ドッグフードやキャットフードを上手に切り替えるポイント

ドッグフードやキャットフードは犬や猫の健康を支える存在です。これまで格安のペットフードを与えていたという飼い主さんも、ペットが病気などになったときに「体にいいものを与えなきゃ」と考えるようになるかと思います。

でも、そういうときに無添加無着色で安全性の高いドッグフードにいきなり切り替えても、まったく食べてくれないというようなことがよくあります。仕方ないので、また添加物たっぷりの格安フードに戻してしまうけど、やっぱり健康が気になる。

そういう飼い主さんのために、ここではドッグフードやキャットフードを上手に切り替えるポイントをご紹介します。

ペットフードの切り替えに失敗する理由

そもそもドッグフードやキャットフードを切り替える理由は、どこにあるのでしょう。これは飼い主さんによって違うと思いますが、話を聞いてみると次のような理由が多いようです。

  • ペットの体にいいものを与えたい
  • ライフステージが変わった
  • 病気になった
  • アレルギー症状が出た
  • 食費がかかりすぎるので安いものに変えたい

食費を抑えたいから安いものに変えたいというのは「それは……」と言いたいところですが、大型犬を飼っている場合には、ドッグフードの費用というのは切実な問題ですよね。切実という意味では他の4つも「すぐにでも変えたい」くらい、飼い主さんにとっては緊急度が高いかと思います。

でも焦らないでください。確かに食事は健康に影響を与えますが、今日食べたものによってすぐに体に変化が出るわけではありません。それも市販のペットフードならなおさらです。

すぐにでも健康になってもらいたい。そう思ったら居ても立ってもいられなくなり、いきなりその日から新しいドッグフードやキャットフードを与えてしまう。これが切り替えに失敗する典型的なパターンです。

ワンちゃんやニャンちゃんは、私たちが思っている以上にデリケートです。いつも食べているフードを切り替えただけで、まったく食べなくなることもあります。このため、切り替えはタイミングをよく考えて、時間をかけて行う必要があります。

どのタイミングで切り替えるのがいい?

ドッグフードやキャットフードの切り替えるタイミングはいつがベストでしょう?多くの飼い主さんは、いま与えているペットフードを食べきったときに切り替えを行っています。ムダもなくて経済的だと思うかもしれませんが、それは飼い主さんの都合でしかありません。

切り替えをするときの基本的な考え方としては、従来のフードと新しいフードを混ぜて、その比率をゆっくりと変えていくのが理想です。どれくらいの期間をかけて切り替えるのかは次章で説明しますが、大事なのは従来のフードがある程度残っている状態で切り替えるということです。

できれば1週間分くらい残っていると安心です。すでに底をつきかけているという場合には、少量パックでもいいので買い足してください。

新しいペットフードへの切り替えは10日かける

ドッグフードもキャットフードもいきなり新しいものに変えると、ワンちゃんもニャンちゃんもびっくりして食欲が落ちてしまうことがあります。喜んで食べることもありますが、内臓がついていかないこともありますので、時間をかけてゆっくりと切り替えるのが理想です。

一般的には7~10日かけて切り替えるのがいいとされています。おすすめは10日かけての切り替えです。理由は単純で「分量がわかりやすい」からです。10日なら1割ずつ割合を増やしていくだけですので、計算も簡単です。

1日目:従来のフード9 新しいフード1
2日目:従来のフード8 新しいフード2
3日目:従来のフード7 新しいフード3

こんな割合で切り替えて10日目には完全に移行するという流れです。これだけ時間をかければほとんどの犬と猫が無理なく切替可能です。ただし敏感な子もいますので、他のフードが混ざっているだけでなかなか食べてくれないこともあります。

その場合にはもっと時間をかけてあげましょう。9:1の割合を食いつきが良くなるまで続けても問題ありません。焦って切り替えようとしないのがポイントです。

切り替えるときはカロリーベースで考える

切り替えのタイミングでよくやってしまいがちなのが、新しいフードの量を従来のフードの重さから算出してしまうというミスです。例えば切り替え前に150g与えていたとして、1日目に従来のフードを135g、新しいフードを15gで与えてしまいがちです。

合っていると思うかもしれませんが、従来のフードと新しいフードが同じカロリーならそれでいいのですが、カロリーが大きく違う場合には、カロリーオーバーやカロリー不足になってしまいます。ドッグフードの場合は100gあたり300~400kcalですから、300kcalと400kcalでは大きく違います。

それに気づかずに切り替えをした結果、完全に移行した後にワンちゃんやニャンちゃんが肥満になったり、反対に痩せ過ぎたりします。切り替えをする場合の新しいフードは、必ずカロリーベースで与える量を計算しましょう。

切り替えで出やすい症状と対処方法

私たち人間も肉中心の生活から野菜中心の生活に切り替えたり、その反対をしたりすると体調に変化が現れることがありますよね。健康的になったという場合はいいのですが、どうも元気が出ないという人や、お腹の調子が悪くなるという人もいるかと思います。

これはワンちゃんやニャンちゃんも同じことがいえます。適応するのに時間がかかるため、むしろ人間よりも顕著に良くない症状が出やすいと考えてください。よくある症状としては次のようなものが挙げられます。

  • アレルギー症状
  • 下痢・軟便

それぞれの対処方法が違いますので、これらの症状が出てきたときにどう対処すべきかを見ていきましょう。

アレルギー症状

体を痒がったり、フケが多くなったり、皮膚に炎症が見られるような場合には、新しいフードの原材料にアレルゲンとなるものが含まれている可能性があります。この場合には、ただちに切り替えをやめて動物病院などで獣医さんに診てもらいましょう。

そのときに、従来のフードと新しいフードのパッケージを持っていくと、診察がスムーズに進みます。アレルギー症状なのか他の理由なのかを確認してもらい、そこからは獣医さんの指示に従って切り替えを継続するのか、元のフードに戻すのかを決めるようにしましょう。

下痢・軟便

切り替えを行うときによくあるのが下痢や軟便です。この症状が見られたら、まずは1日フードを与えないようにして、胃を休ませてあげましょう。どうしても食べたいと要求してきたら、従来のフードをふやかすなどして胃に負担をかけないようにして与えましょう。

この場合は1日目からやり直すようにして、2回目は1回目よりも時間をかけて行うようにしましょう。それでも下痢や軟便が出る場合には、根本的に体に合っていない可能性があります。食物不耐症というのを聞いたことがあるかもしれませんが、どうしても体が受け付けない食べ物がある犬や猫が一定数います。

下痢や軟便が出る場合には、食物不耐症もしきはアレルギー症状の可能性がありますので、この場合も獣医さんに診てもらいましょう。

まとめ

当店でも国産無添加のドッグフードやペットフードを取り扱っていますが、購入者から切り替えたら食いつきが悪くなったという相談されることが時々あります。よく聞いてみると、いきなり全部を新しいフードにしていたことがほとんどです。

ここでご紹介した方法をお伝えしたら、問題なく以前と同じように食べてくれるようになっていますので、やはり時間をかけての切り替えは重要です。

また、「切り替えても体に変化が見られない」という相談も受けますが、食事が体に良い変化を与えるのには時間がかかります。犬や猫の場合は血液がすべて入れ替わるのに3ヶ月かかりますので、例えば皮膚炎が解消するのもそれくらいの時間がかかります。

これは当店のペットフードだけでなく、どのようなフードでも同じことですので、切り替えをしたときに体調に悪い変化がないのであれば、少なくとも3ヶ月は継続して与え続けるようにしましょう。

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