ポメラニアン

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ポメラニアンの基本情報

原産地:中欧のポメラニア地方
毛の長さ: 長毛
成犬の大きさ:1.9~3.5kg
無駄吠え:多い
運動量:活発
食事量:よく食べる
寿命:12~16年
価格:15~30万円

ポメラニアンの原産地と名前の由来

ポメラニアンの祖先はスピッツ系の犬で、現在はとても小柄な犬として知られていますが、実はジャーマン・スピッツのような中型犬を品種改良して作られたワンちゃんです。現在でも国際畜犬連盟からはジャーマン・スピッツの一種として分類されています。

名前の由来はポメラニア地方からきたもので、現在のポーランドとドイツの一部がその場所にあたります。ところが、ポメラニアンの原産地とポメラニアンには関係がなく、ポメラニア地方で繁殖されていた犬として、その名前がつけられています。

残念ながらそれ以前の記録がまったくないため、実際の原産地がどこであるかは不明です。そのため、一般的にはポメラニア地方原産というようにされています。

ポメラニアンの歴史

ポメラニア地方で繁殖されていた犬を、イギリスの王族がイングランドに持ち帰ったことから、ポメラニアンの品種改良が始まりました。このときのポメラニアンは14~25kgと、いまのポメラニアンからは想像できないくらい大きな犬でした。

イギリス女王のヴィクトリアが愛した犬としても知られているポメラニアンですが、多数飼っていた中で、最もお気に入りのポメラニアンが、体重5.4kgしかない小柄なポメラニアンでした。このポメラニアンが展覧会に出されたことで、小型のポメラニアン人気が一気に高まりました。

当時のブリーダーたちは競って小型のポメラニアンを繁殖させた結果、イングランドにやってきた当時のサイズよりも、半分以下の大きさにまで品種改良されました。

有名なタイタニック号沈没のときに生き残った3頭の犬のうち2頭がポメラニアンだったということは、ポメラニアン好きのあいだでは有名な話ではないでしょうか。小型ゆえに飼い主のそばにいることができたため、飼い主とともに沈没する船から脱出することができました。

もしポメラニアンが中型犬のままだとしたら、タイタニック号では他の中型犬や大型犬とともに冷たい海の底で永眠することになっていたかもしれません。

ポメラニアンの特徴

初期のポメラニアンは白い毛色を持っていましたが、ヴィクトリア女王の愛犬が赤い被毛のポメラニアンだったこともあり、その後は赤毛のポメラニアンの人気が高まっていきました。現在では非常に多彩な被毛を持つワンちゃんとなっています。

スピッツの系統であるため、小さな耳とクルッとした尻尾、そして二層の被毛がポメラニアンの外見上の特徴でもあります。丸っこいフォルムと大きい目もその特徴のひとつで、ポメラニアンが世界中で愛されている理由でもあります。

小さな体で見た目がずんぐりむっくりな体型をしているのですが、体の各部位はとてもしっかりとしているため、元気に走り回ることができます。

ポメラニアンはどんな性格?

ポメラニアンはその見た目通り、「元気いっぱい」「無邪気」「甘えん坊」な性格をしています。いつも飼い主の足元にまとわりついてかわいいのですが、自分の思い通りにならないことに対しては、怒りっぽくなったり、神経質な一面も持ち合わせていたりします。

ジャーマン・スピッツを祖先に持つということあり、警戒心が強い一面も見られますが、警戒心があまりにも強くなると、ちょっとした事ですぐに吠えたててしまうことがあります。この無駄吠えの多さもポメラニアンらしさのひとつですが、度を過ぎると問題になることもありますので注意しましょう。

ポメラニアンはとてもポジティブな思考を持っているため、チャレンジ精神旺盛で、なおかつへこたれることもほとんどありません。失敗を恐れずに、成功するまで何度も挑戦する気持ちの強さを持ち合わせているワンちゃんです。

学習能力も高いため、きちんとしたしつけを行っていれば、簡単な芸であればすぐに覚えます。協調性も高いワンちゃんですので、多頭飼いにも向いています。そのうえ自立心も強いため、もちろん1頭飼いでもすぐに家族の一員としての役割を果たせるようになります。

しつこいくらいに「かまって」とやってくるので、時間に余裕のない飼い主との相性はよくないかもしれませんが、毎日でもワンちゃんと一緒にいたいという人におすすめです。

ポメラニアンはどれくらいまで大きくなるの?

ポメラニアンは個体によって大きさにかなりの違いが出るワンちゃんです。一般的には1.5~3.5kgの範囲内におさまるのですが、まれに5kg近い体重になるポメラニアンもいますので、大きすぎることをあまり気にする必要はありません。

これはポメラニアンがもともとは中型犬だったことによるもので、自然のままにしておくとどうしても大きくなってしまいます。ブリーダーたちの努力によって小型化を維持している犬ですので、多少の大きさは個性だと考えておきましょう。

ただし、餌のあげすぎで肥満化しているのと、骨格の違いで重くなるのは違います。大きいのではなく、ただ肥満になっているだけのポメラニアンも増えていますので、愛犬が太り過ぎないように注意しましょう。

ポメラニアンの平均寿命

ポメラニアンは小型犬ということもあり、比較的長生きする傾向にあるワンちゃんです。日本では20年以上生きているポメラニアンも珍しくありません。ただ一般的な寿命は12~16歳と言われています。

ポメラニアンの寿命は生活環境で大きく変わります。適度な運動と栄養価の高い安全な食事を飼い主が心がけておけば、自然とポメラニアンの寿命は長くなります。もちろん個体差がありますので、絶対に長寿とは言いませんが、そうなる傾向があることは頭に入れておいてください。

特に小型犬ですので、「何を食べるか」ということがとても重要です。食べられる量が少ないため、特に健康にこだわったドッグフードを選んで与えるようにしましょう。もちろんあげすぎて肥満にならないように健康管理にも気をつけてください。

ポメラニアンの価格

ポメラニアンの価格は15~30万円くらいが相場です。価格に開きがあるのは、血統の違いや、人気の毛色、販売時の年齢などの影響によるものです。人気のポメラニアンでも、運悪く売れ残ってしまうと、ペットショップではとても安い価格で販売します。

ショーに出るようなポメラニアンを親に持つポメラニアンは、数百万円で取引されることもあります。愛犬をショーに出すつもりがなければ縁のない話ですが、それくらいポメラニアンの人気が高いということを覚えておきましょう。

毛色によってもポメラニアンの価格は変わりますが、毛色に関しては流行によって人気の色が変わります。そのとき流行の毛色のポメラニアンが高値になります。

以前は生後45日の子犬なども販売されていましたが、現在は生後56日を経過していない子犬の販売を禁止しているため、以前のような生まれたばかりのポメラニアンが高額で取引されることも減りましたが、それでも生まれてからの時間が短いほうが高値になる傾向はいまでも変わりません。

少しでも安くポメラニアンを購入したい場合は、ブリーダーに相談しましょう。ショーに出るような血筋のいいポメラニアンの繁殖をしているブリーダーでは相場よりも高値での販売になりますが、一般的なポメラニアンであれば、相場以下の価格で買うことができます。

元気に育つ子犬の選び方

それでは実際にペットショップやブリーダーからポメラニアンの子犬を購入するときに、子犬をどう選べばいいのかについて紹介します。少しでも元気に育つ子犬を選びたいという人は、ぜひ参考にしてください。

耳で健康状態を確認

ポメラニアンが健康であることの確認に使うのが耳です。見た目で左右のバランスが均等になっていて、なおかつ耳の中がきれいな薄いピンク色になっていることをチェックしてください。

耳が汚れていたり、耳を気にしていたりする子犬は何らかのトラブルを抱えている可能性がありますので、できるだけ避けるようにしましょう。

体つきを確認

ポメラニアンは小柄な犬ですが、本来は中型犬だったということもあり、しっかりとした体つきをしています。抱いてみたときにやや重さを感じたり、太いと感じたりした子犬を選びましょう。ギュッと重さが詰まったワンちゃんほど元気に育つ傾向にあります。

人懐っこさを確認

ポメラニアンは基本的に人懐っこい犬ですが、人間と同じように人見知りしやすいワンちゃんや、抱っこされるのが嫌いなワンちゃんもいます。ペットショップなどでは、人懐っこいかどうかの確認をしましょう。

おびえて人間を避けるようですと、なかなか家族に馴染んでくれない可能性があります。店員さんやブリーダーさんに頼んで、一度きちんと触らせてもらい、初めての人間に対して警戒しすぎないかどうかをチェックしてください。

ポメラニアンを飼うときの注意点

ポメラニアンは小型犬ということもあり、その飼い方にはいくつかの注意点があります。一緒に暮らしてから困惑しないように、まずはその飼い方の注意点について把握しておきましょう。

室温管理をしっかりとする

ポメラニアンは暑さにも寒さにも弱い犬です。室内飼いをするのはもちろんのこと、室内の温度を適温に保つように心がけてください。室温は一年を通して25℃前後になるように調整してください。

散歩は15分で夏場は早朝と夕方に

小型犬ですので、長時間の散歩はストレスになってしまいます。朝晩に15分を目安に散歩させてください。注意したいのが夏場の散歩です。日中は気温が上がりすぎますので、早朝と太陽が沈みかけている涼しい時間に行うようにしましょう。

フローリングを避けてフロアーマットを使う

ポメラニアンは室内でも走り回ることがあります。このとき、床の材質がフローリングですと、滑ってしまってケガをすることがあります。ケガのリスクを避けるためにも、フローリングの床にはフロアーマットを敷いて、滑らない環境を整えましょう。

配線や小物に注意する

ポメラニアンは誤飲の常習犯です。なんでも気になってしまいますので、興味を示して遊んでいるうちに飲み込んでしまうことがあります。ポメラニアンの行動範囲内には小物のインテリアなどを置かないようにしましょう。配線などもかじってしまうことがありますので、できるだけカバーなどをして保護するようにしましょう。

ポメラニアンがかかりやすい病気

ポメラニアンは基本的には病気になりにくいのですが、小型化されたことにより、先天的に問題を抱えてしまうこともあります。ここでは、ポメラニアンがかかりやすい病気にとその予防方法について紹介します。

気管虚脱

気管が圧迫されて呼吸をしにくくなる病気です。小型犬によく見られる病気のひとつで、ポメラニアンでも発生しやすい病気です。遺伝的要因や、肥満が原因で発生することが多いのですが、ポメラニアンの場合は、心臓疾患の可能性も高いため、空咳をするようでしたら、病院に連れていきましょう。

膝蓋骨脱臼

ポメラニアンはしっかりとした体つきのわりには骨が弱いという特徴があります。このため、ちょっとした打撲や落下で脱臼をしてしまうことがあります。室内にはあまり段差を作らないようにして、スキップをするように歩いていたら、すぐに病院で診てもらいましょう。

水頭症

水頭症も小型犬に発生しやすい病気で、先天的なものがほとんどです。他のポメラニアンと比べて学習能力が極端に低かったり、元気がなかったりするようですと、水頭症の可能性を疑ってください。早期発見で寿命を延ばすことができますので、定期検診を受けるようにして「気付かなかった」を避けるようにしましょう。

アロペシアX

アロペシアXはポメラニアンの子犬によく見られる皮膚病で、脱毛などの症状が見られます。頭部や四肢などに脱毛が見られ、有効な治療法が見つかっていない病気でもあります。とはいえ放置するよりは治療をすることで症状を抑えることもできますので、獣医さんと相談しながら、治療をすすめていきましょう。

まとめ

ポメラニアンは非常に賢くて、なおかつ人懐っこい性格をしています。ジャーマン・スピッツの血筋であるため、警戒心が強すぎて無駄吠えをすることもありますが、しつけをきちんと行っておけば、必要以上に吠えることはありません。

小柄であることがポメラニアンの特徴のひとつですが、もともとは中型犬だったということもあり、体の大きさに個体差がでやすいワンちゃんです。そのため、比較的大きめのポメラニアンが増えていますが、ショーに出すのでなければ、体の大きさはそれほど気にしなくてもかまいません。

生活環境次第で寿命が大きく変わりますので、できるだけストレスのない環境を整えて、ドッグフードの質にはこだわりましょう。健康的なドッグフードと適度な運動があれば、ポメラニアンはとても長生きしやすいワンちゃんです。

暑さだけでなく寒さにも弱い傾向がありますので、室温は25℃に保ち、真夏の散歩などは涼しい時間に行うなどの工夫をするようにしてください。何でも食べてしまいますので、室内には小物を出しっぱなしにしたり、ケーブルをむき出しにしたりしないように注意してください。

環境さえしっかりしていれば、病気にもなりにくいワンちゃんですので、一緒に長く暮らすことができます。それでも病気の早期発見は重要ですので、定期検診を受けるなどして、ポメラニアンの健康管理だけはしっかり行いましょう。