食欲ムラについて

「昨日まではちゃんと食べてたのに、今日は食べてくれない」「毎日食べる量が安定しない」そういうことが続くと、飼い主さんとしては不安になりますよね。ここでは、なぜペットに食欲ムラが発生するのか、そしてどう対処すればいいのかについてご紹介します。

意外と簡単なことで食欲ムラを解消できるケースもあれば、実は深刻なトラブルを抱えているケースもあります。たかが食欲ムラだと思わずに、ワンちゃんやニャンちゃんがなぜ食欲ムラを起こしているのか、その理由と対処方法をしっかりと頭に入れておきましょう。

ペットに食欲ムラが出る3つの理由

飼い主たちの悩みのタネでありますが、食欲にムラがある犬や猫がいます。そして、その食欲のムラは3つの理由が考えられます。

(1)もともと少食である

各々の犬猫が1日で消費するエネルギーは違ってきます。省エネタイプの犬猫の場合、食べ過ぎると次の日はセーブする傾向があります。昨日食べたにも関わらず、今日になると受け付けなくなるのはそのためで、体調を考え本能的に自分で食事量を調整しています。

(2)食べていないようで実は食べている

「うちの子は全然ご飯を食べてくれない」と悩んでいる飼い主さんによく話を聞いていると「実はジャーキーはよく食べるんです」などと告白される場合がほとんどです。そういう子はタダをこねると後から好物のおいしいものが出ると、きっちり学習してしまっているのです。このため食事はあまり食べないというワンちゃんが増えています。

(3)体調が悪くて食欲にムラが生じてしまう

この場合、明らかにやせてきたり、元気がなかったりするなどの体調不良が認められる時には注意が必要です。今までご飯を残さず食べていたのに、急に食べなくなった場合は、何かの病気にかかっている可能性があります。

食欲ムラに気づいたときの対応

もしワンちゃんやニャンちゃんの食欲ムラに気づいたら、飼い主さんはどうすべきなのでしょう?すぐに病院で診てもらう?それとも様子を見るのがいい?どう対応するのがいいのか迷ってしまいますよね。ここでは食欲ムラに気づいたときの対応について詳しく説明します。

食欲ムラの原因を見つける

食欲ムラの原因を3つご紹介しましたが、実際にはどれが理由で食欲が安定しないのか、自分では分からないという飼い主さんがほとんどです。「食べていないようで実は食べている」例でもご紹介しましたように、飼い主さんは「食べてくれない」と思いながら間食を与えているといったケースも珍しくありません。

まずは、食欲ムラの原因を考えてみましょう。あまり難しく考えなくてもかまいません。

1.元気があるかどうかを確認
2.家族がそれぞれにどれだけおやつを与えたか確認
3.1日の食事が適切な量なのか確認

この3点を確認することから始めましょう。基本的には食事をしていなくても元気に遊び回っている場合は、気にする必要はありません。十分に栄養は行き渡っていますので、その原因は1日の食事量が多すぎるのか、もしくは誰かがおやつを与えすぎているかのどちらかです。

まずは食欲が安定しない理由を絞り込んで、それに応じた対応をしてください。

元気が無い場合場合は病院で診てもらう

もしワンちゃんやニャンちゃんの元気が無いようでしたら、なんらかの体調トラブルを抱えている可能性があります。この場合は、できるだけ早く主治医に診てもらいましょう。食欲ムラ以外にも気になる異変があればお医者さんに伝えてください。

・体重が減っている
・嘔吐や下痢を起こしている
・便秘になっている

これらの症状が食欲ムラと同時に発生している場合も、動物病院で必ず原因をしてもらいましょう。思わぬ大きな病気になっている可能性もあります。病気は早期発見早期治療が基本ですので、先送りせずに早めに対応してください。

食欲を安定させるためにすべきこと

元気が無い場合は病院で診てもらうべきですが、元気が有り余っているようでしたら、食生活に問題があるかもしれません。ここでは食欲を安定させるために、飼い主さんができることについてご紹介します。

食事の量を減らすか回数を増やす

ワンちゃんやニャンちゃんが少食で、1回の食事が多すぎるという場合は、まずは食事の量を減らしてみましょう。猫の場合はあればあるだけ食べてしまいます。そして、お腹が膨れすぎて次の食事で食べきれないということがよくあります。

しっかり食べるときと、あまり食べないときを繰り返すようでしたら、1回の食事量を減らしてみてください。もしくは1日2食を1日3食に切り替えてみましょう。1度にたくさん食べられないという少食のワンちゃんやニャンちゃんの場合は、1回の量を減らして、食事の回数を増やすと食欲が安定しやすくなります。

おやつを一度やめてみる

大家族に多いのですが、誰かがおやつをこっそりとあげている可能性もあります。おやつによって満腹感が薄れてしまっているケースと、おやつが欲しくて食事を減らしているケースが考えられます。いずれの場合もまずはおやつを与えるのをやめてみましょう。

心を鬼にして食べ物を一切食べさせないことです。ただ、いつも根負けするのは飼い主さんのほうです。家族の場合、1人だけがおやつを与えるのを我慢しても意味がありません。間食を与えないよう、家族間での話し合いをしてください。

これだけで食事をしっかりと食べてくれるようになる可能性があります。おやつはあくまでも補助的な役割でしかありません。まずはしっかりと食事を食べさせて、その上で上手に活用してください。

しっかり運動をさせる

食欲ムラがでる原因の多くが「食べ過ぎ」にあります。でも美味しそうに食べている姿を見ると、ついついたくさん与えたくなりますよね。どうしても食べる量を減らしたくないのであれば、しっかりと運動させるようにしてください。

犬の場合は散歩をするのはもちろんのこと、週に1回くらいはドッグランのように自由に走り回れる場所で運動させてください。猫の場合は、家飼いに徹している人も多いと思いますので、キャットタワーのように高い場所に移動できるアイテムを部屋に置いておきましょう。もちろん一緒に遊ぶことも忘れないようにしましょう。

摂取したエネルギーをしっかりと使わせておけば、いつもお腹が空いた状態になり、フードを残すようなことはなくなります。

室内の温度と湿度を安定させる

ワンちゃんやニャンちゃんでも夏の暑さは苦手です。暑すぎると人間と同じように食欲がなくなり夏バテの状態になってしまいます。特に寒い国が原産の犬や猫は、日本の暑さと湿度に耐えられないことがよくあります。夏場は常にエアコンを使って、室温が一定になるように管理してあげましょう。

ただし、猫の場合は夏になると普段よりも食事量が少なくなると言われています。このため、きちんと室温管理をしていても食欲が減ってしまうことがあります。食事量が減っても、元気そうにしているならあまり気にしなくてもかまいません。

反対に秋の終わりから冬にかけては、食事量が一気に増えます。猫はこのように食欲に周期性がありますので、そのことも頭の片隅にでも置いておきましょう。そういうものだと知っているだけで、必要以上に心配しないで済みます。

それでも食欲がないときにはどうすればいい?

食欲ムラを解消するための方法を試してみても、それでも食欲が安定しないということもあります。そういうときは食事に工夫をしてあげましょう。より食欲が高まるフードを与えることで「食べない」という状態を回避できます。

香りの強いフードを与える

犬や猫の食欲は匂いからやってきます。私たちのように目で見て「美味しそう」と思うのではなく、匂いが重要ですので、香りの強いものを一緒に与えるようにしましょう。少量のにんにくを混ぜたり、チーズなどを削ってドライフードに混ぜてあげるのも効果的です。

単純にフードを温めてあげるだけでも、香りが高まります。ドライフードを使っている場合は、ぬるま湯で温めてみてください。

ただし、ワンちゃんやニャンちゃんの鼻にトラブルがある場合には、いくら香りを高めても、食欲が戻ってきません。匂いを強くしても食欲が変わらない場合は、蓄膿症などの鼻に関する病気になっている可能性もありますので、この場合も動物病院で調べてもらいましょう。

フードを変えてみる

食欲が落ちたり、食欲にムラがあったりするのは単純に、そのフードに飽きただけという可能性もあります。飼い主さんにしてみれば好きだと思って与えていたのに、実はもうそんなに好きではないということがときどきあります。

フードを根本的に変えてみてください。ただし、いきなり全部変えるとおなかがびっくりしてしまう可能性があります。そうならないために、今までのフードと2種類別々に用意してください。食いつきが良くなったら、新しいフードの割合を徐々に増やしていきましょう。

手作りフードに変えることで食欲が増すケースもあります。好みが変わっている場合は、どれが正解なのかなかなか判断ができません。それでも、きっとお気に入りの味が見つかると信じて、いろいろ試してみましょう。

栄養価の高いフードを与える

栄養価の高い野菜などを細かくしてハンバーグのようにし、肉などと一緒に混ぜ込むということもおすすめです。ただ、それはとても手がかかりますよね。忙しくて手作りフードを与えられないという場合には、ドライフードにおかずの缶詰を混ぜてあげるだけでもかまいません。

下痢や嘔吐をしている場合などは、元気そうに見えても体力は消耗しています。普段よりも栄養重視の食事にしてあげて、体にエネルギーを蓄えるように心がけてください。

体重が増えないように注意する

上記のような方法で食欲を改善すると、以前よりもトータルで食べる量が増えてしまう可能性があります。それでも体重が増えないのであれば問題ありませんが、ほとんどのケースで体重がどんどん増えてしまいます。

食事の量を平坦化させるのが理想であって、必要以上に常にたくさん食べることは避けなくてはいけません。トッピングなどを使う場合には、トータルの摂取カロリーが上がりすぎないように気をつけてください。ドライフードの量を減らすなどしてカロリーコントロールをしっかりしましょう。

推奨したいフード

食欲を改善するためのポイントは理解できたものの、実際にどのようなフードを与えていいのか分からないで困っている方もいるかと思います。そんな方のために、当店で販売しているおすすめのフードをご紹介します。

ワンちゃんやニャンちゃんそれぞれに好みがあります。このため、いくつかの商品を試しながらになってしまいますが、より食欲が増しやすいものを選んでいます。ワンちゃんやニャンちゃんが好きそうなものから試してみましょう。

ふりかけ/スパイスアップチーズ

たんぱく質、カルシウム、脂肪が豊富に含まれており、えり好みしないように、パウダー状にしてあります。チーズは北海道産のナチュラルチーズのパウダーです。いつもと違うチーズの香りで食欲の回復を期待できるフードです。

商品はこちら

缶詰/フィッシュベジミール

お腹にやさしい原材料を含んだ栄養素を多く含んでおり、嗜好性も大変良いと評判の一品です。DHA・EPAなど脳をはじめ身体に不可欠な必須脂肪酸が含まれたしらすやビタミンAを豊富に含んだ雛鳥レバー、βカロテンを含んだにんじん。それ以外にも、グリーンピース・ポテトなどヘルシーな食材がたくさん詰まっています。

商品はこちら

レトルト/チキンオカラベジ

食いつきOK&野菜たっぷり&低カロリーOKな高質で厳選された国産鶏肉を使っています。また、にんじん・グリーンピースといったビタミン豊富な野菜がたっくさん入っています。また「食べやすさ」を追求しそぼろ状に調理していますので食欲がないワンちゃんも、歯が丈夫でないワンちゃんもこれ1つで心配いらずです。

商品はこちら

サプリメント/パーフェクトノニ150DX

必須アミノ酸9種類を含む、150種類以上の栄養素を補うことができるサプリメントです。疲れが溜まっているようなときや、夏バテなどで体調がすぐれないときには、どうやっても食欲が湧いてこないこともあります。

そんなときはサプリメントを使って、しっかり栄養補給をさせましょう。サプリメントといっても、安全性の高いものです。食事にふりかけて使ってあげるだけで、ゆっくりと食欲が戻ってくるのを実感できるはずです。

商品はこちら


わんにゃんオススメ

犬

プロスタッフがお応えします
健康のための日常的なケアについてのアドバイス

お食事健康相談窓口

犬