ペットの肝臓病

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ペットの肝臓病は早期発見がとても難しく、気がついたときにはとても重い症状にまで進行していることが多い病気です。原因もいくつもあるため予防も難しいのですが、飼い主がきちんと知識をもって対処すれば、回復も見込める病気です。ここではそんなペットの肝臓病について紹介します。

肝臓病ってどんな病気?

肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、多少のトラブルが発生したくらいでは、痛みなどの症状が出てくることはありません。そもそも肝臓はちょっとしたトラブルが合っても、自然治癒する力があるのですが、そのトラブルが限界を超えてしまうと肝臓の機能が低下します。これを肝不全と呼ばれる肝臓病の状態です。

肝臓には糖やたんぱく質、脂肪などを体内に取り込んで、必要なときにエネルギーとして供給する機能や、老廃物などを分解して解毒する機能などがあります。肝臓病になると、これらの機能が低下してしまいます。

肝臓病の原因

肝臓病になってしまう原因はいくつもあり、その原因を特定することはとても困難です。それでも代表的な原因がありますので、ここではその代表的な原因について紹介します。

●感染
よく見られる肝臓病の原因が、ウイルスや細胞などによる感染です。他のペットからの感染で、ケンカや交尾をすることで、血液からの感染が考えられます。

●食事
食事やおやつが体に合わないことが原因で、慢性肝炎にかかることがあります。食事だけでなく、薬の副作用などでも慢性肝炎になります。

●銅の蓄積
ベドリントン・テリアやウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア、スカイ・テリアなどの、遺伝的に体内に銅を蓄積しやすい犬種がいます。この体内に蓄積された銅によって、肝臓障害が発生することがあります。

●薬物や毒物
薬の副作用や、食べてはいけない物を誤飲したときに急性肝炎になることがあります。犬の場合は、玉ねぎを1玉くらい食べてしまうと、急性肝炎になる可能性があります。

●癌
肝臓に腫瘍ができてしまい、肝臓病になることがあります。ただし、この腫瘍の原因についてはまだわかっていません。

●ホルモン異常
猫には肝リピドーシスという病気があります。ホルモンの異常などが原因で、肝臓に脂肪がたまりすぎてしまう病気です。中年の太った猫によく見られます。

●先天性
ペットによっては生まれつき肝臓が奇形で生まれてくることがあります。門脈シャントと呼ばれる肝臓の病気がこれにあたり、肝臓を通るはずの門脈が、肝臓を通過せずに心臓にバイパスしてしまいます。

肝臓病の進行段階と症状

肝臓病の初期段階で治療を始めれば、ほとんどのケースで回復するのですが、末期になれば治療がとても難しくなることもあります。それぞれの段階で見られる特徴について紹介します。

●初期段階
症状はほとんど見られません。実際には下記のような症状が見られるのですが、他の病気でも同じような症状が見られます。定期検診でもしていないかぎり、この段階での発見は困難です。

・食欲不振
・体重減少
・元気がない
・嘔吐
・水をよく飲む

●中期段階
中期になると肝不全が起こり始めますので、上記のような症状が目に見えてわかるようになります。肝臓病が進むにつれて、歯茎が黄色くなる黄疸なども見られるようになり、この段階になって、ようやく動物病院に連れてこられることがほとんどです。

中期段階であればまだ治療は可能で、適切な治療を行うことで、ペットが回復する可能性があります。

●後期段階
肝臓病が後期段階になると肝硬変と呼ばれ、肝臓が硬い状態になります。本来であれば弾力のある肝臓ですが、この段階では硬くなり、弾力性も失われます。肝硬変となると、根本的な治療は難しく、できるだけ進行を遅らせるための治療を行います。

肝臓病で見られる症状

肝臓病の進行段階と症状について紹介しましたが、肝臓病の症状について少し詳しく説明します。肝臓病は早期発見が重要です。ここで見られるような症状は発生したときは、できるだけ早い段階で獣医さんにチェックしてもらいましょう。

ペットは肝臓病になると、本能的に肝臓を休めようとします。食欲不振になってしまうのは、そのためで、食べなければ肝臓に負荷がかかりませんので、食欲が落ちて肝臓への負荷を減らすようにします。

食欲が落ちれば、当然エネルギー不足になりますので体重が落ちます。からだも健康的ではなくなります。食事をしませんので、ちょっと歩くだけのエネルギーすらないため、見た目の元気がなくなってしまいます。

肝臓病になると黄疸が発生するのは、肝臓の機能のひとつである、胆汁と呼ばれる消化液を上手に流すことができなくなるためです。胆汁を流せなくなると、血液中にビリルビンと呼ばれる黄色い色素が発生して、これが黄疸になります。

黄疸はペットだけでなく、人間の肝臓にトラブルを抱えているときにも発生します。黄疸が見られるときには、肝臓はかなり危険な状態になっています。ペットの場合は、歯茎が黄色っぽくなりますので、歯の手入れをするときにこまめにチェックするようにしましょう。

肝リピドーシスと猫の関係

猫のホルモンバランスが崩れることで、肝リピドーシスという病気になりやすいと紹介しましたが、この病気についてもう少し詳しく紹介します。

肝リピドーシスは、脂質の代謝をうまくできなくなり、肝臓に脂肪が溜まりすぎてしまう病気です。脂質の代謝ができなくなる原因として考えられているのが下記の3点です。

・糖尿病などのホルモン異常
・栄養バランスの悪い食事
・過剰なダイエット

また、引っ越しなどの環境の変化によって引き起こされたストレスが、肝リピドーシスを発症させることもあります。

肝リピドーシスにかかると、食欲がなくなってしまいます。このため食事をほとんど食べずに、ずっと眠っているようになります。この他にも肝臓病で見られる症状が発生しますので、飼い猫が食事をあまり食べなくなり、肝臓病の症状が見られたときは、すぐに動物病院に連れていきましょう。

肝リピドーシスを防ぐためには、食事量をしっかりと管理して、猫が肥満にならないようにすることが大切です。また、早期発見により回復も期待できます。毎日の行動をしっかりとチェックして、異変を感じたらすぐに対応するようにしましょう。

肝臓病にかかりやすい種類

肝臓病はどのような犬や猫でもかかりやすいのですが、その中でも特にかかりやすい犬種や猫種があります。すでに紹介しましたように、銅を排出しにくいと言われている下記の3種は肝臓病にかかりやすい代表的な犬です。

・ベドリントン・テリア
・ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア
・スカイ・テリア

これとは別に、シャム猫やコッカー・スパニエルといった犬種も比較的肝臓にトラブルを抱えやすいペットと言われています。もちろん、これらの種類以外でも肝臓病にはかかりますので、すべての犬や猫が肝臓病に対しては予防を行う必要があります。

肝臓病の予防方法

先天性の肝臓病の場合は予防することができませんが、後天性の肝臓病はある程度まで予防することが可能です。肝臓病を完全に防ぐことはできませんが、日々の生活でできる予防方法について紹介します。

食事による予防

肝臓病の予防に最も効果があるのが食事と言われています。反対にそれ以外の予防方法があまりない病気でもあります。食事でウイルス感染を防ぐことは難しいのですが、食事を見直すことで、肝臓病にかかる可能性を大きく下げることが出来ます。

例えば、添加物の含まれていないドッグフードを選ぶことで、肝臓への負担を抑えることができます。肝臓には毒物を解毒する機能が含まれると説明しましたが、毒物を口にしなければ、肝臓がその分だけ働かなくても済みます。

また脂肪も吸収してしまいますので、できるだけ脂肪の少ないドッグフードが理想です。人間が食べるものを与えている飼い主もいますが、人間とペットとでは理想の食べ物が違います。人間は玉ねぎを食べることができますが、犬にとって玉ねぎはNGです。

・良質なたんぱく質を摂る
・炭水化物をしっかり摂る
・脂質は少なめにする
・ビタミンを多く含んでいる

肝臓病予防のためのペットの食事を考えるときは、上記のポイントを意識してください。これは肝臓病に特化した話ではなく、ペットの健康を維持するための食事として、基本的な考え方になります。これらを意識しても弊害が出るということはありません。

健康的な食事を意識すれば、肝臓病になる可能性が下がるのだと覚えておきましょう。

健康診断による予防

肝臓病の初期段階では、飼い主が肝臓病に気づくことはまずありません。このため、肝臓病を予防するには1年間に2回の健康診断を受けるようにしましょう。1年に1回でもかまわないのですが、肝臓病は一気に進行することもあります。

前回問題がないと判断されても、1年後には発症して大きな問題を抱えてしまっている可能性もあります。肝臓病以外の病気を早期発見することもできますので、ペットの健康診断は1年に2回は受けておくと安心です。

肝臓病は血液検査で調べることができます。犬の場合は、春にフィラリア検査のために採血をすることもあるかと思います。そのタイミングで同時に血液検査もしてもらいましょう。

健康そうに見えるペットでも、肝臓の病気だけは症状としてなかなか現れません。早期発見、早期回復のためにも、健康診断をきちんと受診するようにしましょう。

肝臓病の治療方法

ペットが肝臓病の疑いがあるときは、まず血液検査を行います。その結果、肝臓病だと診断されると、薬による治療を行います。肝臓そのものはとても治癒力の高い臓器ですので、早期に肝臓への負荷を減らすことができれば、自然と治癒することもあります。

このため、肝臓病の治療をするときの基本的な考え方は、肝臓への負担を軽くすることです。薬で進行を遅らせ、食事で回復をはかる。このスタンスが基本的な考え方です。

肝臓病でも腫瘍ができてしまった場合は、薬治療ではなく手術をすることもあります。ただし、ペットのサイズや体力によっては手術できないこともあります。また、手術費用が数十万円かかりますので、治療費を出せないという飼い主もいます。

手術することが出来ないケースでは、痛みを取り除くだけの延命治療を選ぶことになります。この場合は、回復していくことを期待できません。まとまったお金を用意できそうにないという人は、できるだけ保険に加入しておいて、ペットのいざというときのための用意をしておきましょう。

肝臓病の治療と食事の関係

肝臓病になってしまったペットでも、予防と同じように食事でその進行を遅らせることができます。基本的な方法は予防と同じで、肝臓に負荷の掛からない食事を心がけます。予防と治療で違うのは、タンパク質の摂取方法です。

予防では良質のタンパク質を摂っているだけで良かったのですが、肝臓病になってしまうと、タンパク質を摂取したときに発生するアンモニアを上手に解毒できなくなります。このため、タンパク質の量をコントロールしなくてはいけません。

肝臓病になったときは、良質のタンパク質を摂ることはもちろんのこと、その摂取量をしっかりと管理するようにしましょう。ただし、高アンモニア血症の症状が見られない場合は、それほど気にする必要はありません。

肝臓病が発生した場合は、その症状によって最適な食事が変わります。自己判断をせずに、できるだけ獣医さんと相談しながら、最適な食事を考えるようにしましょう。

推奨したいフード

肝臓病の予防には食事の見直しが重要だと説明しましたが、どんなドッグフードが適しているのか分からないという人のために、推奨したいフードについて紹介します。

缶詰/チキンレバーブロック

ビタミン・鉄分が大変豊富で、肝機能の強化につながる代表的なフード。良質なたんぱく源も多く含まれており、丈夫な体をつくってくれます。

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缶詰/ささみブロック

脂質の少ない国産鶏肉ささみをそのままスープ煮した、栄養バランスの良いフードです。良質なタンパク質を摂ることができますので、肝機能の強化に適しています。

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サプリメント/パーフェクトノニ150DX

ドライフードとおかずだけでは、すべての必要栄養素を補う事は厳しいものがあります。そんな時に、このサプリメントはすべての栄養素を網羅しているため、必須アイテムとなってくれます。

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レトルト/チキンオカラベジ

野菜がたっぷり含まれており、かつ低カロリーで嗜好性のあるフード。高質で厳選された国産鶏肉を使っており、また、にんじん・グリーンピースといったビタミン豊富なおかずがたくさん入っています。「食べやすさ」を追求しそぼろ状に調理しています。

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