アビシニアン

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「クレオパトラから愛された猫」としても人気の高い猫がアビシニアンです。とても人懐っこい性格で飼いやすい猫としても知られています。ここではそんなアビシニアンの基礎知識や、その特徴について紹介します。

アビシニアンの基本情報

原産地:エジプト(エチオピア・イギリスという説もあり)
毛の長さ: 短毛
成猫の大きさ:2.5〜4.5kg
鳴き声:静か
運動量:活発
食事量:普通
寿命:10〜13年
価格:5〜15万円

アビシニアンの原産地と名前の由来

アビシニアンの名前の由来は、イギリスの兵士がエチオピアのアビシニア高原から連れ帰った猫ということで、アビシニアンという名前がつけられています。ところが、実際にはイギリスの兵士が連れ帰ったのはエジプトのアレクサンドリアの港にいた猫ということですので、勘違いから付けられた名前ということになります。

アレクサンドリアから連れて帰られた猫の名前は「ズーラ」と呼び、このズーラはイギリスの縞猫と掛け合わされ、その子孫がアビニシアンと呼ばれるようになりました。このため、世界中のアビニシアンは、そのほとんどがズーラの子孫とされています。

アビニシアンの原産地はズーラのいたエジプトとなっていますが、正確にはズーラの子孫がアビニシアンですので、原産地をイギリスとしていることもあります。

「クレオパトラから愛された猫」

現在のアビシニアンはイギリスで品種改良されたものですが、ズーラのさらに祖先もアビシニアンの一種とされています。その起源はとても古く、今から約4000年前の古代エジプトの壁画にも描かれています。壁画の猫は猫の女神「バステト」の化身とされていますが、その見た目からもアビニシアンではないかと考えられています。

パテストの存在からも分かるように、アビシニアンなどの猫は信仰の対象とされ神殿で暮らしていたのですが、プトレマイオス朝の最後の女王もアアビシニアンをとても可愛がり、愛していたとされています。

このため、アビシニアンは今でも「クレオパトラから愛された猫」として人気が高く、クレオパトラと同じようなアイラインが入っています。このアイランはクレオパトララインとも呼ばれ、アビシニアンの特徴のひとつとなっています。

アビシニアンの特徴

クレオパトラも愛したといわれる所以は、その美しい容姿です。アビシニアンタビーと呼ばれるゴールドの被毛が特徴で、1本1本の毛が2~3の濃い色で染め分けられ、照明や動きで微妙に変化します。

ボディも自慢で、歩く姿はヒョウのように精悍です。筋肉はよく発達としており、スリムな体系をしています。目はアーモンドの形をした大きな目で、色は「ルディ」「レッド」「ブルー」「フォーン」の4種類があります。

また、鈴のような爽やかな鳴き声が魅力の一つで、大きな声も出ない点から、マンションの飼育向きのネコちゃんといえます。

アビシニアンはどんな性格?

・甘えん坊
・賢い
・好奇心旺盛で活発
・神経質で多頭飼いが難しい

アビシニアンは、そのキリッとした鋭い目つきのイメージとは異なり、従順で甘えん坊な性格のネコちゃんです。人間とのコミュニケーションを図るのがとても上手なネコちゃんであり、特にオスは全身を使い愛情表現をしてくるので、甘えん坊さん好きには持ってこいのネコちゃんです。

頭の良いネコちゃんであることも知られ、飼い主さんの言うこともよく理解し、名前を呼べば飛んでくるほど賢いです。一方でその賢さの故、が好奇心旺盛なところと、いたずら好きな面があります。

また、神経質な一面を持つネコちゃんなので、静かな場所で飼ってあげる必要があります。その性格から、他のネコちゃんと一緒に飼うことは難しく、特に他品種とは折り合いが悪いネコちゃんが多いようです。

アビシニアンはどれくらいまで大きくなるの?

猫を飼うときには、その猫がどれくらいまで大きくなるのか気になりますよね。思っていたよりも大きくなって餌代もかかると大変です。ここではアビシニアンが成猫になったときの体重について見ていきましょう。

アビシニアンは雄と雌で大きさが少し違います。

雄:3.0kg~4.5kg
雌:2.5kg~3.5kg

一般的に雌よりも雄のほうが一回り大きいのですが、アビシニアンは雄も雌も平均的な猫のサイズよりも小さめです。このため、アビシニアンは成猫でも抱きかかえやすく、飼いやすいサイズの猫とされています。

アビシニアンの平均寿命

できるだけ長く一緒に暮らしたい。どんな飼い主さんにも共通する思いですが、アビシニアンも動物ですので必ずお別れの日がやってきます。一般的にアビシニアンの寿命は10〜13年と言われています。

猫の平均寿命が15年前後ですので、他の猫よりも寿命は短めです。神経質な正確と小柄な体が影響しているのかもしれません。とはいえ13年以上生きているアビシニアンもいますので、環境によって猫の寿命は大きく変わります。

もちろん環境が悪いと寿命も短くなりますが、しっかりとしたストレスの少ない環境を用意してあげることで、長生きにつながる可能性もあります。寿命ばかりは飼い主にもコントロールすることができず、最高の環境を与えてあげても早くに死んでしまう猫もいます。

それでも飼い主が、できることをすべてきちんとしてあげられたなら、猫は満足して生涯を終えることができるはずです。できれば猫を選ぶときに「この種類は寿命が短いから」という理由で避けるのではなく、アビシニアンにビビッとくる何かを感じたら、きっとそれが運命の出会いです。ぜひ、アビシニアンとの生活を初めてみましょう。

アビシニアンの価格

猫は知り合いに譲り受けたり、捨て猫を拾ってきて育てるという人もいますが、その場合アビシニアンと巡り会える可能性はとても低く、もしアビシニアンと一緒に暮らしたいのであればペットショップで買うか、ブリーダーから直接買うことになります。

アビシニアンの価格:5〜15万円

ペットショップで買うよりもブリーダーから買うほうが安くなりますが、ブリーダーに気に入ってもらわないと売ってもらえない可能性があります。ブリーダーにしてみれば可愛い我が子を送り出すわけですから、信頼できる人にだけ譲りたいという心理が働きます。

ブリーダーに会いに行くときは身だしなみなどにも気を付けてください。またブリーダーの中でもキャットショーに出るようなアビシニアンの場合は、ペットショップよりも高く猫によっては30万円近くかかることがあります。ブリーダーから買うときは相場があってないようなものですので、ここでの価格は参考程度だと考えてください。

ペットショップで買う場合は、おおむねこの金額の範囲内におさまります。アビシニアンの毛色は「ルディ」「レッド」「ブルー」「フォーン」の4色と説明しましたが、このうちブルーはとても人気が高く、ペットショップなどでも他の色よりも1万円前後高くなる傾向にあります。

猫の価格に加えてワクチン接種や、去勢の費用も加わります。しかもアビシニアンのためのグッズも揃える必要がありますので、総額で20万円くらいは用意しておくとよいでしょう。初期費用はかかりますが、それほど多く餌が必要なネコちゃんではありませんので、一緒に暮らし始めるとお金はそれほどかかりません。

アビシニアンの子猫の選び方

アビニシアンの子猫を選ぶとき、直感従ってもいいのですが、それぞれの個体で強さや正確なども違いますので、できれば自分と相性のいい、そして元気のいいネコちゃんを選びたいところです。ここではそんなアビシニアンの子猫の選び方を紹介します。

・毛並みが美しいこと
・活発に動き回っていること
・体つきがスレンダー

上記がアビシニアンを選ぶときのチェックポイントですが、それぞれについてもう少し詳しく見ていきましょう。

毛並みが美しいこと

アビシニアンの特徴はその気品あふれる毛並みです。子猫のうちはわかりにくいかもしれませんが、できるだけ毛並みのグラデーションに深みのあるネコちゃんを選びましょう。この毛並みの深さが成猫になったときの気品の良さや、美しさにつながります。

活発に動き回っていること

アビシニアンは活発な猫ですので、子猫のときも所狭しと走り回ります。性格上おとなしいアビシニアンもいないわけではありませんが、あまり元気がなさそうな場合はどこか病気を抱えている可能性もあります。健康なアビシニアンと長く暮らしたい場合は、活発に動いている子猫を選ぶことをおすすめします。

体つきがスレンダー

アビシニアンを選ぶときは、その見た目も重要です。毛並みはもちろんのこと、大きな耳とスレンダーな体つきをチェックしましょう。アビシニアンはスリムさが特徴の猫ですので、子猫のうちから体が細身の猫を選んでください。ただし、細身と痩せているのは違いますので、細身でも力強い猫を選びましょう。

最後はフィーリング

チェックすべきポイントを紹介しましたが、結局最後はフィーリングです。人間の恋人を見つけるときも「元気そう」とか「かっこいい」「かわいい」だけで決めないように、これからパートナーとなる猫を最終的に決断するのはフィーリングです。絞り込むところまでは上記の3点を重視して、最後はフィーリングで決めてしまいましょう。

アビシニアンを飼うときの注意点

それでは実際に、アビシニアンと暮らすようになった後の注意点について説明します。まだ候補なだけでまだアビシニアンと決めたわけではない人も、ぜひ一緒に暮らすときのことをイメージしながらチェックしてください。

キャットフードのあげ過ぎに注意

アビシニアンは賢い猫ですが、自分で「昨日は食べすぎたから、今日は少なめに」というような人間のような考え方はできません。出てきたキャットフードは余程ことがない限り、全て食べてしまいます。

そのぶんしっかりと運動ができればいいのですが、室内猫の場合は、どうしても運動不足になってしまいます。アビシニアンはスリムな体型が魅力のネコちゃんですから、ずんぐりむっくりに太ってしまったのでは、その魅力が半減してしまいます。

モデルさんのようにしっかりと食事の管理を行って、キャットフードを食べすぎて体型が崩れないようにしてあげましょう。

グルーミングは毎日行う

毛並みの美しさがアビシニアンの魅力のひとつです。ただその毛並みも放置していればいいというものでもありません、きちんとグルーミングをしてあげて、飼い主がいい状態を保つようにしてあげる必要があります。

1日1回はブラッシングをしてあげて、月に1回はシャンプーをするようにしましょう。グルーミングの効果が分かりやすいネコちゃんですので、とてもやりがいがあるはずです。毎日のコミュニケーションのひとつとしてブラッシングを継続するようにしてくださいね。

アビシニアンがかかりやすい病気

猫には種類ごとにかかりやすい病気があります。必ず発生するというわけではありませんが、飼い主が注意することで発症リスクを下げたり、進行を遅らせることもできますので、アビシニアンを飼うときには頭に入れておいてください。

肥満

アビシニアンの病気で1番気にしなくてはいけないのは肥満です。注意点でも紹介しましたが、アビシニアンは細身が魅力的なネコちゃんですので、見た目でスマートさを保ってあげることも大切ですが、肥満から糖尿病などを引き起こす可能性があります。

その他にも肝機能不全や関節疾患などの病気の原因になることもありますので、とにかく食事にだけは気をつけるようにしてください。

腎臓病

またアビシニアンの遺伝疾患として腎臓病にもかかりやすいネコちゃんです。腎不全になると水をたくさん飲むようになり、トイレの回数も増えてきます。食欲が落ちて嘔吐することもありますので、気になったらすぐに主治医に相談するようにしましょう。腎臓病は早期発見で進行を遅らせることができますので、早め早めの対応を心がけてください。

網膜変性症

猫にはあまり見られない病気ですが、アビシニアンやペルシャ猫での報告があるのが網膜変性症です。この病気になると夜間に物が見えにくくなるという状態になります。遺伝だけでなく、タウリン不足でも発生することがあり、猫にドックフードを与え続けると発症する可能性が高くなります。猫にはきちんとキャットフードをあげるようにしましょう。

まとめ

アビシニアンは比較的飼いやすいネコちゃんですが、その好奇心が故、ケガには十分注意してあげる必要があります。運動好きなネコちゃんなので、しっかり運動するとその分お腹もすきます。しかし欲しいがままに与えてしまうと、肥満の原因にもなるのでこちらでしっかり管理してあげましょう。

アビシニアンの健康で最も注意したいのが、なんといっても肥満です。猫の食事を管理することは飼い主の役目ですので、食べ過ぎないようにして、そのスレンダーな美しさを保つようにしてあげましょう。好きなだけ食べさせるようなことのないようにしてください。

寿命が他の猫よりも少し短めですが、その甘え好きな性格は他の猫にはない魅力で、いつでも猫と一緒にいたい人にとってはアビシニアンは最高の相棒ともいえます。

アビシニアンを買うときはペットショップで購入するかブリーダーに依頼をしましょう。一般的にはブリーダーから買うほうが安くなりますが、キャットショーに出るような特別な猫ちゃんの血筋の場合は、ペットショップよりも高値で譲り受けることもあります。

子猫を選ぶときは活発で毛並みがよく、スレンダーなネコちゃんを選ぶのが理想ですが、最後の決め手となるのは直感です。このネコちゃんと一緒に暮らしたいという直感を信じて子猫を選びましょう。理屈も大切ですが、生き物同士の相性は直感も大切です。