするドライフードの与え方

水分がたくさん含まれているほうがより自然に近い、本来の食べ物というのは感覚的に分かりますよね。ですので、ドライフードにひと工夫・ひと手間をかけてみてください。ドライフードにぬるま湯をひたる程度加え、15分くらいかけて芯までふやかしましょう。

毎日食べるお米も1合がお茶碗1杯分になります。ドライフードもふやかすことで、米と同じように2倍くらいの量になります。ドライフードをふやかすことで、しっかりと水分を摂ることができます。さらに満腹感も得られやすいので、体重が増えにくいというメリットもあります。

塩分が気になる飼い主さんは、ドライフードを与えるときには、水分を含んだ状態にして与えてみてください。

推奨フードで塩分対策をする方法

ドライフードに水分を多く含むようにするといっても、実際にどのようにすればいいのか分からないという飼い主さんも多いですよね。ここでは当店がお勧めするフードで、しっかりと水分を摂ることで、塩分オーバーにならないレシピをご紹介します。

STEP1.ドライフードをふやかす

プレートツーやプレートキャットツーに40℃くらいのぬるま湯を入れて、15分くらい待ってばOKです。ふやけたあとの水は全て捨ててしまうのではなく、半分くらいは残しておきましょう。栄養成分の一部はお湯に溶け出していますので、捨てると栄養が足りなくなります。

注意したいのは熱湯を使わないことです。ビタミンCは熱に弱いため熱湯でふやかすと必要なビタミンCを摂取できなくなる可能性があります。できるだけぬるま湯を使って気をつけてください。

成犬~老犬用ドライフード/プレートツーはこちら
成猫~老猫用ドライフード/プレートキャットツーはこちら

STEP2.ビーフブロックをドライフードに乗せる

体重5kgくらいのワンちゃんで、1日におおよそ100g程度のドライフードが与える目安ですので、だいたい60~80g程度のビーフブロックをドライフードにのせます。この場合、ちょうど缶詰の半分程度です。

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STEP3.ラムトーフベジを混ぜる

ビーフブロックだけでは野菜が不足しますので、野菜が多く入ったラムトーフベジも加えてみましょう。ラムトーフベジがあまり好みでないようなら冷蔵庫にある野菜を使ってもかまいません。これらをすべて混ぜ合わせるだけで「牛肉とお野菜の栄養たっぷりフード」の完成です♪

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STEP4.パーフェクトノニをふりかける

さらに栄養価を上げたい場合には、完成したご飯の上に、さらにパーフェクトノニをかけてください。必須アミノ酸や微量の元素が体内に取り入れられ、活力が増すはずです。パーフェクトノニは、必須アミノ酸9種を含む150種類以上の栄養素が含まれています。

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