本当に必要?ペットにおかず
ペットのおかずについては、「そもそも必要なのか?」といったお問い合わせをよくいただきます。当店で取り扱っているドライフードが「総合栄養食」となっているからなのでしょう。つまり、ドライフードが「総合栄養食」なのだから、与える食事としてはドライフードのみで問題なく、おかずはなくてもいいのでは?そう考える人が多いようです。
結論から言えば、総合栄養食のドライフードだけで問題はないのですが、それ以外におかずをあげるのにはちゃんとした意味があります。ここではそんなおかずを与える意味について説明します。
目次
ペットフードの目的別分類と役割
ペットフードは、その目的に合わせて分類することができます。おかずの必要性について説明する前に、まずはペットフードの目的別の分類と、その役割について紹介します。
総合栄養食
総合栄養食は、犬や猫などのペットの食事として、十分なカロリーと栄養を摂取するために作られたペットフードです。この十分なカロリーと栄養というのは、ペットフードメーカーが独自に決めているのではなく、ペットフード公正取引協議会によってその基準が定められています。
ペットフードに総合栄養食と記載するためには、ペットフード公正取引協議会の定める給与試験を行い、総合栄養食であることを証明しなくてはいけません。
また成長段階によって、必要な栄養素とその量が違いますので、総合栄養食にはどの成長段階向けのペットフードなのかについての記載があります。成長段階による分類は下記のようにわかれています。
・幼犬・幼猫期/成長期またはグロース
・成犬期・成猫期/維持期またはメンテナンス
・妊娠期・授乳期
これらの3つの段階をすべて満たすペットフードに関しては、「全成長段階」または「オールステージ用」と表記されます。
ペットフード公正取引協議会の基準を満たした総合栄養食は、そのペットフードと新鮮な水だけを一緒に与えれば、犬や猫などのペットの健康を維持することができます。このため、ペットの食事としてはペットフードだけで十分だとなるわけです。
間食
ペットのしつけなどをするときに、ごほうびとして与えるためのペットフードは、間食に分類されます。ペットフードのパッケージには「間食」と記載されるほか、おやつ、スナックといった表記をされることもあります。
間食の代表的なものとして、下記のようなものがあります。
・ジャーキー
・魚肉ソーセージ
・ささみ乾燥品
・ガム
間食は、際限なく与えているとカロリーオーバーや、栄養の偏りの原因になります。このため、間食で与えてよいのは、1日に必要なカロリーの20%以下に抑える必要があります。
ペットは与えればいくらでも食べてしまいますので、肥満になっている犬や猫のほとんどが、間食の与え過ぎが原因です。与えるときはきちんとカロリーを確認して、適量を与えるようにしてください。
その他の目的食
ペットフードは基本的に、総合栄養食と間食だけ用意しておけば十分なのですが、この他に栄養の偏りや、カロリー補給、そして嗜好増進ためなどを目的にしたペットフードがあります。その他の目的職には下記のような表示がされます。
・一般食(おかずたいぷ)
・一般食(総合栄養食と与えてください)
・栄養補完食
・特別療養食
おかずと呼ばれているのは、ここでいう一般食にあたります。栄養補完食はサプリメントなどが該当します。ただし、おかずと呼ばれるものを栄養補完食として与えることも可能で、それぞれは表記のために分類されていますが、実際にはペットに合わせて最適なものを選ぶことになります。
例えば、オールチキンミールは、嗜好増進のためのおかずという分類ですが、高カロリーで栄養価も高いため、育ち盛りのペットに対して、栄養を補完するために使われることもあります。
ペットフードにおけるおかずの役割
ペットフードについて目的別の分類を紹介することで、おかずの位置づけをなんとなく理解できたかと思います。次におかずが、どのような役割を果たしているのかについて、もう少し詳しく紹介します。
一般食としてのおかずは、嗜好増進のために与えるペットフードという位置づけで、栄養バランスの取れていない食事ということになります。ただし、これは決して悪いことではありません。むしろ人間の食事にとても似ています。
例えば私たちが口にしている牛肉や豚肉などのお肉は、とても栄養価が高い食材ですが、肉料理だけ食べていたのでは、私たちの健康維持はできません。ビタミンやミネラルなども摂取しなくてはいけませんよね。ペットフードの一般食はそのような食材と同じだと考えてください。
反対に人間には総合栄養食というものはありません。実は人間の食べる完全食(完全栄養食)と呼ばれる食品が作られているのですが、あまり流行りません。人間にとって、食事というのはただ栄養を摂るだけというものではないというのがその理由です。
犬も人間のように食事に対して喜びを感じます。食事の用意をするだけで急にテンションがあがって、目をキラキラさせる愛犬の姿を目にしたことのある人は多いのではないでしょうか。そして犬にもきちんと味覚もあります。このため犬にも食べ物に対する好き嫌いがあります。
好きな食べ物はやはり嬉しいものですし、食欲も上がります。ただし犬の場合、好きか嫌いかは味よりも匂いの要素が強いと言われています。このため、人間のようにゆっくりと味わうことなく、口に入れたらすぐに飲み込んでしまいます。
いずれにしても、犬には食べ物に対する好みがあり、食事をより楽しいものにするためには、たまには好きな食べ物を与える必要があります。いくら栄養バランスがいいからといって、総合栄養食ばかりを与えていたのでは、食事での喜びが増えません。
総合栄養食だけでも犬は困りませんし、それが当たり前だと思ってくれますが、愛犬にはたくさんの喜びを知ってもらいたいですよね。総合栄養食は体を満たしてくれますが、心までは満たしてくれません。心を満たすためにおかずはとても重要な役割を果たすことになります
ペットフードを選んで与えるということ
犬や猫は好みのペットフードや、自分の体調に合わせたペットフードを自分で選んで購入することはできません。当たり前と思うかもしれませんが、自分の食事を飼い主に委ねるというのはとても大きなことです。
自然界では、いま自分に必要なものを自分で選んで摂取することが、動物として生きていくために求められます。誰かが餌を運んできてくれるのを待っていられるのは、狩りのできない子どものうちだけです。大きくなれば自分で狩りをしなくてはいけません。
ところがペットは自分で食べるものを選べません。飼い主が、最適なペットフードを選んでペットに与えてあげる必要があります。飼い主さんにはこのことの重要性を、一度しっかりと考えてもらいたいところです。
少し前までは、ペットには人間の食べるものの残りを与えていた時代がありました。それでもペットは生きていくことができましたが、それらの食事がペットの健康には必ずしもプラスになるわけではなく、むしろマイナスになることが多いことが分かってきました。
そこからペットフードを与えるという考え方が一般的になってきましたが、ペットフードならどんなものでも問題ないと考える人もたくさんいます。できるだけ出費を抑えるために、有名メーカーの格安のペットフードを選ぶ人も多いのではないでしょうか。
確かに栄養面だけで考えれば、格安で売られている総合栄養食ペットフードでも問題はありませんが、そのようなペットフードには添加物が多く含まれていたり、人間が口にしたりすることのないような部位の食材を使われていることもあります。
飼い主は、きちんとペットフードに対する知識を持って、ペットにとって安全で安心して食べることができるペットフードを選んであげなくてはいけません。とても大変なことですが、ペットは家族の一員です。健康を維持してあげるのは家族がすべきことですよね。
目的やペットの体調に合わせて、最適なペットフードを選ぶこと。それはペットの命を守ることだと考えましょう。
食事でおかずを使うときの注意点
ペットの食事でおかずを与えるようになると、総合栄養食のドライフードよりも食いつくがよく、飼い主としてもおかず中心に与えたくなりますが、おかずはあくまでもおかずです。栄養が偏りますので、食事でおかずを使うときにはいくつかの注意点を守ってください。
・おかずは総合栄養食と組み合わせて使う
・おかずをメインにする場合は不足する栄養素を補う
・カロリーオーバーに注意する
一般食であるおかずは、犬の健康を維持するための栄養素が不足しています。いくらペットの食欲が上がったとしても、それ単体だけをあげることは避けてください。
基本的には総合栄養食と組み合わせて、総合栄養食があると食欲が下がるようならサプリメントなどで、不足する栄養素を補うようにしてください。そのためには、栄養素に関する知識などが必要ですので、分からない場合は獣医さんに相談してください。
また、おかずを与えると食欲が上がることが多いため、ついつい与えすぎてしまう傾向があります。1日に摂取するカロリーをきちんと計算した上で与えるようにしましょう。
目的別のおすすめおかず紹介
おかずを目的に合わせて与えることの重要性や、飼い主がペットフードを選ぶことがいかに大切かをわかってもらえたと思います。とはいえ、実際にペットフードとしてのおかずを選ぶ段階になると、どんなおかずを選んでいいのかわかりませんよね。
ここでは目的に合わせたペットフードの選び方と、それに適したおかずを紹介します。
太り気味で体型が気になるワンちゃん・ニャンちゃんへのおすすめおかず
太り気味のワンちゃんやニャンちゃんには、できるだけ満腹感を与えながらカロリーを減らしてダイエットを促すおかずを選びます。
総合栄養食だけでダイエットをしようとすると、ペットは空腹を我慢しなくてはいけません。総合栄養食の一部を低カロリーのおかずに置き換えることで、満腹感を得ながらも摂取カロリーを減らすことができますので、ストレスなく減量できます。
太り気味のワンちゃんやニャンちゃんにおすすめのおかずは下記になります。
■缶詰/ササミブロック
■缶詰/ビーフコラーゲンミール
■缶詰/ホースビーンミール
■レトルト/チキンオカラベジ
■レトルト/ホースビーンベジ
定番のおかずの中から、低カロリーかつ脂質の少ないフードをピックアップしました。
缶詰は、脂質の少ない部位を多く使ったササミブロック、ジューシーな国産牛肉のそぼろがきっしり詰まったビーフコラーゲンミール、低カロリー缶詰であるホースビーンミールといった人気のある缶詰をお勧めいたします。
レトルトも当店で最も人気があるビタミン豊富なチキンオカラベジをはじめ、コエンザイムQ10が入った馬肉のホースビーンベジがおすすめです。いずれも食べやすいようにそぼろ状に調理していますので、ワンちゃんやニャンちゃんの食いつきも良くなることが期待できます。
おかずはすべて100gあたりのカロリーを70kcal以下におさえてありますので、ドライフードに対して多めに入れてもカロリー過多の心配はありません。ドライ6~7に対しておかず3~4の比率で与えてみてください。
育ち盛りのワンちゃん・ニャンちゃんへのおすすめおかず
育ち盛りのワンちゃんには、「幼犬・幼猫期/成長期」用の総合栄養食を与えておけば、問題なくスクスクと育ってくれるはずですが、ワンちゃんによっては食が細くて、総合栄養食だけではきちんと太ってくれないことがあります。そんなときにおすすめしたいおかずを紹介します。
■缶詰/オールチキンミール
■缶詰/チキンレバーブロック
■缶詰/ビーフビーンミール
■缶詰/カツオレバーベジ
■レトルト/ササミチーズ
まだ生まれてから半年程度で、今のうちからしっかり栄養をとっておきたいというワンちゃん・ニャンちゃんや、食べないわけではないのになかなか太らなかったり、痩せ細ってしまったりしたワンちゃん・ニャンちゃんのために、栄養価の高いフードをピックアップしました。
ここで紹介しているおかずは、どれも効率よくカロリーを摂取できるものです。
缶詰は高カロリーで国産雛鶏をミンチしたオールチキンミール、ビタミン・鉄分が豊富なチキンレバーブロック、高質な国産牛肉を使用しコエンザイムQ10を含んだビーフビーンミール、レバー&カツオをベースにした栄養価の高いカツオレバーベジがおすすめです。
また、レトルト食品として、高質な国産鶏肉ササミを使ったカルシウムが豊富のササミチーズを選びました。
初めてで何を試したら良いのかわからない方へのおすすめおかず
ワンちゃんもニャンちゃんも食に対する好みがあり、どのおかずが最適なのかわからないという人のために、お試しセットを用意しました。
缶詰・レトルトともに、まずは色々試してみたいという方に、各1つずつをセットにし5%のお試し値引きをしたお手頃セットです。これだけあれば、ワンちゃん・ニャンちゃんに最適なおかずを見つけることができるはず。
まずはお得なお試しセットを利用して、ワンちゃんやニャンちゃんの好みを把握することから始めましょう。